だいぶ日が経ちましたが、ひな祭りの記録を。とりあえず、娘の好きなサーモンとイクラを押さえておけば間違いなしということで、任務完了。
今年は、桃の花が少し傷んだものしか売っておらず、購入しませんでした。近所の梅でも愛でておくれ。雛人形は、まだ実家に預かって貰ったままという有り様です。
前回記事の自主上映会に滋賀県大津まで足を運ぶことになり、せっかくなので観光したい。映画は、午後からなので、眠たくならないように、疲れすぎないようにしなければいけない。
ちなみにこの日、娘は、試験明けで習い事&部活&USJです。娘は、「私も滋賀に行きたい!」と言ってくれたのですが、予定が合わず残念。
大河ドラマ「光る君へ」で話題の紫式部ゆかりの地、石山寺に行ってきました。石山寺で、源氏物語の着想を得たと言われています。
JR石山駅からバスで石山寺へ。琵琶湖から流れる瀬田川を見て旅情に耽る。
石山寺に9時頃到着。ちらほら参拝者の姿が。
まずは、大河ドラマ館へ
「光る君へ」は、骨太大河が好きな私は、ちょっとトレンディドラマを見ている気分になりますが、娘には取っ付きやすいようです。
お決まりの等身大パネル
今まで紫式部って隠キャのイメージでしたが、ドラマでは活発で、下級とはいえ、やはり貴族で華やかに見え、調子が狂う。
まひろが「五節の舞姫」で舞を披露した時の衣装
大河ドラマ館でしか見られないという映像コンテンツを見たのですが、平安時代は二十四節気を意識して、季節の行事をとても大事にしていた時代だったそう。五節の舞もそのひとつ。
私も季節を味わうことが好きなので、平安時代に急に親しみを感じ始め、今この季節感を堪能しているんだなと大河ドラマを楽しむ視点がひとつ増えました。
女性が、かなも文字を得意としたのは、漢字や漢文が男性のものという既成概念があり、かな文字は話し言葉に近く、女性が身近なものとして育てやすかったからだそう。
書くことによって自分と対話するという意味では、紫式部とブログを書く私達には、共通点があるのかな。
人物相関図や自己紹介パネル、台本などの展示がありましたが、『十三人の鎌倉殿』の大河ドラマ館に比べるととても小さな会場で、人は、割と入っていました。
ドラマ館のお隣りで、「源氏物語 恋するもののあはれ展」が開催されていて、源氏物語の現代的解釈によるイラストや歌の展示がありました。
好きな人の動向がSNSでいつでも分かってしまう現代だからこそ、相手のことを考え続けてしまう。
好きな人に振り向いてもらえない切ない気持ちは、昔も今も一緒。でも、現代の見える化の方が辛そうな気も。
器に乗った三角の薫りものから、源氏物語のどの登場人物の薫りか当てるコーナー
光源氏は、生まれた時から女性を魅了する薫りを体から放っていたそうですが、薫りから想像されるイメージは、薫りによって全然違って人物像を結びつけるのは、面白い。
では、石山寺へ。
紫式部は、源氏の間で琵琶湖に映る十五夜の月を見て、「都から須磨の地に流された貴公子が、月を見て都を恋しく思う」場面を思いつき、「今宵は十五夜なりけり」と書き始めたのが、源氏物語の始まりと言われています。
石山寺では、要所で石山寺縁起絵巻を用いた解説板があり、その時代にタイムスリップしやすいのが嬉しい。
源氏の間を覗くとこんな感じ。
今後の大河ドラマに石山寺は、出てくるのかな?楽しみ。
石山寺から眺める瀬田川と琵琶湖(奥)
ビルがなければ、もっと琵琶湖が見えたのかな。
自然が織りなす梅色のグラデーションが、綺麗。
紫式部像
カンヒザクラが咲き始めていました。
自分へのお土産に「源氏小鏡」を購入。
挿絵が、平安貴族の日常を垣間見れて興味深い。
