使い込むほどに味が出る。
ワタクシが、何より弱い言葉です。
一緒に過ごす時間が長くなればなるほど、味わいが変化して、風合いが深まってゆく。
傷も染みも、ワタクシだけのデザインとなり、愛着が深まる。
ワタクシと一緒に「育つ」ものたち。
……このブログに登場するのは、考えてみれば、そんなんばっかですな。
モノがあふれかえるこの時代。単なる「レアもの」では、もう我慢できない。
本当に欲しいのは、自分だけの物語が刻まれた、自分だけのモノ。
現代の贅沢です。
手に触れる頻度が高ければ高いほど、使う機会が多ければ多いほど、「育つ」のも早いはず。
たとえば、毎日の朝食に使うお皿とか。
「育つ」お皿の代表格といえば、木です。
土ものも育つけれど、変化のスピードは、だんぜんオイル仕上げの木のほうが早いでしょう。
見てみたいんですよね。
木が、どのように育ってゆくのか。
で、朝食用の、木のお皿をあつらえることにしました。
………皿??? 板でしょ、これ。
ええ。板です。
21×21.5×0.8センチの、屋久杉の、板ですが、何か?
皿というものは、食べ物を乗せるスペースがありさえすれば、なんだっていいのですよ。
「板皿」というジャンルが、世の中には、ちゃんとあるではありませんか。
もちろん、このままでは、まだ単なる「板」です。
切断跡がざらざらと残って、食べ物を乗せるには、ちょっと気が進みません。
磨いていきましょう。
取り出しましたるは、いつものセット。サンドペーパーの詰め合わせと、カマボコ板です。
80→120→240→400番と、いつものように、順番に……
…………………
むむむむむ。
切断跡があまりにも残っているためか、磨いても磨いても、なかなかサラサラ平らになりません。
怒涛のように木の粉を散らかして、磨くこと約1時間。
たった「板を磨く」だけのシンプルな作業なのに。
鋸も鑿も、難しいものは、な~んにも使わない、ずぼら~~な作業のはずなのに。
なんだろう、この苦労は……
疲れちゃったよ~。もういいよ~。
なんとなく、磨き跡がざらざらしていますが、ざ・ずぼら~は、ネをあげました。
もう、手が限界だよ~。
ま、元の板に比べれば、かなり平滑に近くなったということで……
………って、どっちが磨いた後だか、わかりますか?
オイルをかけました。今回は、食用のアマニ油を使います。
白っぽかった板が、あっという間に深みのある赤みがかった色合いに。面白いですね。
…………………
むむむむむ。
なんとなく、納得がいかない。
これでは、まだ「板」ではないか。
板皿として、ワタクシのこだわりに堪えうるレベルには、まだ足りません。
かくなる上は………
鉋だ!!
素人が扱うのは難しい工具のナンバーワン、鉋。
もちろん、ワタクシは、持っています。
ヤフオクで買った中古を、いくつか。
……こういうものを、ヤフオクで買うのは、かな~~りリスクが高いのですが……
ネットで探した動画を参考に、研ぎも済ませました。
問題は、鉋をかける場所です。
鉋は、手前に引いてかけますね。ということは、かけるものが一緒に手前に滑ってしまわないよう、何かで固定しなくてはなりません。
鉋台を置く場所なんて、リビングにはありません。
かけるものは小さな板なんだし、何かで代用できないか……
あ。あれだ。
いつも木のキレッパジを小刀で削るときに使っている版画台で、用が足りそうでした。
版画台をリビングの食卓において、板を固定します。
ふむふむ。具合がよさそうだ。
そうしましたら、鉋の刃を、髪の毛一筋ほど出しまして……
…………って、加減がよくわかんない。
ま、かけてみましょう!!
を。
をを。
ををを!!
ネットで見たお手本の動画とは、なんか、出てくる鉋屑の厚みや大きさがだいぶ違いますが……
思ったより、なんか、削れてる気がする……!!
削り後は、ぴかぴかです!!
これだよ、これ!
リビングの食卓と周辺の床を鉋屑で埋め尽くし、
あたり一面が、「ここは、いったいどこなんだ??」という光景になって、
ようやく、板が、皿になりました………
もう一度、オイルをかけまして。板皿の、完成です!!
さあ。今回は、ここからが本題です。使い込むうちに、木は、いったい如何なる変化をみせるのか?!
……って、前置きが長かったな~。
毎日、トーストをのっけて、使った後は洗剤で洗ってすぐ拭いて乾かして。
べっちょり濡れたまま放置しないことを除けば、扱いはいたってぞんざいです。
一か月たちました。使っていないお皿と比べて、少し色が変わったかな?
左が使っているほう、右は使っていないものです。
表面が乾いてきたら、アマニ油をキッチンペーパーで擦り込みます。
アマニ油の耐水性はどのくらいかといいますと……
わりと、水をはじきますね。濡れることは濡れますが、染みになる不安はそれほど感じません。
うん。いい仕事してるじゃないか。アマニ油。
3か月たちました。
気のせいか、ちょっと、色が深くなってきたような気がしませんか?!
右が、使っているほうです。
ふっふっふ。
さらに使って、現在、約6か月。
なんとなく、表面の風合いが落ち着いて、皿として表情がついてきたような気がします。
左が、使っているほうです。
オイルはこれまでに3回塗りました。
杉の板皿、毎朝使っているのは、「育てたい」から、だけではありません。
トーストが、とてもおいしくなるのですよ!
焼きたてのトーストを陶器の皿に乗せると、皿が少しだけ汗をかいて、パンがちょっとだけ柔らかくなりますね。
でも、杉の板皿は、そんなことはありません。
いつまでもトーストがパリパリで、しかもあたたかい。
オイル仕上げの木が、ほどよく蒸気の水分を吸収してくれて、保温もしてくれるのですね。
パンのアタリも柔らかく、これまでになく使い心地がいいトースト皿になりました。
よいではないか。よいではないか。
この板は、ヤフオクで8枚セットで買ったので、まだまだ皿を量産できるぞよ。
ふっふっふ。
………んがっ。
今のところ、板皿として活躍しているのは、メーンの1枚とサブの1枚、計2枚だけ。
なぜでしょう。
それはね。
鉋が、とっても難しいから。
最初になんとかツヤツヤになったのは、どうやらビギナーズラックのようです。
もう一度、試してみたのですが……
なんか、鉋の刃が、左右で不ぞろいに出ちゃったみたい。
削れば削るほど、表面に溝ができていくの。おかしいなあ。
何度、調整を試みても、不器用な、ざ・ずぼら~には、なかなか鉋のハードルは高く……
3枚目以降は、「皿」として満足できるクオリティーの板が、まだできておりませぬ。
自分だけの皿を使い込んで育てるには、まず鉋の訓練が必要。
鉋を研いで、台に仕込んで、刃をちょうどよく出して、リビングにうずたかい鉋屑の山を築いて……
う~む。現代の贅沢消費、道のりは険しいようです。
ワタクシが、何より弱い言葉です。
一緒に過ごす時間が長くなればなるほど、味わいが変化して、風合いが深まってゆく。
傷も染みも、ワタクシだけのデザインとなり、愛着が深まる。
ワタクシと一緒に「育つ」ものたち。
……このブログに登場するのは、考えてみれば、そんなんばっかですな。
モノがあふれかえるこの時代。単なる「レアもの」では、もう我慢できない。
本当に欲しいのは、自分だけの物語が刻まれた、自分だけのモノ。
現代の贅沢です。
手に触れる頻度が高ければ高いほど、使う機会が多ければ多いほど、「育つ」のも早いはず。
たとえば、毎日の朝食に使うお皿とか。

