目が覚めるとここは…牢屋?
何でこんな場所にいるのかさっぱり記憶が無いな。
向かいの牢の囚人が何かいっている。うるさい。
兵士っぽい声も聞こえる。おい、説明してくれ。
「なぜここに囚人がいるのだ?ここは使うなと・・・」
何人かでぞろぞろきやがって。俺は何も悪いことはして無いぞ!あと説明して。
「さがれ。窓際に行け。そこで動くな」
明らかに兵士とは違う、身なりのいい人物が一人いる。ちょ、なにそんなに見つめないでよ。
「見覚えのある顔だ
夢で見たのはそなただったか・・・
ならば星の告げていたとおり、今日がその日なのだな・・・
神よ・・・我に力を・・・」
アブネエ。こいつはちょっと頭のネジが緩んでるな?
だが、兵士はいかつい顔してるだけだしこの人に事情を聞くしかあるまい。
―いったい何が起きたんだ?
「息子達は暗殺者の手にかかってしまった 次は私の番だろう
近衛兵のブレイズたちと秘密の脱出路を使って街の外へ抜け出すところだ
その脱出路がこの牢の中にあったということだ」
―何者だ?
「私は皇帝ユリエル・セプティムだ 神々の御意思のもとにタムリエルを統治している
そなたもタムリエルに生きるものの一人であり そなたなりの形でその糧となるだろう」
―なぜ私は牢の中になんて・・・?
「我々がここで出会えるよう神々が導いたのかもしれん
だがそなたがここにいる理由はもはや重要ではない
人々の記憶に残るのはそのことではないからだ」
なんで牢にいたかも不問にしてくれて、更に私は選ばれた勇者だったらしい!ネジのゆるい皇帝万歳!
ここは話をあわせておけば外にでれるだろう。
―何をしたらいい?
「お前は自らの道を見出すことになる 気をつけて行くがいい 行く手には血と死が待ち受けていることだろう」
「陛下、時間がありません」
近衛兵がそう言うと牢の壁の一角を押した。
すると壁が開き、そこに通路が存在したのだ。
「妙な気は起すなよ。見張っているからな」
皇帝と、数人の近衛兵に続いて私も通路に足を踏み入れた。
途中暗殺者が2人襲ってきた。
近衛兵が一人殺されるも、暗殺者を撃退。皇帝たちは先へ進んでしまった。これ以上はついてくるなと近衛兵の一人に言われ、鍵のかかった扉の前に置き去りにされた。
途方にくれているとそばの壁が崩れだし、ネズミがばらばらと現れたではないか。どうもこの牢からつながる帝都地下通路はネズミの被害にあってだいぶガタが来ているらしい。先ほど暗殺者集団に殺された近衛兵から装備を借りてネズミを駆除する。このネズミが作った道を通ればどこかへ通じているだろう。
崩れた壁をくぐるとやはり空間があった。ネズミもまだ生き残りがいる。
ネズミを駆除しつつ白骨死体から錆びた装備を剥ぎつつおっかなびっくり先へ進むとゴブリンが死んでいる。このゴブリンはまだ最近死んだばかりのようだ。そうか、帝都の地下はゴブリンの住処になっていたか。
道中で錆びた弓と鉄の矢を少々拾い、物陰からゴブリンとネズミを撃ちつつ前へ進む。そういえばなにやら魔法を使ってくるゴブリンがいた。あれがここのゴブリンどものボスだったんだろう。
お、人の声がする。さっき扉の向こうに消えた皇帝一行が暗殺者に襲われてる現場に出たようだ。
「またお前か」
まあそう言うなよ近衛兵の。
「待て、この人は敵ではない。きっと力になってくれる」
皇帝テラいい人
「私がなぜそなたを信用するのか、彼らには理解できないだろう 彼らは啓示を受けていないから無理もないのだ」
電波だけど。
「どう説明したらよいものか・・・
よく聞くのだ。九大神は知っておるな?我々の運命を見えざる手でお導きくださっている」
―神々とは疎遠なもので・・・
「私は常に九大神に仕えてきた そしてとるべき道を星々の営みに委ねてきた
天には無数の輝きがあり それぞれが炎の如く連なる道しるべでもある
私はそれらの星々をよく知っておる そなたはどの星の元に生まれてきたのか…」
駿馬座・・・だったかな
「私が受けた啓示はこの人生の幕引きを告げていた・・・私の死は必然であり・・・しかるべき時に訪れる事になるだろう」
おっと、この皇帝は電波じゃなくて本物の占星術師か?しかも自分の死を見ちゃったと。
―私については何かないんですか?
「お前の運命の星はお前だけのものだ 天に輝く駿馬座が栄光への道を照らしてくれるだろう」
やっぱ胡散臭いな。そのぐらいなら誰にだって言えるっつうの。
―私の運命が見えるのですか?
