3・1日本武道館大会で、新日本プロレス創立50周年

『旗揚げ記念日大会』が開催された。

 

 

オープニングセレモニーとして、田中ケロリングアナウンサーの

コールとテーマ曲にのって19名のレジェンド、OBたちがリングイン。

 

井上亘、獣神サンダー・ライガー、小林邦昭、坂口征二、保永昇男、

タイガー服部、北沢幹之、ミラノコレクションA.T.、田中稔、垣原賢人、

山崎一夫、藤原喜明、前田日明、越中詩郎、木村健悟、蝶野正洋、

武藤敬司、長州力、藤波辰爾(※入場順)。

 

                                     ●写真提供/新日本プロレス

 

個人的には、昨年新型コロナウイルスに感染し重篤状態に陥りながら、

奇跡的にカムバックしてきたケロさんの登場がイチバン嬉しかった。

 

それにしても、新日本プロレスの記念大会で、

これだけ豪華なOBが一堂に会するのは初めてだろう。

 

体調不良の初代タイガーマスクこと佐山聡は不参加だったが、

VTRメッセージでの出演となった。

 

OB代表として坂口相談役の挨拶をうけて、

現役代表としてオカダ・カズチカが挨拶。

「じつは、メチャクチャ緊張してます」と

さすがのレインメーカーも本音を漏らしている。

 

試合でいうなら、13年ぶりの新日マット参戦となった49歳の田中稔が、

相変わらず素晴らしいコンディションで抜群の動きを披露。

 

                                      ●写真提供/新日本プロレス

 

また、ロス・インゴと10人タッグで対戦したのが、

オリジナルG・B・Hのメンバー5選手。

真壁刀義&本間朋晃&石井智宏&矢野通&越中詩郎とくれば、

かつてを知るファンにとっては堪らない陣容。

 

2000年代後半、越中&真壁vs矢野&石井の

連日にわたる遺恨対決・抗争がキッカケとなり

一大ヒール軍団G・B・Hが誕生したのである。

 

いまも平成維震軍を名乗る越中が、

ヒップアタックの連打連打で大暴れ。

やはり、越中人気は健在で大喝采を浴びていた。

 

メインイベントは、NJPW旗揚げ50周年記念試合と銘打たれた。

オカダ&棚橋弘至&藤波vsザック・セイバーJr.&鈴木みのる&藤原という

現役バリバリ組と現役レジエンド混合による好対照なチームの顔合わせ。

 

                                     ●写真提供/新日本プロレス

 

この和風ロングガウンでの入場、リングインだけで満腹感あり。

棚橋は藤波のデビュー50周年仕様ガウンを借りての入場。

ちなみに、藤波が纏っているのは新日本50周年仕様の新ガウン。

セルリアンブルーを基調に、背中にライオンマークと龍虎が刺繍されていた。

 

新日本50年の歴史がギュッと凝縮されているようなスリーショットだ。

 

一方、藤原組長と鈴木の師弟コンビは相変わらずの戦闘モード。

タッチ権をめぐり互いに意地になって張り手合戦を始めたかと思ったら、

今度は1本足頭突きの競演を披露。

 

正直、全盛期の動きは望むべくもないが

藤波、藤原は果敢に現役組にも勝負を挑んでいった。

これは30分時間切れになるかも……?

などと、思っていたら甘かった。

 

いつものように本気モードでオカダを潰しにいった鈴木に対して、

IWGP世界王者はレインメーカーを決めて苦手とする鈴木を沈めている。

こういう試合でもキッチリと勝負をつけるのが、いまの新日本らしさ。

 

個人的には、誰が相手でも誰がパートナーでも

自己を貫く鈴木みのるがMVPかな?と思ったしだい。

 

ところで、大会前にセレモニーに参加した主だったOBたちに

新日本のオフィシャルが個別インタビューを行なっている。

 

これは、新日本オフィシャルスマホサイトに掲載されているし、

新日本プロレスワールドでも流されているし、

他の複数のメディアでも紹介されている。

 

おもしろいのは、やはり独特の感性で語る長州のコメント。

「この業界とはもっと距離をとったほうがいいと思ってる」と

一見ネガティブとも受け取れる発言を残している。

 

この長州語録は、なかなか難解なのだが、

私なりに長州の真意を解釈してみた。

 

まあ、あんまり突っ込むと、

「あいつは、モノゴトを断定的に書くところが許せない!」と

また怒りを買いそうなので(笑)、ほどほどに留めているのだが……。

 

そこの部分は新日本プロレス・オフィシャルスマホサイト不定期連載コラムの

〝有料部分"で記しているから、会員登録しないと読めないのであしからず!(笑)。

 

 

翌2日の日本武道館大会では、

『NEW JAPAN CUP2022』公式戦が開幕。

 

公式戦(1回戦)全8試合のなかでも、

屈指の好勝負となったメインに注目してみた。

オカダ・カズチカvsエル・デスペラード。

IWGP世界ヘビー級王者vsIWGPジュニアヘビー級王者。

 

ここ数年、旗揚げ記念日のスペシャルマッチで実現してきた王者対決。

ただし、今回は『NJC』公式戦での一騎打ち。

 

戦前の予想では、オカダが圧倒的有利。

というか、オカダに負ける要素なしと思われていた。

たしかに、序盤はオカダの強さばかりが際立ってみえた。

 

ところが、左膝への低空ドロップキックを決めてから

デスペラードが大逆襲に出る。

 

                                        ●写真提供/新日本プロレス

 

執拗な足殺しとグラウンドでねちっこく攻めて、

世界王者と互角に渡り合うどころか、

ヌメロ・ドスでタップ寸前にまで追い込んでみせた。

 

最終的に、レインメーカーに轟沈させられたものの、

26分21秒の大激闘を展開してみせた。

 

明らかにデスペラードは変わった。

1年3カ月前、同じ日本武道館での『BEST OF THE SUPERJr.』優勝決定戦で

敗れはしたものの永遠のライバル・高橋ヒロムと一線を超えるような

名勝負を繰り広げてから、彼は心身ともに進化し変貌を遂げた。

 

ジュニアのトップに立って新日本ジュニアをリードしていく。

そういう覚悟が備わったように思うのだ。

 

オカダも、「強かった。ジュニアのプライドを感じたし、

タイトルマッチでもおかしくない闘いになったと思う」と語り、

デスペラードが現ジュニア最強であることを認めている。

 

                                 ●写真提供/新日本プロレス

 

現在のプロレス業界をトップでリードしているオカダと、

新日ジュニアだけではなく日本のジュニア界全体を視野に入れるデスペラード。

その両選手による王者対決は、予想以上に我々を釘付けにしてくれた。

 

というわけで、今回も新日本プロレス・オフィシャルスマホサイトに、

3・1&2日本武道館2連戦の総括レポートを寄稿している。

 

長州発言、前田発言に、武藤語録、さらにアントニオ猪木の言葉まで交え、

新日本プロレスの歴史というか、私なりのプロレス観にも触れてみた。

 

また、GLEATから乗り込んできた♯STORONGHEARTS

(CIMA&TーHawk&エル・リンダマン)の魅力にも迫ってみた。

 

まあ、読んでみてよねキラキラ

 

『号外!“GK”金沢克彦の新日本プロレス通信』!

「50年の歴史を凝縮! 理屈抜きにハッピーな気分に浸れた『旗揚げ記念日』!

 大勝負となったオカダvsデスペラード!」 日本武道館2連戦を大総括!!