オブリビオン日記 帝位継承者の探索 | フェンリルの胃袋
 修道院からマーティンのいるクヴァッチの方角はほぼ南だが、直通の街道は無い。さすがに街道を遠回りして行くのはめんどくさいのでコンパスを頼りに道なき道を行くことにする。
 山を越え、森を抜ける間にいくつかの洞窟と砦を地図に記した。狼やスケルトンに襲われることもあったがおおむね問題は無い。
 クヴァッチの近くまで着たらなにやら慌てて走ってくる人がいる。
―いったいどうしたんだ?
「おいおい あんた何も知らないのか!
 昨夜デイドラがクヴァッチを制圧したんだよ!城壁の外に光る扉が現れたんだ オブリビオンの門だよ!」
 デイドラとは魔界の王デイゴンのしもべで、オブリビオンとは魔界のことだ。
「巨大な化け物がいたんだ…悪夢から這い出してきたようなやつらだ…城壁を乗り越えて…火を噴きながら奴らが群がって…まさに殺戮だ」
―本当なのか!?
「自分の目で見てくるんだな!クヴァッチは灰になった!わかるか!?みんな死んだんだよ!」
 むむ。すでにマーティンの存在も居場所も敵に知られていたようだ。さて、この様子ではマーティンも危ういか?
―どうやって逃げてきたんだ?
「サヴリアン・マティウスだ…衛兵の何人かで私たちを逃がすために城門を突っ切って血路を開いてくれたんだ
 サヴリアンはまだ戦っている!俺は逃げる以下略」
 この人の泣き言が続いたので省略。チキンは逃げろ。
 そこから少し進むと難民キャンプができていた。クヴァッチは山の上の街であり、麓まで逃げる事ができた人がテントを張っていたのだ。まずはマーティンの無事を確認しなければ。
 適当な人を捕まえて聞いてみる。
―マーティンを見なかったか?
「司祭ならおそらく逃げ遅れたでしょう ごくわずかの者しか逃げ出せませんでした
 野営地で衛兵達の指揮をしているサヴリアン・マティウスならもっと知っているかもしれません」
 そのままキャンプ地を離れ、クヴァッチへと山を登る。
 なにやらクヴァッチに近づくにつれて空が赤く染まってくる。これはオブリビオンの門が開いているせいだろうか。
 あ、いたいたサヴリアン・マティウス。バリケード作って戦ってるじゃないか。
―ここでなにが起こったんだ?
「我々の街が陥落したのだ!わかったか!」
 うん。見てわかる事を聞いてごめん。
―マーティンは?
「あの司祭?最後に見かけたときは一行を引き連れてアカトシュの聖堂に向かっているところでした
 運がよければ まだ聖堂内で立ち往生しているはずです」
 よしよし。まだ生きてる可能性はある。どの街でも聖堂ってのは立派な建物だから多少は持ちこたえれるはずだ。
―私が何とかしよう
「冗談だろう?…本気で言ってるなら役に立ってもらえるかもしれんな だが死ぬことになるかもしれんぞ 本当か?」
―できることをやってみよう
 私は街へ入りマーティンを救出したいが、城門の前にはオブリビオンの門があって街には入れない。サヴリアン・マティウス達は動けない。オブリビオンからあふれてくる敵を対処するのでいっぱいだからだ。どうするか?簡単だ。私がオブリビオンの門を閉じればいい。どうやって閉じたらいいかはわからないが、最初に開いた扉はすでに勝手に閉じたらしい。とりあえずオブリビオンの門をくぐり閉じる試みをしてみよう。