「私の見た夢では事の成否まではわからなかった 死の扉の向こう側までは覗けぬのだ
だがそなたの顔には太陽の輝きが垣間見える アカトシュの栄光の暁が、迫り来る闇を拭い払うてくれるやもしれん」
―あなたは死が怖くは無いのですか?
「私の収めた勝利をたたえるものは残っていない。だが実り多き人生ではあった 安心して眠りにつこう
人など所詮は血と肉でしかない自らの命運は察してもそれがいつ訪れるかまではわからぬのだ
それがわかるだけでも私は恵まれているといえよう・・・
さだめに直面し…倒れるその時が…」
―どこへ向かっているのですか?
「私は死に場所に向かっている いかなる音楽よりも際立った声が私を呼んでいる
そなたはもうしばらくは私についてくるであろう だが近々道を別つことになる」
なんでそんなに大仰なんだ。言動からして占い師ってのは間違いなさそうだ。
「いるからには役に立ってもらおう このたいまつをもって離れないようにしていろ」
あなたはさっき私を置き去りにしてくれたボーラスさんじゃないですか。はいはい。たいまつね。
その後数度の暗殺者の襲撃を受けつつ進む。
本当にどこへ通じているんだろうこの道は。合流してから脱落者はいないし、このまま安全な場所までいけるんじゃね?
そう思っていると、ボーラスがみんなを制して前へ出た。
「ここで待て、先を見てくる」
あ、ボーラスさん。それは死亡フラグですよ。皇帝の。
・・・何もなかったみたい。手を振って呼んでる。
ぞろぞろとボーラスの側へ行く。
だが、次の扉は向こう側から鍵がかけられていた。罠らしい。
しょうがないから迂回路へ行くがそこは袋小路。しかも後ろから暗殺者が迫っているらしい。まあ罠だしな。
あ、だからって皇帝をほっといて暗殺者を迎え撃ちに行くとか、ちょ、死んじゃう!皇帝死んじゃう!
「私はここまでのようだ そなたは単身破壊の王とそのしもべたちに立ち向かわなければならない…王者のアミュレットはそなたに託そう
王者のアミュレットを奴らに奪われてはならん ジョフリーに渡すのだ 最後の一人となった息子の居場所を知るのは彼だけだ
彼を探し出しオブリビオンの口を閉じるのだ」
あああ、自分からそんなフラグ建てて、!!!!皇帝!後ろ後ろ!
皇帝の後ろの壁が開き暗殺者が飛び出てきた!何か毒でも塗ってあったのか、バッサリと一太刀で皇帝は殺されてしまったのだ。なむ。
完全に遅れてボーラスが帰ってきた。役立たずな近衛兵だな。
「なんということだ…ブレイズの使命は皇帝陛下をお守りすることなのに…陛下もお世継ぎも様もこれで皆亡くなられてしまった…
アミュレットは…王者のアミュレットはどこだ!?陛下のご遺体には見当たらなかったが」
―これを陛下から託されたが
「不思議な話だがおまえに何かを見込まれたのだろう
セプティム家に流れる竜の血がそうさせるのか・・・それは類稀なる洞察力をもたらすといわれている
王者のアミュレットは聖なる象徴なのだ 赤竜の王冠を思い浮かべるものが多いがあれはただの飾りだ
アミュレットには魔力が宿っていて正統なるお世継ぎ様でないと身につける事ができないとされている
理由があってお前に託されたのだろう 何かおっしゃっていなかったか?」
―これをジョフリーに届けるようにと
「ジョフリー殿?なぜそんなことを・・・」
―他にも皇帝の血を引くものがいる
っていうか、お前何も知らんのだなボーラス。もしかして近衛兵でも下っ端なのか?
「私はきいたことはないがジョフリー殿ならご存知だろう ジョフリー殿は我々一団の総隊長だ
初対面ではそうだとわからないかもしれんがコロールの街の近くにあるウェイノン修道院で修道僧として暮らしておいでだ」
―そこへ行くにはどうすれば?
「まずはここから抜け出すんだその扉を通って施錠された門を抜ければ下水道だ 我々が向かっていたのもそこだった
そこは帝都から脱出する秘密の抜け道だ もはや秘密は漏れてしまったようだが
この鍵を持っていけ 下水道に通じる最後の扉を開けられるはずだ」
―下水道?
「下水道にはドブネズミやゴブリンが巣食っているが 見た限りではおまえは腕の良い巡礼者のようだな?違うか?」
違う。いいかよく聞け。
メジャースキルが
召喚
破壊
回復
幻惑
殴打
重装
防御
の7つの[セプター]だ!
「そうなのか?」
そうなのだ。
―下水道からでた後は?
「アミュレットをジョフリー殿に届けるんだ 油断するなよ すぐにウェイノン修道院に向かうんだ いいな?」
おk
「よし、陛下の見込みは正しかったようだ」
―これからどうするんだ?
「私はここで陛下のご遺体を守り お前に追っ手がつかないように見張っておくから 急いでくれ タロスのお導きを」
よし、とりあえずこの薄暗い地下から抜けるとしようか。
さようなら、陛下。