「愛妻物語」
1951年(昭和26年)
新藤兼人監督
出演:乙羽信子、宇野重吉
Amazonプライムで再鑑賞。

スタッフ
監督・脚本:新藤兼人
撮影:竹村康和
録音:中村敏夫
美術:水谷浩
音楽:木下忠司
照明:岡本健一
編集:西田重雄
特殊撮影:松村禎一
助監督:天野信
撮影助手:田中省三
美術助手:内藤照
照明助手:辻井義男
キャスト
石川孝子:乙羽信子
沼崎敬太:宇野重吉
大河内傳次郎
所長:菅井一郎
坂口監督:滝沢修
石川浩造:香川良介
石川弓江:英百合子
増田:清水将夫
安さん:殿山泰司
製作部長:原聖四郎
内儀さん:大美輝子
玉置一恵
羽田修
旗孝思
玉村俊太郎
小林叶江
三星富美子
~あらすじ~
新藤兼人の監督デビュー作で、自らの下積み時代を描いた自伝的作品である。

~感想~
ちょっとのつもりが最後までグイグイ見てしまった。やはり面白い。初めて観た時より二回目の鑑賞の方が良かったかも。
●
ラトス音羽信子の「浜辺の歌」のハミングで、もうかなり涙を必死で抑えてたのに、
遺影から
「あなた、お元気でね、しっかり頑張ってね、苦しい時には笑うといいわ」
と言われたので我慢出来ずにポロリ。
彼女はまさに
その言葉通り、生き抜いた人だった。
無名だが、世の中にはこういう人もいる。
チャップリンの「スマイル」の歌詞を思い出した。

●
殿山泰司のセリフも良かった。
自分の才能に自信が持てない宇野が酒を殿山に注ぎつつ「おじさんは才能があったんですよ」と自嘲気味にいうと
それまで陽気に酔ってた殿山が、
強い口調で
「才能?違いマンがな。無闇やたらに辛抱しただけどす。粘り通しただけどすがな」
若いうちの苦労は買ってでもしろと宇野に言ういかにも酔ったおやじの殿山のセリフは
小言のようだがその言葉は重い。
体験した者だけが吐ける言葉だ。
外は雪ふる夜。
貧しい二人。
酒がもう無いので「買ってこい」と強気で妻に命令する殿山だが
「そんな金無いじゃないの」と妻に返り討ちされ、
「あれでもいい女房なんだけどね」と頭をかく殿山。
いいなあ、ここ。

自分の新婚の頃を思いだした。
~JustLikeAWomanの評価~
★★★★★ 星5(いつ)つです。
その他、最近観た映画の記録。
「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」2011年
評価:〇

歴史の勉強になりました。賛否両論のサッチャー。
女性というだけで軽視された時代、だんだんと首相に登りつめてゆくところ、ぐっと来た。
メリルストリープってどんな役もこなして凄い。
「狐の呉れた赤ん坊」1945年(昭和20年)
評価:△

丸根賛太郎監督・脚本作品で期待したのですが、前に観た2作に比べると。。
坂妻より橘公子のほうが観終わって印象に残った。
残念、他の丸根作品を観ようと思います。
「世紀の女王」1944年
評価:◎

かなり面白かった。学校寮でのラストのドタバタは声を出して笑った。
音楽も歌もダンスも水泳も素晴らしくて、ただただうっとり。
これが戦争の慰問用に作られた映画と後で知って愕然。
エスターウイリアムスの他のミュージカルも観てみたい。
ハリージェイムス楽団、うーんこういうの私好きなんだなと再認識。

「ナイアガラ」1953年
評価:×

Wiki見ると「ポリー・カトラー役は当初アン・バクスターが演じることになっていた」そうでそれなら絶対アン・バクスターの「ナイアガラ」も観たかったな。
アン・バクスターは「イヴの総て」でほんのちょっとモンローと共演してましたね。
でも「ナイガラ」のモンローは、「イヴの総て」の頃とは別人のようで小悪魔的な魅力がムンムン、この作品の中でも間違いなく光っています。
光っているときの俳優さんの演技は素晴らしい。
「妻二人」1976年
評価:〇

若尾文子、岡田茉莉子の二大女優さすがに素晴らしい。
岡田さんは純粋過ぎて男に騙される役で見ていて胸が締め付けられた。「秋津温泉」を思い出す。
推理小説のようによく構成された物語だし、その他の俳優陣(三島雅夫、江波杏子、小林章太郎、高橋幸治)も素晴らしかった。
脚本は「愛妻物語」の新藤兼人。
登場人物のセリフも良かった。つい感情移入してしまう台詞が多数。
映画よ 今夜もありがとう。
