ALS患者さんから食事の姿勢について質問を受けました。

励みになる動画ありがとうございます!私も真似してみたのですが、舌の動きが悪くて食べ物を奥まで運べませんでした。げんぞうさんは舌の動きは大丈夫なのですか?

★残念ながら僕の舌は、ALSを発症したせいで25年前から動きません。だから特殊な食べ方をしています。具体的に言うと、1口目の食べ物は飲み込めなくて、次の食べ物を入れてもらう際に喉の奥に押し込んでもらうと同時に、僕も吸い込む食べ方をしています。

この食べ方は、分離手術を受けていることが絶対条件となることと、ヘルパーさんたちのテクニックが必要となります。ほかにはテーブルの枕の高さ、車椅子の位置、介助者の位置などありますが、これらをクリアしたら何でも食べれるようになりますし、食べる喜びを維持できます。食事に掛かる時間は、速いときは15分、平均すると30分です。

加えて、ヘルパーさんたちは調理の段階から飲み込みやすく、見た目も重要視してくれるので、毎食の食事がイベントのようで、楽しみが途切れなくて最高です。楽しみが途切れないと言うことは、幸せ感も途切れないということです。ALS患者であっても、食事は単に栄養の問題だけではないってことですね。