ね~んね~んこ~ろり~
ねむれよい子よ~
子守歌は、何でしたか?
それを聴くと、必ず安心して眠れる子守歌が、ワタクシにもあります。
一人暮らしで何かと不安だった夜。
布団の中で、ばかでかいヘッドフォンを頭につけて、その曲を流すと、「ああ、ここは安全だ……」と思えて、心が安らかになりました。
なにか巨大な存在に守られているような気がして、いつの間にか眠りに落ちているのでした。
その曲が、こちらです。
ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」第一夜、「ワルキューレ」。
さんざん箱から出し入れしたので、カバーが擦れちゃってますね……
……………って、アンタ。
子守歌といえば、静かで穏やかな曲でしょう。
ワルキューレといえば、3幕冒頭の「ワルキューレの騎行」が有名です。
嵐に乗って、ワルキューレたちが天馬を駆る、あれですよ。あれ。
あれの、どこが子守歌なんですか。
いやいやいや大丈夫。ちゃんと寝かしつけてもらえますよ。
「ワルキューレ」の物語を簡単に振り返ると……
神々の長であるヴォータンは、人間の女性との間に双子の兄妹の隠し子を作った。
2人は別々に育てられ、妹のジークリンデは有力者のフンディングの妻となっていた。
ある嵐の夜、フンディングの屋敷に、凛々しい青年ジークムンドが現れ、ジークリンデと惹かれあう。
2人は実の兄妹だった。ジークムンドはヴォータンの息子だった。
ジークムンドは、屋敷の庭の岩からヴォータンが鍛えた剣を抜き、ジークリンデと駆け落ちする。
ヴォータンは、娘でワルキューレのブリュンヒルデに、フンディングとの戦いでジークムンドを勝利させるよう命じる。
しかし、ヴォータンの妻のフリッカが、夫の隠し子を助けることに反対した。ヴォータンはフリッカに負け、前言を翻してブリュンヒルデにジークムンドの死を命じる。
ブリュンヒルデはジークムンドを助けようとするが、ヴォータン自らが手を下して剣を折り、ジークムンドは死んでしまう。
ジークリンデはジークムンドとの子供を身ごもっていた。ブリュンヒルデはジークリンデを、神の手が届かない深い森に逃がす。
ヴォータンは、言いつけに背いたブリュンヒルデに激怒し、罰を与えようとする。
神性を奪い去り、誰でもいいから最初に現れた人間の男のものになる運命を、ブリュンヒルデに与える。
しかしブリュンヒルデは「ヴォータンが本当に望んでいたのはジークムンドの勝利だったはず。私はお父様の命令に背いていない」と訴える。
ヴォータンは、最愛の娘であるブリュンヒルデの言葉に打たれ、その望みを聞き入れて、眠りにつくブリュンヒルデの周囲に魔の炎の壁を築く。
その炎の壁を破れるのはただ一人、「神よりも自由な男」だけだ。
……ほらね。どうです。ちゃんと、安心して寝かしつけてもらえるでしょう?
ワタクシが眠りにつくと、周りに、誰も近寄れない魔の炎の壁を作ってもらえるのです。
安心、安心。
……って、おまえはだれだ。
ごほん。
さてさて。
ワタクシが毎晩、ラストシーンを繰り返し聴いていた「ワルキューレ」。
それは、録音された「ニーベルングの指輪」の演奏としては最高峰との誉れ高い一枚でした。
……って、ワルキューレだけでCD4枚組ですけどね。
演奏は、ウィーンフィル。ヴォータンを、ヴォータン歌わせたら世界一と言われたハンス・ホッターが歌い、ブリュンヒルデは、当時最高のワーグナーソプラノと言われたビルギット・ニルソン。
贅沢なメンバーです。
ラストシーンのヴォータンは、よくある演奏だとただただ激怒しているだけなのですが、ホッターは違います。
ちゃんと「本当は、何もかも俺が悪いんだ。浮気して隠し子を作って、妻に言い負かされて、娘への言いつけは手のひら返しで、挙句の果てに息子を殺した俺が悪いんだ」と後悔する心のうちが、歌に表れて切ないのです。
だから、ブリュンヒルデを寝かしつけるときのあたたかさが、身に沁みるのです。
んで、これを指揮したのが、ショルティ。
サー・ゲオルグ・ショルティです。
ようやく、本日の主役が登場しました。
夏の終わり、某キングダムノートで、これを見つけた瞬間、ワタクシの頭の中に、あの懐かしい子守歌が響き渡りました。
どうして抵抗することができましょうか。
速攻、ポチるしかなかったのでございます。
モンブランのドネーション・シリーズの「サー・ゲオルグ・ショルティ」のボールペンです。
モンブランが、偉大な音楽家をモチーフにしてデザインしたシリーズの一本ですね。
ボディには、ショルティのサインが刻まれています。
ドネーションシリーズで本人のサインが入ってるのは、たぶん、これだけなんじゃないかなあ。
その上には、五線譜を模したとおぼしき五本のラインが。
全体を引き締めるアクセントになっています。
クリップは、ピアノの鍵盤の形です。ショルティはピアニストでもありました。
ちゃんと、黒鍵の下に薄いラインが刻まれて、白鍵二つに黒鍵がまたがるようになっています。
このクリップが、なかなか優れものです。
すっと差し込めて、ぱっと抜けます。差し込んだらきちんとポケットをつかんでくれて、安定感があります。
ねじって芯を出すタイプ。芯を出すと14.3センチあります。
モンブランのボールペンは、ずいぶん前に、小ぶりなものを一つ買ってありました。
比べると、一回り大きいですね。
ショルティさんは、手が大きかったのかなぁ……などと妄想します。
いや、関係ないよ多分。
体重は、27.5グラム。樹脂軸の割に、まあまあありますね。
重心が、ちょうど五線譜のあたりにあって、ワタクシが持つとリア・ヘビーになります。
長く書き続けるには、ちょっと重心がよろしくないかもしれません。
大振りのボールペンで、繊細な絵を描くよりは、たっぷりした文字を書きたくなります。
うん。サインするときに使うのには、とてもよさそうな書き心地です。
堂々と大きな文字を書きたくなる感じです。
……ただ、ねえ。
赤い文字で刻まれた、ショルティのサインが………
けっこう、手の中で目立ちます。
芯を出したときに、ちょうどクリップの下に来るんですよね。
カードで買い物した時なんかに、さっと出して書こうとすると……
「げっ派手」と、一瞬、手の中の光景にびっくりします。
さりげなく……という持ち方は、きっと、絶対できないペンだと思います。
そのシルエットは、角張ったパーツが多く、がっちりきっちりした印象。
ショルティが指揮した「ニーベルングの指輪」も、まさに、そんな印象です。
楽譜に書かれたことを、すべてきっちりと、深い彫りで表現していく演奏です。
ナマで聴いたら、たぶんつまらないでしょう。
でも、録音されたものを聴くには、細部まで気を配って表された演奏は最高です。
「ワルキューレ」のラストシーンで、ヴォータンが魔の炎を放つ場面では、槍を岩にたたきつける効果音も入っています。
浮気もので恐妻家で言うことがころころかわるダメおやじ。でも、決めるときにはきっちり決める?ヴォータンに守られて、ワタクシは毎晩、深い眠りについていたのでした。
ああ、懐かしい。
……だから、おまえはいったい、だれなんだ。
ねむれよい子よ~
子守歌は、何でしたか?
それを聴くと、必ず安心して眠れる子守歌が、ワタクシにもあります。
一人暮らしで何かと不安だった夜。
布団の中で、ばかでかいヘッドフォンを頭につけて、その曲を流すと、「ああ、ここは安全だ……」と思えて、心が安らかになりました。
なにか巨大な存在に守られているような気がして、いつの間にか眠りに落ちているのでした。
その曲が、こちらです。

ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」第一夜、「ワルキューレ」。
さんざん箱から出し入れしたので、カバーが擦れちゃってますね……
……………って、アンタ。
子守歌といえば、静かで穏やかな曲でしょう。
ワルキューレといえば、3幕冒頭の「ワルキューレの騎行」が有名です。
嵐に乗って、ワルキューレたちが天馬を駆る、あれですよ。あれ。
あれの、どこが子守歌なんですか。
いやいやいや大丈夫。ちゃんと寝かしつけてもらえますよ。
「ワルキューレ」の物語を簡単に振り返ると……
神々の長であるヴォータンは、人間の女性との間に双子の兄妹の隠し子を作った。
2人は別々に育てられ、妹のジークリンデは有力者のフンディングの妻となっていた。
ある嵐の夜、フンディングの屋敷に、凛々しい青年ジークムンドが現れ、ジークリンデと惹かれあう。
2人は実の兄妹だった。ジークムンドはヴォータンの息子だった。
ジークムンドは、屋敷の庭の岩からヴォータンが鍛えた剣を抜き、ジークリンデと駆け落ちする。
ヴォータンは、娘でワルキューレのブリュンヒルデに、フンディングとの戦いでジークムンドを勝利させるよう命じる。
しかし、ヴォータンの妻のフリッカが、夫の隠し子を助けることに反対した。ヴォータンはフリッカに負け、前言を翻してブリュンヒルデにジークムンドの死を命じる。
ブリュンヒルデはジークムンドを助けようとするが、ヴォータン自らが手を下して剣を折り、ジークムンドは死んでしまう。
ジークリンデはジークムンドとの子供を身ごもっていた。ブリュンヒルデはジークリンデを、神の手が届かない深い森に逃がす。
ヴォータンは、言いつけに背いたブリュンヒルデに激怒し、罰を与えようとする。
神性を奪い去り、誰でもいいから最初に現れた人間の男のものになる運命を、ブリュンヒルデに与える。
しかしブリュンヒルデは「ヴォータンが本当に望んでいたのはジークムンドの勝利だったはず。私はお父様の命令に背いていない」と訴える。
ヴォータンは、最愛の娘であるブリュンヒルデの言葉に打たれ、その望みを聞き入れて、眠りにつくブリュンヒルデの周囲に魔の炎の壁を築く。
その炎の壁を破れるのはただ一人、「神よりも自由な男」だけだ。
……ほらね。どうです。ちゃんと、安心して寝かしつけてもらえるでしょう?
ワタクシが眠りにつくと、周りに、誰も近寄れない魔の炎の壁を作ってもらえるのです。
安心、安心。
……って、おまえはだれだ。
ごほん。
さてさて。
ワタクシが毎晩、ラストシーンを繰り返し聴いていた「ワルキューレ」。
それは、録音された「ニーベルングの指輪」の演奏としては最高峰との誉れ高い一枚でした。
……って、ワルキューレだけでCD4枚組ですけどね。

