ちょっと難しい!?マレーシア経済の話 | 国境なき時代を生き抜く!元外資系ITエンジニアが東南アジアで繰り広げる世界進出への道しるべ

国境なき時代を生き抜く!元外資系ITエンジニアが東南アジアで繰り広げる世界進出への道しるべ

国境などもはや存在しないグローバル時代を生き抜く。1人でも多くの仲間が世界中で活躍できるようになるべく、自らの実経験をもとにした生きた情報を届けるタッキーのブログ


マレーシアで不動産購入のために住宅ローンを組むとなると、金利がいくらになるのか気になるところ。




日本ではあまり見慣れない、表記がされるんですよね。

例えばこんな感じ。

「BLR - 2.4%」


この意味、わかりますかね!?

このBLRとは、基準貸出金利(Base Lending Rate)のこと。

民間銀行の金利決定の目安となるように定めている金利のことである。

現在は、BLR=6.6%なので、上の例での住宅ローンの金利は

6.6% - 2.4% = 4.2%

と計算されるわけですね。
(マレーシアって、けっこう金利高いんですよねー)



それでこのBLRなのだが、これに代わる新しい枠組みを作ろうと協議されているようだ。

どうやらこのBLRの存在意義が薄くなってきていることらしいが、確かに現実的にもほとんどの銀行がマラヤン・バンキング(メイバンク)のBLRに従っているようで。
(マイナスいくつの部分は優遇金利で銀行によって多少違うが、なるほど、だからどの銀行から住宅ローンを借りても金利はだいたい同じになるわけなんですね、納得!)

上記例のように、商業銀行は住宅ローンの場合にBLRを下回る金利を設定している場合もあって、新たな枠組みでは、銀行が資金調達コストの変化に応じて貸出金利を多様に設定することを認める仕組みにするようだ。



さて最近、国際通貨基金(IMF)から発表されたのだが、2015年にはマレーシアのインフレ率が4%になると予想しているそうだ。

2015年には物品・サービス税(GST)の導入が予定されているわけだが、現在2.8%のインフレ率は来年3%に、2015年には4%に上昇するとしている。



この2つが組合わさると何が予想されるのか?

マレーシアの場合、インフレの発生は景気の過熱と呼応しているとみなして良いと思うが、その場合は一般的に金融政策の1つとして金利の引き上げを行う。


過度なインフレを抑制しようと金利の引き上げを中央銀行はしてくると思うが、そうすると民間銀行の資金調達コストは上昇し、住宅ローンなどの商品の金利も貸出金利も上昇するだろう。

現行の住宅ローン貸出金利の計算は上記の通りなのだが、BLRは変動する金利なわけなので(優遇金利は完済まで不変)、ローンを組んでいると返済金利が大きくなってしまうのではないかと考えられますね。


BLRに代わる仕組みと言っても、同様の変動金利の仕組みになり、かつ銀行の裁量で変動できるようになると考えられ、このまま行くと返済金利の上昇が大きくボディブローのように効いてくるのではないかと。。。


80万リンギット(約2550万円)のローンを組んでいたとして、仮に1%上昇したとすると、単純計算で年間8000リンギット(約25万円)の金利負担が追加発生するわけで、月当たりに換算すると667リンギット(約2万円)の負担増ですね。。。


特に投資として行っている人は、この点気にしておいたほうが良いと思いますね。