今年の夏の旅行は、ねぶた祭りめがけて青森&函館。夫は仕事の都合で不参加で、母子旅行です。


早朝に出発。4時起きで疲れが取れず、こういう時、たいていどうしてこんなに早い便にしてしまったかのかと悔やまれ、現地に到着する頃には、一日有効活用できる、頑張ってよかったと思い直すのが常です。


飛行機からは、富士山が見えましたニコニコ


青森空港に到着して、青森駅に荷物を預けて、最初に向かったのは、四角い白い建物の青森県立美術館。



美術館で迎えてくてたのは、シャガールのバレエ「アレコ」の舞台背景画キラキラ



まず、その大きさに圧倒され、思わず、「わぁ〜!」と感嘆の声がでます。絵の世界に吸い込まれるような印象。


「アレコ」のストーリーは、貴族の青年アレコが、ジプシーの娘ゼンフィラと恋に落ちます。時が経つと浮気なゼンフィラは、ジプシーの別の若者に心を移してしまいます。それを知ったアレコは、嫉妬に狂い、ゼンフィラを死まで追いやってしまう悲恋のお話です。


「アレコ」の絵本が置いていて、絵本を読んでから絵を見るとより楽しめました。


シャガールの豊かな想像力と表現に惹きつけられました。


青森県立美術館と言えば、奈良美智さんのあおもり犬。隣接している三内丸山遺跡を意識して、犬の下半身は地中に埋もれていて、たった今、発掘されたという様子だそう。蘇る縄文犬?


どんなベッドで寝てみたい?オオカミのベッド?にっこりヒグマのベッド?にっこり

オオカミの毛はサラサラ、ヒグマの毛はちょっとごわごわしていました。獣臭も残っています。


人の好みは様々で、娘が一番気に入った作品。

竜巻のような嵐のような。


木の魂を生み出さなければいけないという想いで板画(と彼は言う)を彫った棟方志功氏の作品「星座の花嫁」のひとつ「ベチレヘムに聖星を観る」スター

昔読んだ版画絵本を思い出すような懐かしさを感じます。


棟方氏は、「この道より我を生かす道なし、この道をゆく」(武者小路実篤)が座右の銘だったそう。


昭和の暮らしの様々な場面を手芸で表現された作品群あって、色々ほっこりしたのですが、映画館に赤ちゃんを連れて観に行っていたということに驚くとともに寛容な時代だったんだなと思わずにはいられません。


生活や楽しみをまだまだ個人で完結できない時代で、だからこそ助け合いの精神が強かったのかなぁと思っちゃいました。今は、マイ・スマホでマイ・ワールド。そして自己完結できてしまう。非常に楽ですが、人と接さなきゃ生きていけない昭和を少し羨ましくも思いました。


煮干しのように並んでテレビ鑑賞ニコニコ

子ども達は、外遊びに疲れた夕方、村で最初にテレビがやってきたお金持ちの家、親家にやってくる。



不思議な世界観の現代アート、メッセージ性が強そうなちょっとギョッとするような作品がたくさん展示されており、見応えがありました。


美術館の次に向かったのは、三内縄文ベリーランド。ベリー好きな娘のためにブラックベリー狩りへ。



時間無制限の食べ放題です。そんなに食べられませんが。大粒のブラックベリーは1粒200円で売られているそうびっくり


栽培には手間暇がかかる分、農家は手を出しにくく、ここの農園も家族経営で、バイトは2、3人ぐらい雇っているのかなと思ったら、20名も雇っているんだって。



ブラックベリーは、甘酸っぱくて酸味と甘味がいい感じ。娘は、30粒以上は食べていましたよだれブルーベリーも少しいただけました。


事前予約でプレゼントの手作りのブラックベリースムージーも美味でした。


次は、三内丸山遺跡へ。


娘は、古代体験を小学生の頃に色々しましたが、まだしたいそうで、再生琥珀のネックレスを作りをしました。琥珀をヤスリでピカピカにして磨いていくアレ。


研磨前と後。鼈甲飴みたいニコニコ



琥珀って樹液の化石であり、植物由来の唯一の宝石でもあり、ロマンが詰まっている!


