怠っていた訳ではない。 油断していた訳ではない。

しかし、僕とヘルパーのSさん以外、コロナ陽性だった。
前日、僕が1番接触していたMさんと、Kさんも陽性だった。
送られてきたメールには、「熱は、カロナールで下げてますが、寒気と喉の痛みは強烈です。」と書いてあった。

そして日曜日から、「倦怠感が凄くある」と言いながら僕の隣で眠っていた妻も火曜日病院へ行ったら、陽性だった。  相当キツいみたいだ。

訪問看護師さんも心配して飛んできてくれました。
そして、何でも言って!全面的に力になるから!と。

この時までは、みんなのことが心配で、自分のことなど全く考えていなかった。
しかし、看護師さんの「これから1週間どうしようか?」という言葉に、「そうか、俺、動けなかったんだ、どうしようか?」。

こんな呑気な一面もある僕です。

その時、僕のパソコンにメールが届いた。
内容は、「結果が陰性だったら、飛んで行きますから待ってて下さい。」という嬉しいメール。
しかし、彼女も陽性だった。

この間、ずーっと考えていたSさんが看護師さんに、「泊まる準備をしてきますから、その間、ここをお願いしていいですか?」と言って、1週間泊まる覚悟を決めて戻ってきた。

Sさんは大家族を仕切っているため、泊まりがないPA兼ヘルパーさんなのです。
なので、有り難さの前に「大丈夫? 本当に大丈夫?」という気持ちが先に立ち、笑顔になれませんでした。

でも、長い付き合いなので、僕の複雑な気持ちをSさんは察していたと思います。

一夜明けた昨日の午前中、看護師さんが持ってきた抗原テストでも、僕とSさんは陰性で体調も悪くない。
その後、看護師さんが、僕とSさんの食材をスーパーで買ってきました。
本当に全面的に力になってくれています。

そしたらSさんが僕に、「玄三さん、色々買ったら財布に2円しかないよ。どうする?」って。
分かった。今から君の口座に振り込むから、明日はリンガーハットのチャンポンを食べよう♪と言った。

そしたら、Sさんが僕に、「こうなったら楽しもう♪」って言ってくれた。

僕はこの言葉に救われた気がして、気持ちが軽くなった。
そして心の底から、ありがとうと言えて、笑顔になれた。

その後、訪問看護の所長から電話があって「私、Sさんが心配なの、Sさんに泊まりを代わろうか」とこころくばりの言葉を聞いた。

みんな 何て優しいのだろう。
コロナ騒動の中で、みんなの温かさに触れて少し嬉し涙が出た

離れの部屋に居る妻も、少しずつ熱が下がってきたとSさんが教えてくれた。

みんな早く治れ!!