世間には「優秀な社員が多い」と目される企業がある。時代によって流行り廃りもあるが、好業績で伸び盛りの企業は、そうしたイメージを持たれやすい。では、具体的にどんな企業の評価が高いか? 25~34歳の男性300人に人気企業ランキング上位50社から選んでもらったところ、結果は以下の通りになった。
●社員が優秀そうな会社BEST5(複数回答)
1位 グーグル(129人)
2位 アップルジャパン(100人)
3位 トヨタ自動車(91人)
4位 ソニー(88人)
5位 日本マイクロソフト(86人)
やはりというべきか、いずれも甲乙つけがたいそうそうたる顔ぶれ。なかでもグーグルは、サービスを次々と生み出す同社なら社員も優秀、というイメージがあるようだ。加えて同社の入試試験は「地頭の良さ」を問うお題でも有名。実際にグーグル社員に話を聞いてみると
「柔軟で自由な発想力を持った社員は多いです。語学に堪能な人材が多いのも、優秀というイメージを持たれる理由かもしれませんね」(29歳・男性)
とのこと。
ただ、寂しいのは5社のうち3社が「外資系」であること。日本企業の社員が能力的に劣っているわけではないと思うが、時代の流れを反映した結果だろう。
そこで少し「聞き方」を変えてみると、がぜん日本企業が上位に顔を出した。それは「仕事に厳しそうな会社」というイメージだ。上位5社の顔ぶれは以下の通り。
●仕事に厳しそうな会社BEST5(複数回答)
1位 トヨタ自動車(77人)
2位 三菱商事(55人)
3位 ファーストリテイリング(55人)
4位 三菱東京UFJ銀行(49人)
5位 ソニー(47人)
「社員が優秀そうな会社」の上位を外資系が占めたのとは対照的に、すべて日本企業で固まる結果になった。
「社員が優秀そうな会社」でも3位になっているトヨタ自動車の社員に、このアンケートの結果について聞いてみたところ…「“ものづくり大国・日本”を代表する企業として、職人的な仕事の厳しさは確かにあります。」(27歳・男性)との答え。日本人特有の細やかな職人気質が「仕事に厳しそう」というイメージにつながったのかもしれない。
組織としてのパフォーマンスを重視する傾向のある日本企業。持ち味は「個の力」よりは「組織力の強さ」ということなのかもしれない。
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グーグルの入社試験は「スクールバスにゴルフボールは何個入るか?」のような、思考力を試される問題が出ることで有名。柔軟な発想が求められそうだ