一部コロナ仕様ながら声出し応援解禁、
チケット完売(4,055人)となった新日本プロレスの
2・11エディオンアリーナ大阪に関する総括が
新日本プロレス・オフィシャルスマホサイトにて掲載されている。
日本がコロナ禍に見舞われて3年、
その間プロレス界も苦戦を強いられてきたのだが、
今回ひさしぶりにエディオンアリーナ大阪が満員となり、
観客の声援にも後押しされて新日本の日常が戻ってきた。
それを実感させられたことがイチバンの収穫だろう。
なんと言っても大阪の地と大阪ファンの存在は、
2010年代の新日本Ⅴ字回復の象徴であり、
新日本人気復活に多大な貢献をしてくれたわけでもあるから。
今回クローズアップしたのは3試合。
まず、鈴木みのる&エル・デスペラード&成田蓮の新チームが、
EVIL&高橋裕二郎&SHOからNEVER無差別級6人タッグ王座を奪取した一戦。
■写真提供/新日本プロレス
これで成田は初戴冠。
ベルトを巻いた成田と観客に向かって、
鈴木は覚悟をもって言い放った。
「俺たちの名前は、ストロングスタイルだー!!」
キャリア7カ月でアントニオ猪木と一騎打ちを行ない、
藤原喜明、カール・ゴッチに師事し、
前田日明、髙田延彦を体感してきた男は、
昭和からつづく新日本ストロングスタイルを知る者として、
ついに、重い重いフレーズを口に出した。
この名称を口に出したからには、もう後戻りはできないのだ。
鈴木、デスペラード、成田の進む道に注目せざるを得ない。
因縁の一騎打ちとなるジェイ・ホワイトvsヒクレオは、
ルーザーリーブ・ジャパンマッチ(敗者、日本追放試合)。
1・4東京ドームでオカダ・カズチカに敗れ
IWGP世界ヘビー級王座を失ったとはいえ、
やはりジェイのインサイドワークは一級品。
徹底した足殺しでヒクレオ寄せ付けない展開へ。
ところが、それに耐え抜いたヒクレオが
高角度ラストライドからチョークスラムで逆転勝利。
まさかの結末。
■写真提供/新日本プロレス
新日本マットにおいて唯一無二のスタイルを駆使し
時代を築いたジェイが日本を去ることになった。
ジェイが日本語を交えて語ったバックヤードインタビューにも注目。
この男がいかにスマートな頭脳を持ち記憶力に長けているかが伝わってくる。
7年前、青い目のヤングライオンとして同じ大阪で壮行試合を行なっているジェイ。
米国ROH遠征を控え、自身が語った野望をすべて新日本で実現した男でもある。
新日本育ちにして、新日本のベルトを総なめにしたジェイなら、
おそらく海外のどのメジャー団体に上がろうともトップを獲ることだろう。
世界にその実力を示すときが来たのだと解釈したい。
メインのIWGP世界ヘビー級選手権は、
オカダvs鷹木信悟という鉄板カード。
過去の戦績=2勝2敗で迎えた一応の決着戦でもあった。
■写真提供/新日本プロレス
25分が経過してもまったく先が読めない。
一進一退の攻防を制したのはオカダ。
ラスト・オブ・ザ・ドラゴンもキックアウトして、
強烈なレインメーカーで3カウントを奪った。
試合後のマイクパフォーマンで一番印象に残ったのは、このセリフ。
「やっぱり、ひとつだけ言わせてもらうと、
これがプロレスだよ! これが新日本プロレスだよ‼」
■写真提供/新日本プロレス
この言葉は観客だけではなく、自ら次期挑戦者に指名した
棚橋弘至(※2・18米国サンノゼ大会=オカダの防衛)と、
2・21東京ドームで対戦の決まっている清宮海斗に向けた言葉に感じられた。
棚橋に対しては、米国サンノゼで新日本の黄金カードを
あらためて世界中に見せつけようとの思い。
清宮に対しては、「お前にこの試合ができるのか!?」、
「新日本に勝てると思っているのか⁉」という問いかけ。
その証拠に、なんとオカダは翌12日、
ノアのエディオンアリーナ大阪に乱入。
©プロレスリングNOAH
メインでGHCヘビー級王座を防衛した清宮を急襲し、
レインメーカーでノックアウトしてしまった。
清宮戦に関して「格が違う」とばかり拒絶の姿勢を見せてきたオカダ。
しかし、それもまたカムフラージュだった。
動くときは、動く。
日本マット界の顔として、
堂々と敵地へと乗り込む。
ブーイング、大いにけっこう。
ヒール、上等。
新日本・大阪、ノア大阪から、ノア・東京ドーム大会へ。
点が線となって、ますますプロレス界が盛り上がってきた。
というわけで、今回はさまざまな視点から、
2・11大阪大会を総括してみたので読んでみてね!
プロレス界全体に波風を立ててみせる“王者”オカダ・カズチカ」
2.11大阪決戦を大総括! | 新日本プロレスリング (njpw.co.jp)