7月11日(日)、プロレスリングNOAH(以下=ノア)のビッグマッチ、
CROSS OVER 2021 in SENDAI(仙台サンプラザホール)の
ABEMA生中継の解説を担当させてもらった。
ノア中継の解説に付くのは、2・12日本武道館大会
(ABEMA PPV生中継)以来、約5ヵ月ぶり。
今回は異例の中継スタイル。
仙台サンプラザホールと渋谷区のABEMAスタジオ(シャトーアメーバスタジオ)
をつなぎ、リモート実況形式で行なわれたのだ。
こちらがスタジオの放送席の様子。
右からゲスト(と言っても誰よりもノア通)の山田邦子さん、
腹まわりがやや苦しいワタクシ金沢、そして実況の塩野潤二アナウンサー。
3人が着用しているノアのオリジナルベースボールシャツはかなりの上物。
というのも、某東京ドームなどで配布されるペラっと薄いシャツとは違い(※失礼!)、
極めて本物のユニホームに近い素材で制作されているのだ。
しかも当日会場に足を運んだ入場者全員へのプレゼント。
さながらメジャーリーグのスタジアムばりのファンサービス。
というわけで、観客のほとんどがこのシャツをしっかり着用しての観戦・応援となった。
邦子さんとは初めての共演となったが、とても初めてとは思えなかった。
というのも、まだプロレスに興味を持っていないながらも人気絶頂だった邦子さんは、
あの賛否両論を呼びまくったテレ朝『ギブUPまで待てない!! ワールドプロレスリング』
のスタジオMCを務めていたことがあるからだ。
1987年4月7日(火曜日)からスタートした『ギブUP~』は
それまでの月曜8時から火曜8時に放送時間帯を替えて、
スタジオとリング(試合)を結ぶ二元中継で構成されていた。
当時、『週刊ファイト』記者だった私は収録場所の
テレビ朝日アークヒルズのスタジオに何度か足を運んでいる。
プロレス中継の突然のバラエティ化にファンは大反発。
番組視聴率は散々な結果に終わっている。
ただし、イチバンの被害者は山田邦子さん。
本人は一生懸命MCを務めているのに、
ファンの怒りを買ったばかりか、
ゲスト出演した馳浩に怒鳴られたことまである。
邦子さんを怒鳴ったのは多分に馳先生お得意のパフォ―マンス。
そのとき私も収録スタジオにいたのだが、確信犯的行為だった。
「プロレスが舐められては困る」
そう思った馳がタイミング見計らって邦子さんを怒鳴った。
これは絶対に邦子さんのなかでトラウマになったと思う。
プロレスというジャンルに対して嫌悪感を抱いたと思うのだ。
そんな邦子さんが年月を経て、いまや大のプロレスファンとなり、
特にノアに関しては実況アナ、解説者以上のレアな知識を誇っているのだ。
そんなこんな過去の経緯もあったうえでのスタジオとの二元中継。
試合開始は15時からだったが、その前にスタジオでの30分生トークがあった。
「その話題を振ってみようかな?」ともすこし思ったけれど、最近のファンは知らないだろうし、
いくら明るく元気な邦子さんでも‟あの件”は、もしかしたら心のキズになっているかもしれない。
そう思ったので、やめておいた。
もうひとり、実況の塩野アナウンサーとは2019年6月29日、
サムライTVで生中継された『長州力引退記念試合』以来、約2年ぶりに並んで座った。
過去に、長年にわたり『ゼロワン』中継でコンビを組んでいたこともあり、
今回もブランクなど感じることなく気分よく解説をさせてもらった。
決して出しゃばらないし、冷静だけど熱い。
押すところは押して、引くところは引く。
塩野アナはそのへんの塩加減(笑)がじつに上手いから、
解説者陣はしゃべりやすいし、大いに助かるのだ。
結局、開始30分の見どころトーク、メイン終了後の振り返りトークまで入れて、
全8戦の生中継は4時間超えの長丁場。
しかし、まったくだれることなく楽しくノアワールドを満喫させてもらった。
そこで思ったこと。
やっぱり、放送席側が楽しんでいなければ、
視聴者だって楽しめない。
あらためて、そこを強く感じたし、
カラーの違うバラエティに富んだ試合が、
「これでもか!」と組まれているところが現在進行形ノアの魅力だと強く感じた。
ABEMAのアーカイブで視聴できるので、
まだ観戦していないかたは是非見てね!