夏が終わりましたね。
この夏、ワタクシは、野望を見つけました。
「夢」ではなく「野望」です。
野望。デジタル大辞泉によれば「分不相応な望み。また、身の程を知らない大それた野心」という意味です。
ワタクシが抱いた野望とは……
軽井沢の万平ホテルに、毎年夏、ギャラリーが出店しています。
有名画家の作品が、どれもこれも「セール」の赤札付きで、ぎっしり並ぶ、いい感じにアヤシイ雰囲気。
いえ、毎年出てますし、万平ホテルですし、そうそうインチキなものはないだろうと思いますが……
万平ホテルにお茶を飲みに行くと、必ず、ギャラリーを冷やかすのが習慣になりました。
ええ。万平ホテルに、お茶を飲みに行くことしかできない庶民には、とても素晴らしい目の保養ですよ。
さて。
今年、このギャラリーで、一枚の絵に出合いました。
クッションの上に、前足を折って座り込み、キリッとした目でこちらを向いている、子猫の絵です。
ほとんど色彩はなく、セピアがかった墨絵のような濃淡で描かれた、トラ柄の子猫。
柄は違いますが、好奇心いっぱいの子猫らしい表情が、新しい家族にそっくりでした。
単にかわいい顔ではなく、誇り高く野性を感じる顔つきは、猫好きにしか描けません。
その絵を見た時、ワタクシは思いました。
なんて猫らしくてかわいい猫なんだ。
ワタクシも、こんなふうに、家族を描いてあげたい!!!
……と。
ええ。最初に思ったのが「こんなふうに猫を描きたい」だったんですよね。
その猫を描いた画家の名は、藤田嗣治。
猫好きで有名な画家ですね。藤田嗣治といえば、女性と猫の絵が代表的なモチーフです。
…………って、おい。
藤田嗣治みたいに猫を描きたいって、アンタ。
これを、大それた野望と言わずして何という。
さてさて。
ワタクシの絵の実力はといいますと……、
高校の美術部で断トツに下手だったレベルです。
どれだけ断トツに下手だったかと言いますと、
複数の高校の美術部が集まった合同合宿の作品講評で「………ええと、あまり描きなれてない人みたいだね?」で終わってしまった、輝かしい経歴の持ち主なのです。えへん。
描いたのは、油彩とか難しい絵ではありませんよ。小学校の時からさんざん描かされたはずの、普通の水彩の風景画です。
しかも、美術部員ですよ。
ほかの人はみんな「構図のとり方が」「色彩の使い方が」「油彩のキャンバスに下塗りをしてきたのが効いて、絵に生命力がある」といった講評ばかり。
その中で、ワタクシだけ「描きなれてない人」一言で終了。
ふっふっふ。ワタクシの絵が、どれだけの腕前か、わかっていただけますでしょうか。
藤田嗣治みたいに猫を描きたい……………
……………果たして、生きているうちに満足できる一枚を描ける日は来るのでしょうか?
猫への道のりの第一歩は、まず、絵をまともに描けるようにならなくてはなりません。
絵の基本といえば、鉛筆デッサンですよ。
鉛筆デッサンに使う道具は、シンプルです。鉛筆と、消しゴムと、紙。以上、終わりです。
本来なら鉛筆は、硬いのから柔らかいのまで何種類か用意して、消しゴムは練り消しを使うのが最適ですが……
ランチの後のコーヒーショップで30分くらい、トラベラーズノートの画用紙ノートにしゃかしゃかと描くには、何本もの鉛筆や練り消しは場違いで目立ちすぎます。
ここはひとつ、HB一本と普通の消しゴムで勝負したい。
……って、なんの勝負だ。
デッサンに適した鉛筆といえば、すでに定評が確立しています。
三菱鉛筆のハイユニか、ステッドラーのマルス・ルモグラフ。このどちらかを使っておけば間違いないと。
でも、ですね。
なんか、ですね。
それだけじゃ、つまらないじゃありませんか!
世の中には、ハイグレードな鉛筆を製造する会社はほかにもたくさんあるのです。
ここはひとつ、せっかく絵を描くなら、あれこれ鉛筆を試した~~い!!
………もはや、当初の目的が何だったのか、早くも見失いつつあるようです。
いつの間にか、ちまちまと買い集めていた、家じゅうの高級鉛筆を並べてみましょう。
上から順に、
・ファーバーカステルの9000番。
・スタビロ。昔は小豆色の軸しかなかった記憶がありますが、今ではピンクや黄色や水色といった可愛い軸がたくさんあるんですね。
・三菱のハイユニ。
・ステッドラーのルモグラフ。
・ダーウェントのグラフィック。なぜか、これだけHBがなくてFでした。
どれも、ほとんど使っていない長さなのが、泣けます。
ま、絵画熱が続けば、これからは順調に減っていくであろう。ふっふっふ。
(あれ? どうして、一部、おしりに穴が開いているんだろう?? まるで、鋭い牙に噛まれたような……)
そこで、はたと気づきました。我が家には、がらがら回す鉛筆削りがないことに。
鉛筆が、いかに日常生活から遠い存在になってしまったかが、よくわかりますね。鉛筆削りがないとは。
……ま、切り出し小刀なら山のようにあるので、削るものには困りませんが。
ではでは、さっそく描いてみましょう。
まずは、ファーバーカステル。
鉛筆でその歴史をスタートした筆記具メーカーです。
今ある鉛筆の「HB」とか「B」とか「H」といった濃さの基準は、なんでもファーバーカステル社が作ったものだそうですね。
9000番は、同社の看板商品で、名作と誉れ高いシリーズです。8Bから6Hまで、16種類もの硬度展開がされています。
どれどれ。モデルは、プロントのコーヒーカップで。
…………
…………
ううむ。
ううむむむ。
コーヒーカップって難しい……
そして、9000番のHB、硬い!!!
