(パース・マンガ日記)


オージー・ビーフは日本でおなじみですが、オーストラリアからインドネシアにも多くの肉牛が生きたまま輸出されています。なぜ生きたまま輸出されるかというのは、イスラム教の宗教的な理由で、ハラールという儀式にのっとった賭殺が必要なためです。


ところが数週間前からこの輸出が止まっているのです。理由はインドネシアでの牛の賭殺方法が残酷で動物虐待だから、というものです。オーストラリアのテレビで牛の賭殺場の様子が放映され、それがあまりに残酷だというので政府の指示で輸出禁止になったのです。


オーストラリアでの賭殺はおそらくどの動物も電気ショックで瞬時に殺すので、殺される方はあまり苦しまなくてもいいのです。人道的な殺し方、ということでしょうか。

和歌山県の漁村でイルカの撲殺が問題になりましたが、あれはイルカというオーストラリア人にとっては友達のような動物が撲殺という残酷な方法で殺されることに我慢が出来なかったのでしょう。


いずれにしてもインドネシアへの牛輸出の件はインドネシアの賭殺場での賭殺方法の改善という方向で解決させるようですが、外国の賭殺方法にまで干渉するのは少し行き過ぎではないか、という感じはしますね。


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