なかなか、精査する時間がなく。#2から時間をあけてしまいました。
ごめんなさい。
前回まで、#2 #1 で、人が持つ距離感=パーソナルスペース
についてお話させていただきました。
今日は3回目。いよいよ、距離感の最終回。
どうやって距離の違いを超えるか?
積年で培った各々の感覚、物差しを変えることは、困難です。
妥協しない=相手に求めている=期待している
と捕らえることもできますが、妥協:相手を許容し合わせることも必要です。
互いが、少しでも相手に近づくための許容と、愛が必要です。
わたくしも、まだまだ未熟ゆえ。ついつい、「自分の存在」をアピール。
好きな人といると「かまって」欲しくなります。
でも、大切な相手にBGMの如く心地よい空間を演出してあげられるような、
そんな存在であればいいなあ。と、精進精進。
自分の要求は大切ですが、「相手のニーズ」を理解し応える。
これは、いかなる人間関係にとっても円満に進む要素ではないでしょうか・・・。
では、具体的にどうしたらよいか?
あくまで一般論ですが、私なりの一考察をお伝えしたいと思います。
● 痛みに耐える
前回お話した通り、
パーソナルスペースの広さ=心に内包する痛みの大きさ
人と距離を取りたい=傷を負った人を攻めても、ますます傷が深まるだけ。
本来は、より傷ついた者を護るべきものですが、どちらにも、傷はあるもの。
遠巻きに見守っても、互いの傷の手当はできません。
仮にB男さんが 「俺の方が傷が深いから、お前がケアしろよ!」となると。
私一人、我慢のストレスを溜めることになり、問題は深刻化。
おそらく、接点を見つけるのは困難となるでしょう。
まずは、お互い近づくことを目的に、各々の距離感を尊重することが必須。
互いを尊重し,すぐに諦めず。忍耐を伴う共同作業を要します。
もし、2m離れた私たちが。スタートから1歩、30cm近づいた時。
私は、彼がまだ遠く、寂しく。早くもっと近づきたい衝動に駆られる。
しかし彼は。真逆に居心地の悪さ、圧迫感を感じているかもしれません。
そこで諦めたり、強く自分の距離感を押し付けては、ジ・エンド。
お互い相手を理解し、忍耐を学ばなくては、
これ以上距離が縮まることはありません。
互いが相手の立場と距離感を気遣い、受容する努力をもって。
1歩踏み出してみる。実際に、もう少しだけ近づいてみる行動。
「相手を大切にしよう。二人の関係を大切にしよう」という思いが、
忍耐の原動力となるのです。
そこでの鍵は何と言っても対話=コミュニケーションです。
距離を感じている私が、「少し近づくね。これくらいは、どう?大丈夫??」
対話を欠かさずに。彼の反応を確認しながら近づく。
本心は、もっと一気に近づきたい。しかし、そこはB男さんを気遣い、忍耐。
一方、B男さんも、
「うん、それくらいゆっくりなら大丈夫。あ、ちょっとまだ違和感。そこで少し待ってて」
自分の気持ちを確認しつつ、徐々に私を受容する努力と忍耐が必要。
このように、一歩ずつ。対話をもって二人の距離がごく少し近づいていくと。
B男さんも、誰も侵入を許さなかった領域に、私を招き入れることができた変化を感じえます。それは、B男さんにとって、まだまだ恐怖心やトラウマと戦いつつも。
"とても特別な存在"として、私を認識するようになる第一歩。
これが“絆”とか“信頼関係”なるものの根底。
私も、みなさんも。よく言いますよね。
「だって、今の相手は特別だから」その気持ちですね。
互いの気持ちを確認しながら少しずつ近づいていると、
違和感を感じた痛みの距離に少しずつ"慣れ"を感じます。そして。
その痛みを感じながら乗り越えた距離だけ、そこに「親密感」が生じる。
早い話、お互いが今まで以上に大好きになっちゃう。
これが、パーソナルスペースの中にあった痛みが解放された瞬間。
パーソナルスペースの中に他人を入れると過去の傷が痛むと思っていたが
トラウマ→実際は大丈夫だった・・・という成功体験になりえる。
そしてまた、徐々に近づいていくと。
次は、立場逆転。B男さんが私のパーソナルスペースに接近。
彼が近づき、私が受け入れる番になります。
次は、私が彼を受け入れる忍耐。彼が私を待つ辛抱。その、繰り返し。
常に前進だけではなく、留まること、戻ることもあるでしょう。
試行錯誤。簡単なことではありませんし、時間を要するでしょう。
しかし徐々に、確実に。怖れを親密感に変えつつ接近すると。
お互いに情熱がどんどん高まり、かけがえのない存在になっていきます。
2人の距離が30cm程度になると、互いが相手の間合いに入っることになり。
無防備に、裸で向き合うような感覚になり、親密な関係となるのです。
● 最後に。守りたい人がいるあなたへ。
では、大切なポイントを纏めましょう。
1) 互いの親密感を感じる距離の違いを認識すること
2) 互いの距離を縮めるには、Communicationが不可欠
上記2点に関しては、前回述べたため 、ここでは触れません。
3) 相手を理解し、忍耐する努力をすること
相手がどんな心理状態・距離感を持っているかを知ることは、
お互いの関係性をよりよいものにするために、大切な要素。
自分を大切に、自分を責めず。相手を全て受容する必要はありませんが、
自分本位にならず、相手を理解しようとする気持ちが大切。
1と2で例挙したとおり、相手にとっては少し近すぎ、私にとっては遠すぎる。
という距離感の差異がある場合には。
相手が慣れる、あるいは自分を受け入れられるまでの「準備期間」が必要
相手に準備ができるまで待ってあげなくては、前進はできません。
だから、待てる人は男女問わず、恋愛成就の確率が高い。
この「待つ」事に関する一考察は、次回また別にお話させていただきます。
話が多少逸れましたが。
誰しも待つ間は、苦しく辛いものだと感じるでしょう。
ただ、この時間は同時に「相手のことを学ぶこともできる時間」でもある。
「こういう聞き方したら口をつぐんでしまうのか」
「こんな反応の仕方をしたら、彼は喜んでくれるのね」等々。
じっくりと対峙しなくては見えない彼の側面、反応が分かる大切な時。
この期間があれば、いずれ必ず来る喧嘩や苦難の時を乗り切ることもできるでしょう。
また、受け入れる側(B男さん)も、自分の領域を侵される辛い時。
しかし、相手を信頼し、少しずつ自分のスペースの中に相手を受け入れ、許してあげようとする勇気が必要。
オブザーバーがいれば、
「B男さんの方が怖がりだから、gluさんは近づく時、ちょっと気をつけてね」
「B男さんは、痛みを怖れることなく、
愛をもって近づくgluさんをもっと受容してあげようね」
そうやって、互いを諭してくれることでしょう。
しかし、現実にはありえません。互いが、じっくりとチャレンジするのみ。
どちらかが逃げたら、また一からやり直し。
大変ですが、いい関係を目指して。
この「距離感」
お2人の関係を見つめる物差しにしていただければ幸いです。
さーて。私も後退しちゃった感は否めませんが。
時間を置いて、時間をかけて。またB男さんと近づけるように、なりたい。