子供のころから使い慣れてきたHBよりも、明らかに硬くて紙に色が乗りにくいように感じます。
ぐりぐり塗っても黒くならない……
ま、精密な細かい絵を描くには向くかもしれないなあ。
ワタクシのようなずぼら~が、しゃかしゃか描くには、ちょっと硬すぎるように感じました。
パーフェクトペンシル9000番がHBでなくBで製造されている理由が、なんとなくわかったような……
続いて、スタビロです。
モデルは、うちにあった根来塗りのフリーカップ。
画面が暗いですが……
…………をを!
スタビロは、ファーバーカステルとは打って変わって、ざかざか描ける感触です。
芯がどんどん削れて、黒い色が乗っていきます。
芯の粒子が荒い感じですね。
……中学生の時に買ってまだ持っている小豆色の軸のスタビロは、どっちかというと粒子が紙に乗りにくいような感じがしたけど……
製造ロットによって違ったりするのでしょうか??
見開きで並べてみると、色の濃さが違うのがわかりますね。
……あっ、乱入者が……
続いて、デッサンといえば! の、第一弾。
三菱のハイユニです。
なんと、10Bから10Hまで、22種類もの硬度展開なんだそうです。
モデルは、木にのっけたスプーン。
……って、なんでこんな難しいものを描こうと思ってしまったのだろう……
ステンレスの映りこみが……描いても描いてもスプーンが丸くならない……
30分の間に、描けば描くほど、なんだか違うものになっていってしまいました。
スプーンに夢中になって、木はほとんど描けなかったし。
さすが、美術部で断トツに下手だっただけはありますね。
で、書き味ですが、
ハイユニって、いい鉛筆ですね!!!!!
……というのが、第一印象です。
粘りがあって細かい粒子が、手の動きに合わせて思い通りに紙に乗ってくれる感触。
塗りこめば黒がはっきり出るし、軽いタッチでも均一に粒子が紙につく感じです。
なるほど~。たしかに、これは描きやすいわ。
……あ、ウデの良しあしは、どっかにおいておきます。
さらに、定番第二弾の、ステッドラーのルモグラフ。
こちらは、9Bから9Hまで20種類が販売されています。
「製図用高級鉛筆」なので、本来は、設計図とかイメージパースとかそういうものを描くための鉛筆なのでしょうか。
モデルは……マグカップがよかったのに~~……タリーズのお兄さん、なんで、こんな難しいモノくれちゃうの~~……
それはさておき。
粒子の細かさは、ファーバーカステルとスタビロの中間くらいでしょうか。
ぐりぐり塗れば黒くなり、ハイユニよりも、ざかざかラフに描きやすい感触です。
描いていて「気持ちいい!」と感じる鉛筆ですね。
最後は、ダーウェントのF。
ダーウェントというメーカーは、普通のお店では見かけません。
ちょっと変わったものが好きなワタクシには、そそる存在でした。
さらに、Fという硬度は、HBとほとんど同じだけど、ちょっとおしゃれな印象を子供のころから持っていました。
HグループでもなくBグループでもなく、Fとしては一種類しか存在しない、その「ぼっち感」に惹かれました。
本当のところはどうなのでしょうか。わざわざ分けているということは、HBとは違う硬度なわけですね。
……って、かってー。
ダーウェントのFは、びっくりするほど硬く、塗っても縫っても紙に色が付きません。
細かい表現をするにはいいかもしれないけど、短い時間でしゃかしゃか描くには不向きなような気がします。
これは、Fだからなのか、ダーウェントというメーカーの特徴なのか。
ううむ。HBも試してみなくてはなりませんね。
ステッドラーと見開きで並べてみると、黒の色が明らかに違うのがわかります。
なるほど~。
同じHBといっても、メーカーによって濃さも書き味も全然違うんだね~。
黒の色も違います。
ハイユニは、ちょっと黄色がかったような感じ。ステッドラーは青みがかった黒のように思います。
ファーバーカステルとダーウェントは、ほんとに黒くなりません。
ううむ。
世の中には、まだまだ鉛筆メーカーがたくさんありますよ。
カランダッシュとか、トンボとか。
あれこれ描き比べていくと、いつか、見つかるかもしれません。
ワタクシだけの一本が。
そう。握ればたちどころに絵がうまくなる、魔法のような鉛筆が。
……って、アンタね。
弘法は筆を選ばず。
でもね。筆を選ばなくてもよかったのは、弘法が書の達人だったから。
ワタクシのような未熟者は、選ばないと描けないのですよ。きっと。
ああ。猫への道のりは遠い。
この夏、ワタクシは、野望を見つけました。
「夢」ではなく「野望」です。
野望。デジタル大辞泉によれば「分不相応な望み。また、身の程を知らない大それた野心」という意味です。
ワタクシが抱いた野望とは……
軽井沢の万平ホテルに、毎年夏、ギャラリーが出店しています。
有名画家の作品が、どれもこれも「セール」の赤札付きで、ぎっしり並ぶ、いい感じにアヤシイ雰囲気。
いえ、毎年出てますし、万平ホテルですし、そうそうインチキなものはないだろうと思いますが……
万平ホテルにお茶を飲みに行くと、必ず、ギャラリーを冷やかすのが習慣になりました。
ええ。万平ホテルに、お茶を飲みに行くことしかできない庶民には、とても素晴らしい目の保養ですよ。
さて。
今年、このギャラリーで、一枚の絵に出合いました。
クッションの上に、前足を折って座り込み、キリッとした目でこちらを向いている、子猫の絵です。
ほとんど色彩はなく、セピアがかった墨絵のような濃淡で描かれた、トラ柄の子猫。
柄は違いますが、好奇心いっぱいの子猫らしい表情が、新しい家族にそっくりでした。

