「栗のつや 落ちしばかりの 光なる」
<室生 犀星>
「栗の毬(いが) 籠の中へも 日がはひる」
<細見 綾子>
あちこちで「神輿音頭」のメロディーが流れ始めた。
▼三橋美智也が歌った愛媛県松山秋祭りのテーマソング。
毎年10月5日から7日にわたって行われる。
五穀豊穣、家内安全、商売繁盛などを願う喧嘩神輿。
このころになると決まって日参する地がある。
住いの近くにある愛媛県の史跡「東野お茶屋跡」。
▼その昔、松山藩主・松平定行が隠居所として建てたとい
う。
今では草木が生い茂る。
そこに、一本の「柴栗」の大樹が天に向かって立つ。
およそ、10m以上あろうか。
▼初夏の頃、独特の匂いの花を咲かせ、やがて毬栗となる。
それが秋祭りのころになると、青かった果実が茶色に成熟し、
毬のある殻斗が裂開し地上に落下。
童心に帰り、1個づつ拾い、手提げの籠に入れ持ち帰る。
手間はかかるが、栗飯にすればほっぺが落ちそうだった。
今日の歩行数 歩。キロ数にして約 。