ドイツのジャーマンエアウィングス航空の
墜落事件(※事故ではない)では、
メンタルヘルスの重要さとともに
個人情報の守秘義務の限界も感じさせられた。
医師やカウンセラーは、
クライアントの極めてデリケートな
個人情報を扱う職務である。
当然、これらの職業に携わる人々には
厳重な守秘義務が課されている。
特に精神科の医師や
心理カウンセラーにとって
これを守ることはクライアントからの
信頼の根幹である。
しかし、例外規定もあって
通報をしなければ本人が自殺する
可能性のある場合や、
重大な犯罪をひき起こす可能性のある場合は
関係機関(場合によっては雇用主)に
通報すべきだとされている。
昨年の佐世保の殺人事件では
医師が加害者の危険行動を予見し
通報もしていたが、
通報を受けた側が
適切な対処をしていなかった。
今回の事件で、
航空会社側が医師の診断結果を
事前に知っていたかどうかは、
今後の調査にかかることだろうが、
どうも情報を得ていた可能性は
低いように思われる。
今回の事件の教訓としては、
「自己申告には限界があること」
「医師やカウンセラーとしても
(明らかに本人には不利益となる)
情報を第三者に知らせるには限界がある」
ことがあげられる。
ただ、航空評論家によると
今回の事件は氷山の一角で、
(恐ろしいことだが)その一歩手前
くらいのことはたくさんあるそうだ。
(現実に日本でも過去に発生している)
未然に今回のような事件の発生を防ぐためには、
やはり医師やカウンセラーに対し、
クライアントの職業や状況によっては
個人情報を守れない場合を
明確にルール化しておくべきと言わざるをえない。