単にかわいい顔ではなく、誇り高く野性を感じる顔つきは、猫好きにしか描けません。
その絵を見た時、ワタクシは思いました。
なんて猫らしくてかわいい猫なんだ。
ワタクシも、こんなふうに、家族を描いてあげたい!!!
……と。
ええ。最初に思ったのが「こんなふうに猫を描きたい」だったんですよね。
その猫を描いた画家の名は、藤田嗣治。
猫好きで有名な画家ですね。藤田嗣治といえば、女性と猫の絵が代表的なモチーフです。
…………って、おい。
藤田嗣治みたいに猫を描きたいって、アンタ。
これを、大それた野望と言わずして何という。

さてさて。
ワタクシの絵の実力はといいますと……、
高校の美術部で断トツに下手だったレベルです。
どれだけ断トツに下手だったかと言いますと、
複数の高校の美術部が集まった合同合宿の作品講評で「………ええと、あまり描きなれてない人みたいだね?」で終わってしまった、輝かしい経歴の持ち主なのです。えへん。
描いたのは、油彩とか難しい絵ではありませんよ。小学校の時からさんざん描かされたはずの、普通の水彩の風景画です。
しかも、美術部員ですよ。
ほかの人はみんな「構図のとり方が」「色彩の使い方が」「油彩のキャンバスに下塗りをしてきたのが効いて、絵に生命力がある」といった講評ばかり。
その中で、ワタクシだけ「描きなれてない人」一言で終了。
ふっふっふ。ワタクシの絵が、どれだけの腕前か、わかっていただけますでしょうか。
藤田嗣治みたいに猫を描きたい……………
……………果たして、生きているうちに満足できる一枚を描ける日は来るのでしょうか?

