ジュリアが初めて書き下ろした単行本である

ジュリア自叙伝『My Dream』が8月23日に発売決定。

 

リング上、記者会見でのマイクパフォーマンス、

インタビュー取材における受け答えの巧みさで、

他の追随を許さない喋りの達人でもあるジュリア。

 

そんな彼女が初めて手掛ける単行本で

何をぶちかましてくれるのか……

プロレスファンであれば期待せずにはいられないだろう。

 

 

 

以下、単行本の概要。

 

2024年8月23日発売 1,870円(税込)
発行:ホーム社 発売:集英社
著者:ジュリア

 

私は、プロレスラー。夢のために、生きている。
人気・実力ともに女子プロレス最大のスターが初めて単行本を書き下ろし!
波乱万丈の生い立ちからプロデビュー、木村花の死、髪切りマッチ、

覚悟のスターダム退団とマリーゴールド参戦の経緯、そして海外メジャー挑戦へ……
ひとつの枠に収まりきらないプロレスラー・ジュリアの、これまでとこれから。

 

◆目次◆
序章 夢
第1章 My History
第2章 始動
第3章 頂点
終章 旅立ち

 

◆著者略歴◆
ジュリア
1994年2月21日、英国ロンドン出身。2017年10月、アイスリボンでプロデビュー戦。2019年10月にスターダム移籍後はワンダー・オブ・スターダム、5★STAR GP 2022、ワールド・オブ・スターダム、STRONG女子など各王座戴冠。2020年には女子プロレス大賞を受賞し、名実ともに女子プロレス界のエースとなる。2024年春にスターダム退団、新団体マリーゴールドに参加。得意技はグロリアスドライバー、ノーザンライトボム、ヴァーミリオン。

 

さて、本題はここからだ。

じつは、ワタクシ金沢克彦はこの本の内容をすべて知っている。

 

ゴーストライターを務めたから?

冗談ではない。

この本は、すべてジュリア自身が書き下ろしたものだ。

 

有名アスリート(スポーツ選手)、著名タレントなどによる著作というのは、

一部を除きほとんどがゴーストライターによるものと考えていい。

 

つまりライターがその人物にインタビュー取材して文章化する。

それを本人が確認して付け足しや修正部分を指摘する。

そうやって自叙伝が出来上がるのは、むしろ普通のことである。

 

私が知る限り、過去にプロレスラー、格闘家で

自ら本を書き下ろした人物は3人しかいない。

 

現・石川県知事の馳浩さん、元・総合格闘家の須藤元気さん、

アテネ&北京五輪の柔道金メダリストである内柴正人さん。

 

これは詳細に調べたわけではないので、

他にもいたらごめんなさい、となるが…。

 

そう考えると、プロレス界でいうならジュリアは

馳先生(元・星稜高校国語教師)に続いて2人目となるだろう。

 

ことの発端は昨年11月末、スターダム後楽園ホール大会でのこと。

たまたまバックヤードでジュリアと雑談していたところ、

突然、彼女が真面目な顔で話を振ってきた。

 

「私、本を出したいと思っているんですけど、何も知識がなくて。

どうすればいいのか、いろいろ教えてもらえないでしょうか?」

 

その言葉がすべての始まりだった。

しかも、ジュリアは「自分で書きます」と言うのだ。

 

そこから、ジュリアにとっても私にとっても長い闘いがスタートした。

やはり出版界は変わらず不況下にある。

ましてやプロレスラー本はあまり数字を期待できない――。

そういうレッテルを張られてしまっているのだ。

 

現役プロレスラーが自分で本を書き下ろす。

いくつかの版元に当たってみても本気で取り合ってくれない。

 

そこで、最終手段を使った。

すでにジュリアが書きはじめている原稿、

本書では序章にあたる9ページ分を編集者3名に送ってみたのだ。

 

その反響は予想以上だった。

 

「これ、本当にジュリアさんが書いたんですか?

金沢さんが代筆したわけじゃないですよね」

 

そう、ジュリアの原稿は序章の9ページ分だけで

プロの編集者を唸らせたのだ。

 

もちろん、私も「絶対にいける!」と踏んだから、

その最終手段を使って納得してもらったわけだ。

 

年明けの2月アタマ、版元が集英社グループのホーム社に決まった。

編集担当者とは旧知の間柄で、三者の思いは一致した。

 

ホンモノを作ろう。

付録ページは一切いらない。

プロレスファンだけではなく、

一般の人にも読んでもらおう。

 

それ以降、凄まじくタイトなスケジュールの合間を縫って、

必死にジュリアは原稿を書き連ね私に送ってきた。

 

それを逐一私がチェックする。

説明の足りない部分があればフォローを促す。

 

試合でツアーに出たり、取材が込み合ったりすれば原稿は遅れる。

正直、待っている身は書く側よりも辛いことを初めて知った。

 

それでも気が付くと、ジュリアの次の原稿が届くのが待ち遠しくなっていた。

文句なく、面白いからだ。

波乱万丈の30年の人生。

波風立てまくりの6年半のプロレスラー生活。

 

面白いテレビドラマの次回放送を早く見たい!

それと同じ感覚と思ってほしい。

 

                    ■撮影:須田卓馬

 

すべての原稿に目を通し、表紙イメージを考え、

表紙タイトルも考え思案したなかで出来上がった一冊。

 

『My Dream』は、最高に面白い!

書き手のプロである私がそう断言しておきます。

 

※すでに、amazon、紀伊国屋書店などネット書店で予約受付中。

 また、8月25日、17時より書泉ブックタワーで刊行記念イベント開催。