3.11

あれから10年です。

高校生と中学生になった我が家の子供達、

あの日はまだ、小学校低学年と幼稚園児でした。

家にいて、おやつを食べる子供達をみながら

キッチンに立っていた私。

何を観るでもなくついていたTVから流れてくる

映像が現実のものとは思えず、まだ幼い子供達は

もちろん、私も、パニックになりました。

あの日の映像は今もはっきり浮かびます。

 

そのあと。

同じ幼稚園に通っていて、旦那様のお仕事の都合で

数か月前に浪江町に引越したお友達の顔が

浮かびました。

大丈夫だろうか、連絡を取りたい、と思っても、

今、「友人」である自分が連絡を取るのは

控えたほうがいいのではないか、と思い、

スマホを握りしめ、何度も画面をみつめていました。

そこから数日、NEWSから流れる「浪江町」という言葉に

心臓がぎゅっとなっていました。

幸い、お友達家族は無事で、しばらくして、地元に

戻ってきました。

 

当時私は、生活協同組合で、組合員さん向けの

イベントの企画運営をする仕事をしていて、

その一環で、被災地に支援物資を届けたり、

被災地にお手伝いに行ったりする機会に恵まれました。

 

ついさっきまで当たり前にあった日常が一瞬で奪われてしまう、

そんなことがあるのだ、ということを知りました。

ほんのちょっとその場に立ち寄っただけでは、とてもとても

計り知れない思いを抱え、日々暮らしている方々がいる。

そのことを忘れてはいけないと思います。

 

やりたいと思った事は先延ばしにしちゃだめ。

明日できる保証なんてどこにもない。

 

震災1年後に行った被災地で出会ったおばあちゃんに

言われた言葉が今も残っています。

 

やりたいことはやる。

できることはやる。

 

きっと大きなことはできません。

でも、小さな、自分にできる何か良いことを積み重ねて

いきたいと思います。

 

そして。

みんなの祈りが届きますように。