猫への道のりの第一歩は、まず、絵をまともに描けるようにならなくてはなりません。
絵の基本といえば、鉛筆デッサンですよ。
鉛筆デッサンに使う道具は、シンプルです。鉛筆と、消しゴムと、紙。以上、終わりです。
本来なら鉛筆は、硬いのから柔らかいのまで何種類か用意して、消しゴムは練り消しを使うのが最適ですが……
ランチの後のコーヒーショップで30分くらい、トラベラーズノートの画用紙ノートにしゃかしゃかと描くには、何本もの鉛筆や練り消しは場違いで目立ちすぎます。
ここはひとつ、HB一本と普通の消しゴムで勝負したい。
……って、なんの勝負だ。
デッサンに適した鉛筆といえば、すでに定評が確立しています。
三菱鉛筆のハイユニか、ステッドラーのマルス・ルモグラフ。このどちらかを使っておけば間違いないと。
でも、ですね。
なんか、ですね。
それだけじゃ、つまらないじゃありませんか!
世の中には、ハイグレードな鉛筆を製造する会社はほかにもたくさんあるのです。
ここはひとつ、せっかく絵を描くなら、あれこれ鉛筆を試した~~い!!
………もはや、当初の目的が何だったのか、早くも見失いつつあるようです。
いつの間にか、ちまちまと買い集めていた、家じゅうの高級鉛筆を並べてみましょう。

上から順に、
・ファーバーカステルの9000番。
・スタビロ。昔は小豆色の軸しかなかった記憶がありますが、今ではピンクや黄色や水色といった可愛い軸がたくさんあるんですね。
・三菱のハイユニ。
・ステッドラーのルモグラフ。
・ダーウェントのグラフィック。なぜか、これだけHBがなくてFでした。
どれも、ほとんど使っていない長さなのが、泣けます。
ま、絵画熱が続けば、これからは順調に減っていくであろう。ふっふっふ。
(あれ? どうして、一部、おしりに穴が開いているんだろう?? まるで、鋭い牙に噛まれたような……)
そこで、はたと気づきました。我が家には、がらがら回す鉛筆削りがないことに。
鉛筆が、いかに日常生活から遠い存在になってしまったかが、よくわかりますね。鉛筆削りがないとは。
……ま、切り出し小刀なら山のようにあるので、削るものには困りませんが。
ではでは、さっそく描いてみましょう。
まずは、ファーバーカステル。
鉛筆でその歴史をスタートした筆記具メーカーです。
今ある鉛筆の「HB」とか「B」とか「H」といった濃さの基準は、なんでもファーバーカステル社が作ったものだそうですね。
9000番は、同社の看板商品で、名作と誉れ高いシリーズです。8Bから6Hまで、16種類もの硬度展開がされています。
どれどれ。モデルは、プロントのコーヒーカップで。

…………
…………
ううむ。
ううむむむ。
コーヒーカップって難しい……
そして、9000番のHB、硬い!!!
子供のころから使い慣れてきたHBよりも、明らかに硬くて紙に色が乗りにくいように感じます。
ぐりぐり塗っても黒くならない……
ま、精密な細かい絵を描くには向くかもしれないなあ。
ワタクシのようなずぼら~が、しゃかしゃか描くには、ちょっと硬すぎるように感じました。
パーフェクトペンシル9000番がHBでなくBで製造されている理由が、なんとなくわかったような……
続いて、スタビロです。
モデルは、うちにあった根来塗りのフリーカップ。