「育つ」お皿の代表格といえば、木です。
土ものも育つけれど、変化のスピードは、だんぜんオイル仕上げの木のほうが早いでしょう。
見てみたいんですよね。
木が、どのように育ってゆくのか。
で、朝食用の、木のお皿をあつらえることにしました。

………皿??? 板でしょ、これ。
ええ。板です。
21×21.5×0.8センチの、屋久杉の、板ですが、何か?

皿というものは、食べ物を乗せるスペースがありさえすれば、なんだっていいのですよ。
「板皿」というジャンルが、世の中には、ちゃんとあるではありませんか。
もちろん、このままでは、まだ単なる「板」です。
切断跡がざらざらと残って、食べ物を乗せるには、ちょっと気が進みません。
磨いていきましょう。
取り出しましたるは、いつものセット。サンドペーパーの詰め合わせと、カマボコ板です。

80→120→240→400番と、いつものように、順番に……
…………………
むむむむむ。
切断跡があまりにも残っているためか、磨いても磨いても、なかなかサラサラ平らになりません。
怒涛のように木の粉を散らかして、磨くこと約1時間。

たった「板を磨く」だけのシンプルな作業なのに。
鋸も鑿も、難しいものは、な~んにも使わない、ずぼら~~な作業のはずなのに。
なんだろう、この苦労は……
疲れちゃったよ~。もういいよ~。
なんとなく、磨き跡がざらざらしていますが、ざ・ずぼら~は、ネをあげました。
もう、手が限界だよ~。
ま、元の板に比べれば、かなり平滑に近くなったということで……

