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本日は、パテック フィリップの「ノーチラス」より、18Kローズゴールド製の2本をご紹介いたします。
今回ご紹介するのは、2015年に登場した「Ref.5711/1R-001」と、2021年に発表された「Ref.5990/1R-001」です。
ブラウン・ブラック・グラデーション文字盤を採用した5711と、ブルー・ソレイユ文字盤にトラベルタイムとフライバック・クロノグラフを備えた5990。
今回は、ノーチラスの歴史にも触れながら、それぞれの特徴を比較していきます。
■ 1976年に誕生したノーチラス
ノーチラスは1976年、時計デザイナーのジェラルド・ジェンタによって生み出されました。
初代モデル「Ref.3700」は、当時の高級時計としては珍しいステンレススチール製のスポーツウォッチとして登場。
船の舷窓から着想を得たケースデザイン、丸みを帯びた八角形のベゼル、水平エンボス模様を施した文字盤、そしてケースと一体化したブレスレットが特徴です。
2006年にはコレクション誕生30周年を機に、新世代のノーチラスとして「Ref.5711」が登場しました。
初代3700のデザインを受け継ぎながら、センターセコンドやサファイアクリスタル製ケースバックを採用し、日常的な使いやすさを高めています。
さらに2014年には、トラベルタイムとフライバック・クロノグラフを組み合わせた「Ref.5990」が登場。
ノーチラスの基本的なデザインを維持しながら、複雑機構を組み込んだモデルとして展開されました。
■ Ref.5711/1R-001|2015年に登場したローズゴールドモデル

まずご紹介するのは、2015年に発表された「Ref.5711/1R-001」です。
Ref.5711は2006年にステンレススチール製モデルとして登場しましたが、2015年にはケースとブレスレットに18Kローズゴールドを採用した本モデルが追加されました。
ケース径は40mm、厚さは8.3mm。
ローズゴールド製のブレスレットを含めると相応の重量がありますが、ケースそのものは薄く設計されており、ノーチラス特有のすっきりとしたシルエットが保たれています。
ケースとブレスレットにはサテン仕上げとポリッシュ仕上げを使い分けており、特にベゼルの上面から側面にかけての仕上げの違いが、ケースの輪郭を際立たせています。
また、ブレスレットは中央のリンクにポリッシュ仕上げ、両側にサテン仕上げを施した構成。
ローズゴールドの色合いだけでなく、仕上げの違いによる光の反射も楽しめるデザインです。
■ ブラウン・ブラック・グラデーション文字盤
Ref.5711/1R-001の特徴の一つが、ブラウン・ブラック・グラデーション文字盤です。
文字盤の中央から外周に向かって、明るいブラウンから深いブラックへと変化するカラーリングが採用されています。
このグラデーションと水平エンボス模様の組み合わせは、ローズゴールド製ケースとも相性が良く、ステンレススチール製の5711とは異なる印象を与えます。
インデックスと針にはゴールドを使用し、夜光塗料によって暗所での視認性にも配慮されています。
表示機能は時・分・センターセコンド、そして3時位置の日付のみ。
複雑な表示を持たないため、水平エンボス模様や文字盤のグラデーションが際立ち、ノーチラス本来のデザインを楽しめる構成となっています。
なお、Ref.5711/1R-001はすでに生産を終了しています。
■ Ref.5990/1R-001|2021年登場のトラベルタイム・クロノグラフ

続いてご紹介するのは、2021年に発表された「Ref.5990/1R-001」です。
2014年にステンレススチール製モデルとして登場したRef.5990に、18Kローズゴールド製ケースとブレスレット、ブルー・ソレイユ文字盤を組み合わせたモデルです。
ケース径は40.5mm、厚さは12.53mm。
5711と比較すると、ケース径の差はわずか0.5mmですが、厚さには4.23mmの違いがあります。
これはトラベルタイムとフライバック・クロノグラフという複数の機構を搭載しているためです。
また、ケース左側にはトラベルタイムを調整するためのプッシュボタンを配置。