画面が暗いですが……
…………をを!
スタビロは、ファーバーカステルとは打って変わって、ざかざか描ける感触です。
芯がどんどん削れて、黒い色が乗っていきます。
芯の粒子が荒い感じですね。
……中学生の時に買ってまだ持っている小豆色の軸のスタビロは、どっちかというと粒子が紙に乗りにくいような感じがしたけど……
製造ロットによって違ったりするのでしょうか??
見開きで並べてみると、色の濃さが違うのがわかりますね。
……あっ、乱入者が……

続いて、デッサンといえば! の、第一弾。
三菱のハイユニです。
なんと、10Bから10Hまで、22種類もの硬度展開なんだそうです。
モデルは、木にのっけたスプーン。

……って、なんでこんな難しいものを描こうと思ってしまったのだろう……
ステンレスの映りこみが……描いても描いてもスプーンが丸くならない……
30分の間に、描けば描くほど、なんだか違うものになっていってしまいました。
スプーンに夢中になって、木はほとんど描けなかったし。
さすが、美術部で断トツに下手だっただけはありますね。
で、書き味ですが、
ハイユニって、いい鉛筆ですね!!!!!
……というのが、第一印象です。
粘りがあって細かい粒子が、手の動きに合わせて思い通りに紙に乗ってくれる感触。
塗りこめば黒がはっきり出るし、軽いタッチでも均一に粒子が紙につく感じです。
なるほど~。たしかに、これは描きやすいわ。
……あ、ウデの良しあしは、どっかにおいておきます。
さらに、定番第二弾の、ステッドラーのルモグラフ。
こちらは、9Bから9Hまで20種類が販売されています。
「製図用高級鉛筆」なので、本来は、設計図とかイメージパースとかそういうものを描くための鉛筆なのでしょうか。
モデルは……マグカップがよかったのに~~……タリーズのお兄さん、なんで、こんな難しいモノくれちゃうの~~……

それはさておき。
粒子の細かさは、ファーバーカステルとスタビロの中間くらいでしょうか。
ぐりぐり塗れば黒くなり、ハイユニよりも、ざかざかラフに描きやすい感触です。
描いていて「気持ちいい!」と感じる鉛筆ですね。
最後は、ダーウェントのF。
ダーウェントというメーカーは、普通のお店では見かけません。
ちょっと変わったものが好きなワタクシには、そそる存在でした。
さらに、Fという硬度は、HBとほとんど同じだけど、ちょっとおしゃれな印象を子供のころから持っていました。
HグループでもなくBグループでもなく、Fとしては一種類しか存在しない、その「ぼっち感」に惹かれました。
本当のところはどうなのでしょうか。わざわざ分けているということは、HBとは違う硬度なわけですね。
……って、かってー。

ダーウェントのFは、びっくりするほど硬く、塗っても縫っても紙に色が付きません。
細かい表現をするにはいいかもしれないけど、短い時間でしゃかしゃか描くには不向きなような気がします。
これは、Fだからなのか、ダーウェントというメーカーの特徴なのか。
ううむ。HBも試してみなくてはなりませんね。
ステッドラーと見開きで並べてみると、黒の色が明らかに違うのがわかります。

なるほど~。
同じHBといっても、メーカーによって濃さも書き味も全然違うんだね~。
黒の色も違います。
ハイユニは、ちょっと黄色がかったような感じ。ステッドラーは青みがかった黒のように思います。
ファーバーカステルとダーウェントは、ほんとに黒くなりません。

ううむ。
世の中には、まだまだ鉛筆メーカーがたくさんありますよ。
カランダッシュとか、トンボとか。
あれこれ描き比べていくと、いつか、見つかるかもしれません。
ワタクシだけの一本が。
そう。握ればたちどころに絵がうまくなる、魔法のような鉛筆が。
……って、アンタね。
弘法は筆を選ばず。
でもね。筆を選ばなくてもよかったのは、弘法が書の達人だったから。
ワタクシのような未熟者は、選ばないと描けないのですよ。きっと。
ああ。猫への道のりは遠い。