家族が入浴時に、呼吸器が「ポン」と音を立てて外れました。
 

 

いつも外れるときは「ポン」と音がしますね。
 

 

これは呼吸器装着者の「あるある」なのです。
 

 

しかし、これで実際に命を落とす人もいます。
 

 

なので外れないように対策を取っている人は多いです。
 

 

そうする事で、周りの人も安心するみたいです。
 

 

そんな中で、僕は呼吸器をつけた時から、外れない対策は取っていません。
 

 

理由は、別の意味でイヤだったからです。
 

 

それは「呼吸器なしでは2~3分も生きられない」ということを受け入れる事が出来なかったのです。
 

 

だから最初から、ケアの時は積極的に呼吸器を外して、自分で呼吸リハビリを始めたのです。
 

 

1日3回、毎日必ず呼吸器を外して息を吐く練習をしていました。
 

 

だいたい、呼吸器をつけるまで自分で息をしていたのに、

呼吸器をつけたとたんに全く息が出来なくなるなんてあり得ないと考えたからです。
 

 

最初は数秒で苦しくなっていましたが、腹式呼吸なども覚えていろいろチャレンジしました。
 

 

元々チャレンジが好きですから。
 

 

「少しでも呼吸をする機能が残っているなら維持しよう」と。
 

 

「もがくなら前向きに発展的にもがく」と。
 

 

そうしたほうが「自分らしい」と思ったのでしょう!
 

 

その後、本格的に呼吸リハビリをやってもらうようにしたら、固かった胸郭が柔らかくなって呼吸が楽になったのです。
 

 

それからです!
 

 

僕自身が「呼吸器が外れても、自分で息をするから大丈夫」と安心感が出るようになったのは。
 

 

おかげで1時間くらいなら、自分で息をする機能は維持しています。
 

 

人工呼吸器装着者が少しでも自分で息が出来ると、周りの人は凄く気持ちが楽みたいですね!
 

 

それで先日、家族が入浴時に、呼吸器が「ポン」と音を立てて外れた時も、まったく平気でした。
 

 

家族が気がついて、つけに来たときも僕はヘラヘラ笑顔(^-^)
 

 

この余裕が、在宅生活には必要だと思います。
 

 

ピリピリとした緊張感は、お互いの笑顔を奪ってしまいますから。
 

 

僕の場合、「少しでも呼吸をする機能が残っているなら維持しよう」と考えたのは大正解でした。
 

 

そのおかげで、在宅生活で1番大切な「お互いの笑顔」も維持しています。


 

 

 

 

 

 

 

 

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