………って、どっちが磨いた後だか、わかりますか?
オイルをかけました。今回は、食用のアマニ油を使います。
白っぽかった板が、あっという間に深みのある赤みがかった色合いに。面白いですね。

…………………
むむむむむ。
なんとなく、納得がいかない。
これでは、まだ「板」ではないか。
板皿として、ワタクシのこだわりに堪えうるレベルには、まだ足りません。
かくなる上は………
鉋だ!!
素人が扱うのは難しい工具のナンバーワン、鉋。
もちろん、ワタクシは、持っています。
ヤフオクで買った中古を、いくつか。
……こういうものを、ヤフオクで買うのは、かな~~りリスクが高いのですが……
ネットで探した動画を参考に、研ぎも済ませました。
問題は、鉋をかける場所です。
鉋は、手前に引いてかけますね。ということは、かけるものが一緒に手前に滑ってしまわないよう、何かで固定しなくてはなりません。
鉋台を置く場所なんて、リビングにはありません。
かけるものは小さな板なんだし、何かで代用できないか……
あ。あれだ。
いつも木のキレッパジを小刀で削るときに使っている版画台で、用が足りそうでした。
版画台をリビングの食卓において、板を固定します。
ふむふむ。具合がよさそうだ。
そうしましたら、鉋の刃を、髪の毛一筋ほど出しまして……
…………って、加減がよくわかんない。
ま、かけてみましょう!!
を。
をを。
ををを!!

ネットで見たお手本の動画とは、なんか、出てくる鉋屑の厚みや大きさがだいぶ違いますが……
思ったより、なんか、削れてる気がする……!!
削り後は、ぴかぴかです!!
これだよ、これ!
リビングの食卓と周辺の床を鉋屑で埋め尽くし、
あたり一面が、「ここは、いったいどこなんだ??」という光景になって、
ようやく、板が、皿になりました………
もう一度、オイルをかけまして。板皿の、完成です!!

さあ。今回は、ここからが本題です。使い込むうちに、木は、いったい如何なる変化をみせるのか?!
……って、前置きが長かったな~。
毎日、トーストをのっけて、使った後は洗剤で洗ってすぐ拭いて乾かして。
べっちょり濡れたまま放置しないことを除けば、扱いはいたってぞんざいです。
一か月たちました。使っていないお皿と比べて、少し色が変わったかな?
左が使っているほう、右は使っていないものです。

表面が乾いてきたら、アマニ油をキッチンペーパーで擦り込みます。
アマニ油の耐水性はどのくらいかといいますと……

わりと、水をはじきますね。濡れることは濡れますが、染みになる不安はそれほど感じません。
うん。いい仕事してるじゃないか。アマニ油。
3か月たちました。
気のせいか、ちょっと、色が深くなってきたような気がしませんか?!
右が、使っているほうです。
ふっふっふ。

さらに使って、現在、約6か月。
なんとなく、表面の風合いが落ち着いて、皿として表情がついてきたような気がします。
左が、使っているほうです。
オイルはこれまでに3回塗りました。

杉の板皿、毎朝使っているのは、「育てたい」から、だけではありません。
トーストが、とてもおいしくなるのですよ!
焼きたてのトーストを陶器の皿に乗せると、皿が少しだけ汗をかいて、パンがちょっとだけ柔らかくなりますね。
でも、杉の板皿は、そんなことはありません。
いつまでもトーストがパリパリで、しかもあたたかい。
オイル仕上げの木が、ほどよく蒸気の水分を吸収してくれて、保温もしてくれるのですね。
パンのアタリも柔らかく、これまでになく使い心地がいいトースト皿になりました。

よいではないか。よいではないか。
この板は、ヤフオクで8枚セットで買ったので、まだまだ皿を量産できるぞよ。
ふっふっふ。
………んがっ。
今のところ、板皿として活躍しているのは、メーンの1枚とサブの1枚、計2枚だけ。
なぜでしょう。
それはね。
鉋が、とっても難しいから。
最初になんとかツヤツヤになったのは、どうやらビギナーズラックのようです。
もう一度、試してみたのですが……
なんか、鉋の刃が、左右で不ぞろいに出ちゃったみたい。
削れば削るほど、表面に溝ができていくの。おかしいなあ。
何度、調整を試みても、不器用な、ざ・ずぼら~には、なかなか鉋のハードルは高く……
3枚目以降は、「皿」として満足できるクオリティーの板が、まだできておりませぬ。
自分だけの皿を使い込んで育てるには、まず鉋の訓練が必要。
鉋を研いで、台に仕込んで、刃をちょうどよく出して、リビングにうずたかい鉋屑の山を築いて……
う~む。現代の贅沢消費、道のりは険しいようです。