娘には、瓦せんべい。下心が、見え隠れ。
ランチは、美味しいご当地ものを食べたいと事前に色々調べたのですが、行きたいと思ったお店は、開店時間が遅かったり、日曜定休だったり、距離的に微妙だったりで、結局予約はせず。
頑張れば、大津市歴史博物館か三井寺に行けそうだけど、映画に向けて体力温存と気持ちを抑えて、詰め込まないようにしました。
京阪石山寺駅まで歩いて、京阪電車で浜大津駅に行きました。町は、全面的に紫式部推し。
車内放送で、放送クラブの高校生の声が流れ、ほっこり。
浜大津駅すぐ傍のお目当ての三井寺力餅へ
東海道五十三次の大津・追分の宿場にあり、旅人に親しまれていたそう。お土産に三井寺力餅を購入。
添加物一切不使用で、奥で手作りされている様子が、見えました。
現地でも食べたかったのですが、ランチを控えているので、やはり映画に向けて満腹にならないように自粛。眠たくならないように必死
クラシックコンサート前に活動し過ぎて、子守唄コンサートになった経験が数回あるので
自宅にて三井寺力餅。柔らかいお餅がきな粉まみれでおいしっ
ランチは、アール・デコのデザインに惹かれて旧大津公会堂にあるレストランへ
内装もできるだけ当時のまま保存するようにしており、曲線美や遊び心のあるデザインにときめきます。
赤ワインと合いそうな近江牛ステーキワインが豊富なお店だけど、我慢。
お味は、値段相応かな。
ここ辺りは、大津城跡地になるようです。
JR大津駅方面へ向かいながら、明治時代に建てられたもと呉服屋の大津百町館に寄り道。
竈や井戸、黒電話、秤など懐かしさを感じる品々が無造作に()置かれていました。
大津祭曳山展示館へ
大津祭で練り歩く13ある曳山は、全てにからくり人形が乗っていて、中国の故事や能・狂言のストーリーをからくり仕掛けで演じるそう。展示をもうちょっとじっくり見たかったけれど、時間が押してきたので、駆け足で。
大津事件が発生した「此附近露国皇太子遭難之地」
大津事件は、明治24年に来日中のロシア皇太子ニコライが、警察官・津田三蔵に斬りつけられ負傷した事件。「菜の花の沖」で、大津事件の影響で、日露関係の緊張が高まったという話が出てきたので、近くに来た際には寄りたいと思っていたのです。石碑があるだけですけど
そして、ようやく上映会へ。映画の内容に惹きつけられ、全く眠くならず、2本とも集中して観ることができました。映画の前後に主催者の橋本先生とお話ができ、橋本先生のブログを読んでいる時は、まさかお会いできると思っていなかったので、嬉し過ぎました。ちゃっかりライン交換までしてもらいました。イメージ通りの素敵な先生でした。
帰りは、JR大津駅ビルに入っている観光案内所に立ち寄り、坂本屋の鮒ずしと近江の地酒美冨久を頂きました。ひとりお疲れ様会。
鮒ずしは、臭くなく、ちょっと塩辛いけれど、日本酒にとてもよく合います。クセになりそう。
お皿は琵琶湖ブルーの信楽焼、お猪口は窯元が瀬田川の唐橋にある唐橋焼。
お箸は琵琶湖に生える葦が原材料のエコ箸。偶然、同じお箸を京都のゼロウエストのショップで購入して持っています。琵琶湖の葦だったのね。
ちょっと一杯に滋賀県が詰まっていて、効率良く滋賀を堪能できました
知らない町をぷらぷらと散策するのは、やっぱり楽しいなぁ滋賀県は、広くて北部は遠いけれど、大津なら京都から電車で10分ととても近いのに、遠くまで来た特別感がありました。大津は、東海道五十三次の宿場町として栄えていたので、当時の繁栄の様子を知れる場所を楽しめるのも良かったです。
締めくくりは、滅多に作らないおでん。冬に家族で囲むおでんは、ほっこり気分でいいかも。