去年の年末と今年の年末では全く雰囲気が違う。



世界中が暗いニュースだらけで、この状態からまだまだこれから深刻化の様相であります。



先の見えない泥沼の不況。



不況のせいか何か気が荒れている人も多いようで、急に口が荒くなったなと感じる人が数人いたりまします。



今のご時勢であれば、何とも致し方ないかと思い、気分を害さないようにするのです。

怒りの捌け口をどこかに探しているのでしょう。



こんなご時勢の時に、しっかり変わらず丁寧に親切に、そして相手を信じると言う思い等を持って生きていくことで、本当の信頼が生まれてくると思うのです。



悪いときの対応がその人の本当の性格です。良い時はみんな良い人なのです。



上場企業の倒産も過去最多となり、昨年好調といわれていた企業が相次いでリストラや事業撤退などが相次いでいます。



そして、昨日のGM支援法案の白紙撤回で市場は大混乱です。



ここをちょっと掘り下げてみましょう。

この理由としては、議会が求めている就労条件を日本のトヨタ・ホンダ並みに水準を落としなさいという要求にGM側の労組が拒否したことで決裂となったわけです。



年内に資金が枯渇するかもと言われているGMとしては、この法案が命綱だっただけに、インパクトは大きかった。



労組は、この要求をのまないと倒産と言う状況で断ると言うのはGMと言う会社が如何に労組が強いかと言うことの表れで、これではお金が出たとしてもGM再生は難しいのではないかと思います。



会社が赤字と言うことは、その赤字を誰かがリスク負担しなくてはいけません。



それは、通常、株主・経営者は当然の事、社員にもその一端はあり、社員のリスク負担が必要な時が存在します。



今回は、アメリカ国民に負担させるわけなので、その前に社員も同様にリスクを負担してもらうと言うことは当然だと思います。



社員の条件は良かった時の条件、業績が悪くなったとしてもそこは変えないで、アメリカ国民に、つまり税金で負担してもらおうと言うのは正直、筋違いなのではと思います。



社員にもそれを想定して生活設計を立てたし、生活水準を下げたくない等の気持ちは分かります。ただ、こういう時は、リスク負担の多少なりシェアを考えないといけません。



第一、そんなにトヨタ・ホンダ水準までの条件引き下げを拒否って、別にトヨタ・ホンダがそんなに条件悪いわけではないし、それを拒否されたトヨタ・ホンダの社員からするとイラっとしますよね。



GMは1世紀以上、君臨し続けた世界トップの会社で、今まさに「タイタニック」といった感じではないでしょうか。



今回の不況は、100年に一度の大恐慌とまで言われているんですから、皆で耐えるんです。



この不況の原因は、少なくともこれまで好景気の恩恵を受け、良い時期を過ごした人間の責任で、誰の責任と言うのではなく、その中で生きて受け入れてきた我々人間全体の責任なのです。