元・内外タイムスのエースカメラマンにして写真部長、

現フリーカメラマンの山内猛さんが新潮社からついに単行本を発売!

 

 

 

じつに、めでたい話なのであーる。

山内さんはワタクシ金沢の大先輩。

 

私が「週刊ファイト」記者として大阪本社で

現場取材を始めたのは1986年5月からで、

東京支社勤務となり本格的に取材記者として

活動を始めたのは86年8月からのこと。

 

当時すでに第一線でカメラマンとして精力的に

各団体のリングサイドで撮影をしていたのが山内さん。

 

これはヨイショでもなんでもなく、

山内さんはとてもイイ人だった。

 

大先輩であるにも関わらず、偉ぶることもなく

ファイト新米記者の私に親身に接してくれたのだ。

 

その一番の証は、私を呼び捨てで呼んでくれたことだと思っている。

だいたい同じ会社であれ、先輩記者であれ、

業界の先輩にあたる人たちは私のことを「金沢クン」と呼んでいた。

 

そのなかで、私を「カナザワ」と呼び捨てにしていた先輩は、

他社のカメラマンである3~4名だけと記憶している。

なぜかカメラマン、しかもスポーツ紙系の人たちだった。

 

その一人が山内さん。

 

それに関しては、まったく悪い気はしていなかった。

私が体育会系の人間であることも要因のひとつかもしれない。

だけど、それ以上に‟呼び捨て”には親近感を抱いたのである。

 

それは、目を掛け可愛がってくれている証拠のようなもの。

実際、山内さんとは地方巡業の試合後に、

何度も打上げの席でご一緒させてもらった。

 

現場でも酒の席でも同じ。

山内さんは決して偉ぶることなく、

他社の記者であり後輩の私とも同じ目線で会話してくれた。

 

これは、後になって知ったことなのだが、

山内さんはもともと熱狂的プロレスファンだったという。

 

その当時で言うなら、ロッシー小川さん(現スターダムEP)、

井上譲二さん(元・週刊ファイト編集者)、そして山内さんが

日本プロレス界を代表する三大悪質ファン(?)だったとの伝説さえある。

 

悪質というのは、周囲が勝手に付けたジョークのようなもの。

つまり、ファンでありながら外国人選手のホテルなどに張り込み、

サインをもらったり、記念撮影を行なったりの超マニアだったということ。

 

それほどプロレスにのめり込んでいた山内さんだからこそ、

いま現在も現役カメラマンとして各団体のリングサイドに陣取っているのだ。

 

そうして、今でも私に会うと「よう、金沢!」と、

ちゃんと呼び捨てにして声を掛けてくれる。

 

正直、それが嬉しい。

もう還暦を迎えた私を呼び捨てにしてくれる

マスコミ、関係者などはほとんどいないからだ。

 

でも、山内さんは昔からまったく変わらない。

35年前と同じ笑顔で気さくに「カナザワ」と呼んでくれるのだ。

 

そんな山内さんが、ついに集大成たる本を発売するという。

これは是非とも、みなさん手に取ってほしい。

 

私と同年代に生きるどころか、

私より長くプロレス界を間近で目撃し、

激写してきた生き証人のような山内さん。

 

その山内さんの人生そのものが、

この一冊に込められていると思うのだ。

 

間もなく発売!

超おススメ。

みなさん、よろしくね。

 

 

 

 

【内容】

 

この男こそ正に「リングサイドの“必撮"仕事人」。

数多の試合に立ち合い、プロレス史に残る名場面を切り取ってきた

レジェンドカメラマンによる「昭和・平成プロレス」黄金時代の貴重な記録!!
2022年は新日本プロレス、全日本プロレスが共に創立50周年。

その時と同じく、プロレスを撮影し続けてきた

元内外タイムス写真部長・山内猛氏の140点の秘蔵写真と撮影秘話で綴る。

試合はもちろん、レスラーたちがリングの上では見せない素顔や仕草が満載。

猪木、馬場はもちろん、鶴田、天龍、藤波、長州、初代タイガーマスク、

三沢、小橋、川田、マスカラス、ブッチャー、アンドレ――

国内外を問わず、懐かしい顔と技がここに大集結!!
 

目次
第1章 撮った!
プロレス写真の要諦は「その試合を最も象徴する1枚を撮れるか否か」。

必殺技を捉えるカメラマンの執念が実った写真で綴る。
第2章 B・Iの時代
昭和プロレスの2大スター、ジャイアント馬場とアントニオ猪木のリング上の雄姿やオフショットを満載。
第3章 絵になる男たち
マスカラス、サンマルチノ、デストロイヤーら外国人から、前田、藤原、ラッシャー木村。

懐かしさとカッコよさが集約!
第4章 愛しのレスラーたち
食事、遠征での移動、試合前の練習風景、引退試合の舞台裏など、

プロレスラーの意外な素顔が続く。

 

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2022/4/27)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2022/4/27
  • 定価:1800円(税別)
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 160ページ