奈良国立博物館で開催されている空海展に行ってきました。夫の興味でダッシュ


先日、NHKで見た下山事件について私が夫に語っていて、「まぁ、でもこんな話同僚にできないしね。その時代を生きたおじさん達ならともかく、若い人で興味がある人はほとんどいないし」と私がぶつぶつ言っていると、


ニコ(夫)マリアの夫、知ってる?


キョロキョロ(私)え?マリア?


(竹内まりや?アベマリア?ジュリアの間違い??)


ニコマリアの夫、ヨセフ。


キョロキョロマリアって聖母マリアかい?!


もぐもぐほんまに偉いのってヨセフじゃない?


ニコ普通、嫁さんが妊娠したら、浮気してたのかよって疑うやん。それやのに、「神の子です」って言われて信じるねんで。そんな人おる?教会行ったら、聖母マリアやイエスキリストばっかりいるけど、ほんまに崇拝されるべきはヨセフやろ。


キョロキョロなんでそんな話?


ニコいつもヨセフの気持ちや。


キョロキョロえ?どういうこと?


もぐもぐ下山事件、全く興味ないけれど、ヨセフの気持ちで聞いているってこと。


キョロキョロそれって意訳しすぎじゃない?マリアみたいにおかしなこと言ってるわけじゃないし。(そもそも、私も興味のない分野でも、夫の話はよく聞いているんですが。むしろ私の方がよく聞いている!)


というわけで、今回は私がヨセフの気持ちで付き添いです。というのは、言い過ぎですけれど。少々、興味はあります。


奈良に遅めの到着。ランチは、町屋(長屋?)の蕎麦屋で天ぷら蕎麦を頂きました。


奈良国立博物館は、奈良公園内にあります。


鹿が群れてくつろいでいました。鹿は群れでいる習性だそう。3月に落角した雄鹿の角がだいぶ成長して、風格がありました。


奈良公園は、外国人観光客の多いこと!鹿に鹿せんべいをあげているのだけど、外国人が鹿にお辞儀をすると、鹿もお辞儀をしているびっくりどの鹿もお辞儀をするの?と思って見ていると、もちろんどの鹿もではないけれど、お辞儀をしているように見える鹿はちらほらいました。ガイドブックに鹿せんべいをあげる時の楽しみ方とか買いていたりするのかしら?!


鹿せんべいは、1セット200円でたっぷりあるので、今なら1ドルちょっと、1ユーロちょっと。激安のエンタメですよね。みなさん、写真や動画を撮りながら鹿せんべいをあげて楽しそうでした。


背後に写っている建物は、奈良国立博物館の仏像館。


空海展は、どうやら大人気のようです。


平日ですが、チケット売り場に30、40分待ちの列ができていました。私達は、その場でオンラインチケットを購入することに。チケットを持っていたら、待ち時間なしでした。


来場者の年齢層は高めで、私の親世代ぐらいが多く、若者はほぼいませんでした。やはり親世代は、「大師様」として慕われていたのでしょうか。


空海は、エリートofエリートですが、色々な偶然が重なり、それはまるで奇跡のようであり、神に導かれるように日本に密教を伝えるに至ったのですね。


最初の遣唐使船は難破して引き返してきて、修理を行って再募集の際に空海が加わることになりました。入唐した空海は、密教の最高峰の師恵果に「君を待っていたラブラブ」と言われ、本来20年かかる修行を僅か6ヶ月で密教の短期集中特訓ダッシュそして日本で精力的に密教推し。


空海展では、国宝の五智如来坐像や文殊菩薩坐像など実像や曼荼羅、法具などが並んでいました。


空海自身が制作に関わった現存唯一の高雄曼荼羅が、修復後初公開らしく、今回の目玉だそうですが、なんせ1200年前なので、ほぼ真っ黒という泣き笑いうっすらは、見えますがあせる


これは想像力が必要とされる。空海が、指示して曼荼羅を作って、この曼荼羅を使用して密教を解いた様子を思い浮かべ、その後も弟子達が曼荼羅を通じて密教を学んだという1200年もの歴史、その過去にはインドから唐に密教が伝わったこと、空海が唐で密教を学んだことの歴史も繋がっているわけだから、その重みを感じるとそれはそれは重たすぎて崇めるしかない。


空海の自筆の書などは、どれも保存状態が良くて驚きました。道教や儒教より密教が最高だよと物語を通して伝えるのは、まさに密教の推し活のよう。密教は、例えて言うと病気の人に他の宗教のように薬の効能を教えるだけではなく、薬そのものを与えるものらしい。教えを説くだけでなく、実践が伴っているのが、密教の優れている点だとか。


展示を見ていると、久隔帖(きゅうかくじょう)を発見ひらめきそう言えば、奈良国立博物館所蔵でした。まさか、見れるなんて!


娘の歴史の勉強の小ネタ探しで出てきた久隔帖キラキラその時の記事を少し抜粋↓


『久隔帖は、真面目に言うと、最澄が、空海のもとに学びに行った愛弟子泰範に宛てた書状です。この久隔帖は、最澄のラブレターとも受け取れるのです!?


