スポーツを見ていて、僕はよく感じます。
気持ちが強い選手の強さは、明らかに見て分かります。そして、その強い気持ち人が、多くの場合、勝利します。

何か困難な状況を乗り越えるためには、周囲の人々の意見や助けよりも、最終的には個人の気持ちが大切だと僕は思います。

これは、病気にも当てはまると僕は感じています。なぜなら、それは僕自身が体験したからです。

以前、僕は、TLS、トータリー・ロックトイン・ステイト。閉じ込め症候群になっていないこと、そしてALSの進行が止まったこと、その理由が誰にも分からないと書きました。
それに対して、何人かの人から具体的な理由を知りたいというメッセージを頂きました。

その答えが、「気持ち」だと僕は考えています。

もちろん、それぞれの病状や状況により、その効果が変わることは知っています。
また、肯定的な気持ちだけがすべての問題を解決するわけではないことも理解しています。

それでも僕は、前向きな心持ちは、あらゆる困難に対する効果的な力であり、その力は信じるに値すべきものです。

病気が気持ちを支配するとき、それはまるで坂道を転げ落ちるように、病気が進行していくのを僕は体験しました。
つまり、不安な気持ちは病気の進行と比例すると、経験を通して僕は分かりました。
しかし、いい意味で開き直ったら、不安な気持ちは消えていきました。

その時から、僕は、動けなくても話せなくても困らないように工夫し、それに力を注いできました。
すると、いつの間にか、ALSの進行が止まっていたのです。

これは多分、「これでALSを克服できる。もう大丈夫」という安心感が、良かったんじゃないかなと思っています。

これは、プラセボ効果と呼ばれる、心理的な影響が症状を軽減する現象かもしれません。

僕たちの気持ちは強力で、自分自身と自分の病気に対する見方を変える力があります。
だからこそ、「体「と同じくらい「心」も大切にしていきたいと考えています。