ケース右側のクロノグラフ用プッシュボタンとあわせて、5711とは異なるケース構造となっています。
複数の操作機構を備えながらも、ノーチラス特有の丸みを帯びた八角形ベゼルと一体型ブレスレットのデザインは受け継がれています。
■ ブルー・ソレイユ文字盤と2つの複雑機構
Ref.5990/1R-001には、水平エンボス模様を施したブルー・ソレイユ文字盤を採用しています。
深みのあるブルーとローズゴールドの組み合わせは、ブラウン系の5711とは対照的です。
そして最大の特徴が、トラベルタイムとフライバック・クロノグラフを組み合わせた文字盤構成です。
12時位置には現地時刻と連動するポインターデイト、6時位置にはクロノグラフの60分積算計を配置。
さらに3時位置と9時位置には、現地時刻と出発地時刻に対応した昼夜表示を備えています。
多くの情報を表示しながらも、上下に配置されたサブダイヤルによって左右のバランスが保たれており、複雑機構を備えるモデルとしては整理されたレイアウトとなっています。
■ 実用性の高いトラベルタイム機構
Ref.5990のトラベルタイムは、中央に重ねられた2本の時針によって、異なる2つの時間帯を同時に表示します。
通常の時針は現地時刻、スケルトン形状の時針は出発地時刻を示します。
ケース左側に配置された2つのプッシュボタンを操作することで、現地時刻の時針だけを1時間単位で前後に調整することができます。
また、12時位置の日付表示は現地時刻と連動する構造です。
海外へ移動する際にも、出発地の時刻を維持したまま現地時刻を切り替えることができ、日付も現地時刻に合わせて表示されます。
さらに、出発地と現地それぞれの昼夜表示を備えているため、時差のある地域との連絡などにも便利な機能です。
■ フライバック・クロノグラフ
もう一つの機構が、フライバック・クロノグラフです。
一般的なクロノグラフでは、計測を終えて次の計測を始める際に、停止・リセット・再スタートという操作が必要になります。
一方、フライバック機構では、計測中にリセットボタンを押すだけで、クロノグラフ針が瞬時にゼロ位置へ戻り、そのまま新たな計測を開始します。
連続する時間の計測を行う際に便利な機能であり、機械式クロノグラフの中でも高度な構造を必要とします。
Ref.5990では、センタークロノグラフ秒針と6時位置の60分積算計を使用して経過時間を表示します。
トラベルタイムとクロノグラフという異なる機能を組み合わせながら、それぞれの操作性にも配慮された設計となっています。
■ 5711と5990を比較
同じ18Kローズゴールド製ノーチラスでありながら、今回の2本には明確な違いがあります。
Ref.5711/1R-001は、ケース径40mm、厚さ8.3mm。
ブラウン・ブラック・グラデーション文字盤を採用し、時・分・秒・日付表示というシンプルな構成にまとめられています。
薄型ケースとすっきりとした文字盤によって、初代ノーチラスから続くデザインをより直接的に楽しめるモデルです。
一方のRef.5990/1R-001は、ケース径40.5mm、厚さ12.53mm。
ブルー・ソレイユ文字盤にトラベルタイムとフライバック・クロノグラフを備え、機能面でも大きく異なります。
5711が薄型ケースとシンプルな構成を特徴とするのに対し、5990はノーチラスのデザインを維持しながら、複雑機構を取り入れたモデルといえます。
また、5711は生産終了モデルである点も、両者を比較するうえでの違いの一つです。
■ まとめ
今回ご紹介した「Ref.5711/1R-001」と「Ref.5990/1R-001」は、どちらも18Kローズゴールドを採用したノーチラスですが、目指している方向性は異なります。
5711は、薄型ケースとシンプルな文字盤を特徴とした、ノーチラスの基本デザインを楽しめるモデル。
5990は、トラベルタイムとフライバック・クロノグラフを搭載し、スポーツウォッチとしてのデザインに高度な複雑機構を組み合わせたモデルです。
ブラウン・ブラック・グラデーションとブルー・ソレイユという文字盤の違いも、それぞれの個性を際立たせています。
ぜひ店頭にて、ケースの厚みやブレスレットの質感、文字盤の仕上げなどを実際に見比べていただければと思います。
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