最澄と空海は、遣唐使として同じように仏教を学びましたが、空海が学んでいたことは、最澄より最先端(密教)。

帰国後、最澄は空海に密教について教えてほしいと思ったのですが、空海は深く学ぶためには弟子入りしろと。

最澄は、愛弟子泰範を空海に送り込みます。これが、運命の分かれ道ハートブレイク泰範に、何度も帰ってくるように言ったのですが、帰って来なくなりましたガーン

なんと泰範は、空海に心酔してしまいました。
最澄ショックガーン

そこで最澄が、泰範に書いた渾身の手紙が久隔帖なのですキラキラ

実際には、先日の空海からの詩の中に知らない書物が載っているから、その書物の内容を空海に聞いてくれという内容なのですが、音沙汰ないけれどどうなっているの??寂しいじゃないか!と捉えることができるような内容が含まれているので、最澄からのラブレター?!ともとれるということですラブラブ

私的には、久隔帖が見れたのが良かったです。って、これは空海ではなく、最澄が書いたものですがあせる

泰範が心酔するほど空海は魅力的な人物だったんだな。現物を見て知識と思考回路が繋がった時、心が小躍りします。私にとっては、教養を身に付けること自体が幸せの欠片みたいなもので、娘にもこの喜びをいつか感じてほしいなぁ。私自身がそう思うようになったのは、随分大人になってからだから、娘がそう思える日が来るかどうかは私は知ることはないかもしれません。

空海展の後は、博物館のお向かいにある奥村記念館に行きました。奥村記念館では、ゼネコン奥村組の歩みや免震技術を知ることができます。



記念館自体は、小ぶりな建物で、私達以外には2組ほど来館者がいるだけで穴場感笑い奥村組の社員と思われる方が、親切に色々説明してくれました。



こちらの椅子に座って、阪神淡路大震災、東日本大震災の揺れを体験して、次に免震技術を取り入れている建物の場合ではどの程度、揺れを抑えられるのかを体験しました。

こちらの椅子での体験は横揺れだけですが、それでも東日本大震災の揺れは、ガックンガックン長く激しい揺れでした。免震技術の効果は、こんなにも揺れを抑えられるの?!と驚くほど揺れが減りましたびっくり電車が停車するぐらいの揺れ?免震技術あっぱれ拍手



どんな免震技術が使用されているかというと、建物の下に免震装置を備えています。


実際に階段を降りて記念館の地下の免震装置を見ることができます気づき


他にもビルの模型や液体の揺れで免震技術の効果を知ることができます。


免震技術の発展には今後も期待していますキラキラ


我が家は我が家でできることとして、Amazonセールで防災グッズを買い足しました。


下水道を作る時、穴を削り掘り進めながら


側面に六角形の壁をはめ込んでいく掘削機。

模型が実際に動いて見ることができます。世界に誇れる日本の技術キラキラトンネルを人力や発破で掘削していた昔を思うと、とてつもない技術の進歩です。


先日、NHKのプロジェクトXでも明石海峡大橋建設が取り上げられていて、図面に描いたものが建設技術により大きな大きな形として実物となることに感動しました。そして人々の生活が便利になるのだから、夢のある仕事だな。


奥村組の創立者奥村大平氏が妻きくとデザインした布地。「奥」に「6」つの「ラ」が洒落ているではないか!

おくむララララララ〜ルンルン?奥6ラ=おくむら指差し!!


奥村太平氏の所有物が色々展示されていて、志の高さや誠実さが伝わってきて、人の生き様というのはあらゆるところに現れるのだなと思いました。


スイーツタイムのかき氷よだれ

奈良は、「氷の聖地」と言われていて、かき氷屋さんがたくさんあるのです。何故氷の聖地かと言うと、奈良公園のすぐ傍に、平城京に献氷していた「氷室神社」があることが関係しています。夏には、かき氷献氷があって、難問氷解をお祈りして、最後にはかき氷を頂けます。

この日、訪れたのは、柿の葉茶専門店SOUSUKEbyほうせき箱というお店。お店一推しの柿の葉茶薪火シロップを頂きました。見た目はキュートだが、お味は素朴すぎる〜爆笑もう少しパンチのある王道のシロップが好みかな。

ならまちを散歩した後、難波まで移動して早めのディナーを頂きました。


パリのビストロを再現したような老舗フレンチナイフとフォーク


味のある看板のイラストにも載っているエスカルゴ。

にんにくとオリーブオイルが絶妙。


ウサギや鴨などフレンチらしいこってりソースのジビエを頂きました。


デザートの紅茶のティーコージーがかわいらしい。

私が注文したのは、メリメロという南国フルーツのフレーバーティコーヒー優しい甘い香りでした。


朝一からガッツリ観光でなく、日帰りで奈良にサクッとおでかけもありだなぁと味を占めた一日でしたOK