僕はALSと共に生活して30年が経ち、人工呼吸器を使用しています。もちろん体は動かないし、話すこともできません。しかし、僕は独自の考え方を持ち、会社を経営しています。また、喉頭全摘術を受けており、美味しく食事を楽しんでいます。

僕の日々は、「5つの生活スタイル」によって彩られています。これらは以下の通りです。

①毎食テーブルで食べる。毎日、毎食の食事をテーブルで楽しんでいます。
②パソコン操作による会社経営。パソコンを使って自ら会社を経営しています。
③家族や支援者との団欒。家族や支援者たちとの時間を大切にし、共に楽しんでいます。
④自立した生活。介護されるのではなく、サポートを受けながら自立した生活を続けています。
⑤人工呼吸器を外しての自発呼吸。日々、人工呼吸器を外し、自ら呼吸をする時間を設けています。

このほか、自己管理による体調管理や、口の中や口周りのストレッチを続けることで、美味しく食事を楽しむことができています。また、笑顔のためのストレッチも継続中です。僕のスケジュールは自分自身で管理しており、プライベートアシスタントやパーソナルアシスタントもいます。彼女らとの関係は良好ですが、時には小さなケンカもあります、しかし、いつも仲良くなれる関係を保っています。

難病のALS患者なのに、どうしてこんな暮らしが出来るのかというと、社会が絶対に考えない考え方を持っているからです。

その考えというのは、ALSは病気ではなく、重度障害と考えています。だから、人工呼吸器の設定を生活の場面に応じて切り替えられるようにしています。ALSは現在治らない病気なので明るい未来が描けません。しかし、重度障害と考えると、克服法を探求し、明るい未来が描けるようになります。

現在も僕の生活は、「5つの生活スタイル」を軸に、日々を豊かに過ごしています。そして、その合間に様々な活動を行っています。また、生活者としてオシャレを心がけ、独自の会話法でコミュニケーションを取り、笑顔でいることも忘れません。これらすべてが、僕の日々を彩り、ALSという障害を持ちながらも充実した生活を送ることを可能にしています。