スタッフの方が、再生琥珀の作り方や松脂からできていて燃やすと香気を放つこと、高温で溶けて、脂だから燃やし続けると最後は消えてなくなってしまう話などをしてくれたのも面白かったです。


娘の体験中に、私は少し抜けて同じ館内にあるさんまるミュージアムを鑑賞をしようと思っていたら、隣にいてほしいというので、私は見ているだけでは退屈になってきたので板状土偶を作ることに。


完成、遮光器板状土偶ダッシュ


体験終了後は、さんまるミュージアムの30分のガイドツアーに参加しました。教科書の内容のような真面目な説明でしたが、勉強になりました。


お話では、北海道や東北の他の地域と交流があったこと、寒い土地なのでお米が獲れず西日本は弥生時代へ進んだけれど、ここは続縄文時代だったことなどが印象的でした。


可愛いらしい土偶ちゃんがいっぱいいましたよキラキラ

煮炊きに使用されたと推測される土器も多く発見されていますが、火があたっていた部分は色の違いで分かり、大型のものが多く、大人数で生活をしていたのかな。


針が発見されていたことから、編み物が行われていたことが分かります。

この針は、猪の骨からできているんだって!


装飾品に大きな翡翠が多数見つかっており、新潟県糸魚川近辺とも交流があったのだろうということです。

等身大人形展示もたくさんありました。


二人で縄文コスプレをして作りものの魚を手に持ち記念撮影。縄文コスプレかわいいんですニコニコ


そしていよいよ三内丸山遺跡へ。約50分のガイドツアーに参加しました。ガイドツアーでは、解説板板には載っていないようなこぼれ話が聞けるのが楽しいです。


娘にとっては教科書や資料集で何度も目にした三内丸山遺跡。


三階建になっていますが、実際には何階建てだったか明らかになっていないそう。観光戦略として期待を込めての三階建てだそうダッシュ


実際の遺構

三内丸山遺跡では、1700年も(推測では)争いがなく暮らしが続いたとは凄いです。


遺跡の後は、ねぶた祭りの歴史や魅力が紹介されている「ねぶたの家 ワ・ラッセ」へ。


物凄い迫力気づき厳つい表情や曲線のうねりがたまりません。


ねぶたがどのようにして作られるかがよく分かりました。

見事な関節と肉付き。



今では、針金と電球で作られているねぶたですが、明治・大正時代は、竹と蝋燭で作られていました。諸説ありますが、灯籠流しが由来とも言われています。


竹で作られたねぶた


ここでは、太鼓や手振り鉦(てぶりがね)を実際に手に取ることができ、スタッフの笛と合わせてお囃子体験ができます。


お囃子を聞くと祭り気分がしてきますニコニコ


ワ・ラッセのお隣にある洒落てるお土産屋さんA-factoryでりんごのジェラートを頂き、ひと休みよだれ


サザエさんのりんごりんご


青森駅に荷物を取りに行くついでに今年4月にオープンしたあおもり縄文ステーションじょもじょもに立ち寄りました。


スペースはそんなに広くないですが、縄文の暮らしの模型や出土品などが展示されており、小さなお子さんが遊べるものが少しありました。こちらでも縄文コスプレができます。オープンしたばかりなので服が綺麗でした。


もれなく遊ぶ娘

さすがに幼すぎたよう。


夕飯は、青森の郷土料理が食べられるお店じょっぱり魚屋酒場へ。


私はりんごビール、娘はりんごジュースで乾杯。りんごビールはほんのり甘くて飲みやすかったです。


付き出しに湯豆腐と豚すきが出てきて、それだけで胃袋がいくらか埋まり、郷土料理を色々食べたいのに娘と二人で食べられる量は限られておりメニューを厳選。


大間のマグロが入荷して、大間で食べるより安いよと、まんまとセールストークに乗せられ、注文。それでも高かったけど。もともとお店を大間のマグロが食べられるお寿司屋さんと迷っていたのでね。


結局、私は大間のマグロのお刺身といちご煮(雲丹や鮑などのお吸いもの)を頂きました。娘は、イカ焼きとにんにく爆弾。

大間のマグロは、美味しかったけれど、他と比べて特別美味しいかは分かりませんでした泣き笑いいちご煮は、やはりお吸いものの味でした泣き笑い一度食べてみたかったのですが、雲丹や鮑(一般的にはイクラが入っていたり)をわざわざお吸いもので食べなくていいかなと思いました泣き笑い


お店の雰囲気はとても味がありました。入り口の扉は小さくて、入店すると太鼓を叩いてくれて、コの字のカウンターの真ん中で三味線演奏が始まります。演奏は撮影禁止だったので写真は撮れず。嫁いびりをする姑がいて、いつも嫁は逃げていき、何十回も結婚し直した曲があり、そんなことを曲にするんだとおかしかったです。


一日目終了です。溶けるように眠りにつきました。