昨日は全国高校ラグビーの決勝戦を観戦するために花園ラグビー場に行きました。
全国数千校の頂点を決める一戦。
高校ラガーマン達は、この決勝戦の60分のために青春をかけて頑張ってきたと思います。
その高校生達が、高校日本一という「夢実現」を達成する瞬間をこの目で見たいと思い、出来るだけ毎年観戦するようにしています。
今年の決勝戦は奈良県代表の御所実業高校VS福岡県代表の東福岡高校の対戦。

奈良県のFMラジオで番組をさせてもらっているので、もちろん御所実業高校を応援していたのですが、その他に応援する理由が二つありました。
一つ目は昨年末に御所実業高校ラグビー部の後援会長さんが、私の番組にゲスト出演して下さって対談したというご縁から。
ちなみに息子さんが決勝戦に出場されていました。
二つ目の理由は御所実業高校ラグビー部の歴史に感動したからです。
御所実業高校ラグビー部は元々奈良県でも全く無名の高校でしたが、竹田寛行監督が赴任してから歴史が変わりました。
竹田監督が御所実業に来られた時のラグビー部員はなんと二人だけ。
だけど、子ども達に夢を追いかけることの素晴らしさを伝えたいという熱い想いもあり、学校の中でもやんちゃそうな子ども達に声をかけて部員を集めていきました。
当時、奈良県の高校ラグビー部の顧問が集まる会合でも本気で「全国大会を目指す!」と宣言していたそうなんですが、他の学校の顧問からは笑われていたそうです。
しかし、竹田監督の熱意に子ども達は次第に本気になっていきました。
そんな時に悪夢が訪れます。
練習中に不慮の事故で部員が亡くなってしまいました。
竹田監督は責任を取って退職することを決意したそうなんですが、部員達からは激しくかみつかれます。
「俺たちを花園に連れて行ってくれるっていってたのに、先生は嘘つきか!!」
監督にとってつらい日々が続きました。
しかし、亡くなった部員の保護者から
「息子のためにもラグビーをしてください」
と言われ、それからは
「彼を花園に連れて行こう!」
がラグビー部の合言葉になりました。
それから数年後、、、、夢は実現します。
1995年に初めて全国大会に出場して、それからは何度も奈良県代表として出場するほどの強豪校になりました。
どんなに人に笑われるような夢でも、諦めなければ実現するのです。
御所実業高校のユニフォームは全身黒ですが、これは亡くなった部員に弔意を示すため、、、という想いが込められていて20年程ずっと変わっていません。

あと、以前からテレビで見て疑問に思っていたことがあります。
必ず試合前や試合後のミーティングでは竹田監督も部員達も全員正座をしているのですが、これも実は亡くなった部員への想いからなんだそうです。

今年は2年ぶりの決勝進出。
2年前は3点差で惜しくも敗れたので、今回勝てば悲願の初優勝。

しかし、、、残念ながら強豪東福岡の前にまたも敗れてしまいました。
大きな夢は来年以降に持ち越しです。
それにしても、高校生達のひたむきなプレーは感動ですね。
「夢を追いかけることの素晴らしさ」
を改めて体感させてもらいました。
今回は小学生の息子と一緒に観戦しましたが、きっと何かを感じてくれたと思います。

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