昔の日本映画 勉強会 -28ページ目

昔の日本映画 勉強会

古い日本映画を知らないので、これから一本一本観て記録してゆこうと思います。その他。

「江分利満氏の優雅な生活」
1963年
監督:岡本喜八
出演:小林桂樹、新珠三千代、東野英次郎

youtubeで観る。

 



~あらすじ(Wikiより)~

原作とは大きく変更された。
まず原作はオムニバスでまとまったストーリーを持たなかったので、
映画として1つの筋にまとめられた。
また、主人公の勤める会社が東西電機からサントリーへと変更された。
そして、主人公がふとしたきっかけで直木賞を受賞するというように、
原作より山口瞳本人の分身に近づいている。
江分利満を演じた小林の見た目も、山口本人によく似せている。

~感想~

面白かったです。

小林桂樹さんが自ら代表作と言っていたので、いつか観たいと思っていました。
期待して観ましたが、
期待した以上に面白くて大満足です。
スピーディな展開で時間を感じさせません。

宮本武蔵なんか元々才能があったんだからちっとも偉くない
才能もないのに日々頑張ってる自分のほうがよっぽど偉い

というようなセリフがあって
なるほど と思う半面 
ユーモラスな発言で笑ってしまいました。

あと
わが子が生まれて
赤ちゃんのその可愛さに
胸打たれ

これで俺は自殺できなくなった

と吐き出すように つぶやくセリフがありましたが
むむむ。。
と、印象に残りました。
親の本音じゃないかな。

主人公のお父さん役、東野英次郎さんの設定が
まるで私の父親のようで。。。
(私の父は事業に失敗したが事業で成功の時代も無かったのでそこは違うが)

ああ、こういう父親の息子って
私ひとりだけじゃなかったんだ。。。
と、変に救われたような?気持ちになりました。
特に入院先の看護師さんを口説いたり
息子の仲人にお涙頂戴の作り話しで金を無心したり

なんてシーンは
まるで
わが父を見ているようで、いやはや驚きました。

 

あと

主人公の死んだお母さん

ようは お母さんは、お父さんに

散々お金のことで苦労させられた人生を送っていたわけで

そんなお母さんの「敗北」の人生を

息子として助けることが出来なかった

親孝行できずにお母さんは死んでしまった

という後悔が

お葬式が終わって、すべてが終わった時に

主人公がひとり、

お茶漬けをすすりながら涙で鼻をすするシーン

うーん

わかる、わかる、私は思わず うなずいてしまった。

葬式の時には流せなかった涙を

葬式が終わって、みんな帰っていった後

ひっそり

お茶漬けたべながら ひとり泣く

ああ、これはまさに

あの日の俺なのだ、と思いました。

いや

そう思って本作を観た たくさんの人たちがいたのでしょうね。

 


新珠三千代さんも良かった。
私は新珠三千代さんといえば
Youtubeで観た「氷点」のドラマに出演されていた
あの罪深く重い演技が印象的だったのですが
本作での、明るく可愛いい新珠さんも魅力的でした。

小林桂樹さん どんな役でも上手にこなしますが
本作でも大変素晴らしいです。

主人公が直木賞とるまで面白いのに
直木賞とった途端
くだをまいて演説するシーンとなり
面白さはスピードダウン。
でも
これが人間、これが戦後という時代なんだと思った。
戦争の経験が無い私には黙って想像するしかない。
この映画の主人公にとって
戦争体験があったからこそ
サラリーマンという職業に魅力があったんでしょうね。
ようやく手に入れたサラリーマン。

1963年。

 

 

~JustLikeAWomanの勝手な自己評価~

★★★★☆ 星4(よ)っつです!!!

 

 

 

 

あと田中絹代監督の「乳房よ永遠なれ」をAmaozonプライムで最近観ました。

私には主人公が亡くなった病院で子供たちの前で扉が閉められるしーんの美しさ悲しさが印象的でした。

監督としても才能にあふれる人だったんですね。

 

 

 

 

映画よ今夜もありがとう