私は2005年に喉頭全摘術を受けました。この手術は、2013年に発行されたALS診療ガイドラインに初めて記載され、その後2023年の最新版ではさらに詳細な情報が更新されています。

ちなみに、私の舌は27年前から動きませんし、飲み込みも悪いですが、私自身が考案した工夫した食べ方と、喉頭全摘術の成功、そして支援体制の強化により、現在は何でも自由に飲み食いできるようになりました。このような本人の努力、医療の介入、そして支援体制の強化が、ALS患者の生活の質をどれだけ向上させるかを改めて強調したいと思います。

つまり、人工呼吸器をつけたALS患者が食事を楽しみ、生活の質を維持することは、特別なことや例外的なことではありません。これを多くのALS患者やその家族に知ってもらい、希望を持ってもらいたいと願っています。

 

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ALSになることは選べませんが、このALSとどう向き合うかは選べます。人は誰しも難しい問題に直面することがありますが、その問題にどう立ち向かうかで、その人の人生は大きく変わります。

私は自分の人生を最大限に生きて生活することを選びました。ALSと診断されたからといって、自分の人生を諦める必要はありません。

私の体験が、同じように困難に直面している人たちにとって、少しでも勇気や希望の源になれば幸いです。

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