演奏は、ウィーンフィル。ヴォータンを、ヴォータン歌わせたら世界一と言われたハンス・ホッターが歌い、ブリュンヒルデは、当時最高のワーグナーソプラノと言われたビルギット・ニルソン。
贅沢なメンバーです。
ラストシーンのヴォータンは、よくある演奏だとただただ激怒しているだけなのですが、ホッターは違います。
ちゃんと「本当は、何もかも俺が悪いんだ。浮気して隠し子を作って、妻に言い負かされて、娘への言いつけは手のひら返しで、挙句の果てに息子を殺した俺が悪いんだ」と後悔する心のうちが、歌に表れて切ないのです。
だから、ブリュンヒルデを寝かしつけるときのあたたかさが、身に沁みるのです。
んで、これを指揮したのが、ショルティ。
サー・ゲオルグ・ショルティです。
ようやく、本日の主役が登場しました。

夏の終わり、某キングダムノートで、これを見つけた瞬間、ワタクシの頭の中に、あの懐かしい子守歌が響き渡りました。
どうして抵抗することができましょうか。
速攻、ポチるしかなかったのでございます。

モンブランのドネーション・シリーズの「サー・ゲオルグ・ショルティ」のボールペンです。
モンブランが、偉大な音楽家をモチーフにしてデザインしたシリーズの一本ですね。
ボディには、ショルティのサインが刻まれています。
ドネーションシリーズで本人のサインが入ってるのは、たぶん、これだけなんじゃないかなあ。

その上には、五線譜を模したとおぼしき五本のラインが。
全体を引き締めるアクセントになっています。
クリップは、ピアノの鍵盤の形です。ショルティはピアニストでもありました。
ちゃんと、黒鍵の下に薄いラインが刻まれて、白鍵二つに黒鍵がまたがるようになっています。

このクリップが、なかなか優れものです。
すっと差し込めて、ぱっと抜けます。差し込んだらきちんとポケットをつかんでくれて、安定感があります。

ねじって芯を出すタイプ。芯を出すと14.3センチあります。

モンブランのボールペンは、ずいぶん前に、小ぶりなものを一つ買ってありました。
比べると、一回り大きいですね。

ショルティさんは、手が大きかったのかなぁ……などと妄想します。
いや、関係ないよ多分。
体重は、27.5グラム。樹脂軸の割に、まあまあありますね。

重心が、ちょうど五線譜のあたりにあって、ワタクシが持つとリア・ヘビーになります。
長く書き続けるには、ちょっと重心がよろしくないかもしれません。
大振りのボールペンで、繊細な絵を描くよりは、たっぷりした文字を書きたくなります。
うん。サインするときに使うのには、とてもよさそうな書き心地です。
堂々と大きな文字を書きたくなる感じです。
……ただ、ねえ。
赤い文字で刻まれた、ショルティのサインが………
けっこう、手の中で目立ちます。
芯を出したときに、ちょうどクリップの下に来るんですよね。
カードで買い物した時なんかに、さっと出して書こうとすると……
「げっ派手」と、一瞬、手の中の光景にびっくりします。
さりげなく……という持ち方は、きっと、絶対できないペンだと思います。
そのシルエットは、角張ったパーツが多く、がっちりきっちりした印象。
ショルティが指揮した「ニーベルングの指輪」も、まさに、そんな印象です。
楽譜に書かれたことを、すべてきっちりと、深い彫りで表現していく演奏です。
ナマで聴いたら、たぶんつまらないでしょう。
でも、録音されたものを聴くには、細部まで気を配って表された演奏は最高です。

「ワルキューレ」のラストシーンで、ヴォータンが魔の炎を放つ場面では、槍を岩にたたきつける効果音も入っています。
浮気もので恐妻家で言うことがころころかわるダメおやじ。でも、決めるときにはきっちり決める?ヴォータンに守られて、ワタクシは毎晩、深い眠りについていたのでした。
ああ、懐かしい。
……だから、おまえはいったい、だれなんだ。