ノアの2・12日本武道館大会のPPV解説準備などで忙しかったために、

新日本プロレス・オフィシャルスマホサイトの不定期連載

『号外!‟GK”金沢克彦の新日本プロレス通信』の総括が遅れてしまった。

 

                                     ●写真提供/新日本プロレス

 

今回は、新日本の2・10&11広島サンプラザホール大会2連戦を総括。

 

まず、なんと言っても会場を大爆発させたのは(※声は出せないけど)、

NEVER無差別級6人タッグ選手権で大逆転フォールを奪ったYOSHI‐HASHI。

 

結果的に、やりたい放題のBULLET CLUBを制裁したCHAOSがⅤ3に成功。

2日目のセミファイナルで最高の空気を作り上げたYOSHI‐HASHIの活躍はMVPものだろう。

 

写真を見てわかる通り、石井智宏がYOSHI‐HASHIを称えている。

この極めて珍しい光景にその盛り上がりっぷりがわかろうというものだ。

とくに、その前のオカダ・カズチカとEVILの遺恨対決がまたも乱入による

不透明決着に終わっていたから、よけいに観客は大ヒートしたのだ。

 

まず、初日のセミではIWGPタッグ選手権、

GoD(タマ・トンガ&タンガ・ロア)vsタイチ&ザック・セイバーJr.の

1・4東京ドーム以来のダイレクト・リターンマッチが行なわれた。

 

                                      ●写真提供/新日本プロレス

 

GoDに自身が守護神としているアイアンフィンガーを奪われたタイチの怒りはMAX状態。

ザックとの好連携で王者チームと互角に渡り合ったものの、

邪道がアイアンフィンガーを持ちこんでからは大混戦。

 

結局、レフェリーを突き飛ばし邪道、タマにアイアンフィンガーをぶち込み、

浅見レフェリーから反則負けを宣告された。

どうやら、このタッグ戦をもって、タイチ&ザックの名コンビは一時休止となる模様。

 

せっかく、彼らの台頭によってIWGPタッグ戦線がおもしろくなってきただけに残念。

次回、GoDに挑むのは、後藤洋央紀&YOSHI‐HASHIと決定した。

 

10日のメインイベントを締めたは、IWGPジュニアヘビー級選手権。

王者は高橋ヒロム、挑戦者はこれが同ジュニア王座初挑戦となるSHO。

昨年の『スーパージュニア』公式戦でヒロムを破っているSHOだが、

その時ヒロムは「悔しいけど、なんか嬉しい」というコメントを残した。

 

同い年の31歳、ヒロムが2年先輩。

ヤングライオン→メキシコCMLL→米国ROH→日本凱旋と、

同じ道を歩んできた新日本生え抜きの両選手。

互いに、特別な思いを抱きながらこのメインを闘った。

 

                                      ●写真提供/新日本プロレス

 

試合は現代ジュニアの闘いとは一線を画すような攻防となる。

ゴツゴツ、バチバチのシバキ合い。

明らかにSHOの土俵にヒロムは乗っていった。

 

「明日のメイン(2冠選手権)を食ってやる!」

 

両者のそんな気概も見え隠れするタフネスマッチ。

ショックアローが決まっても、

TIME BOMBが決まっても、

両選手は3カウントを許さない。

 

ついに35分38秒、TIME BOMBⅡで決着。

盤石の王者ヒロムと、ついに頂点獲りへ動きだしたSHOが、

新日ジュニアのまた新しい光景を見せつけてくれた。

 

翌11日のメインイベントではIWGPヘビー&IWGPインターコンチネンタル2冠選手権、

飯伏幸太vsSANADAの4度目の一騎打ちがマッチアップされた。

過去のシングル戦では、飯伏の2勝1敗。

直近の試合は昨年の『G1 CLIMAX30』優勝決定戦。

飯伏が見事に『G1』連覇を達成している。

 

それにしても、新日本マットを主戦場としてから約5年、

SANADAほどの実力者がシングルベルト戴冠歴がないというのは、

プロレス界の七不思議といっていい事項かもしれない。

 

                                      ●写真提供/新日本プロレス

 

天才肌の両者による、遺恨・因縁のない闘いはやはり素晴らしかった。

プランチャにはプランチャ、フランケンシュタイナーにはフランケンシュタイナー。

まるで合わせ鏡のようにどちらの技が華麗かを競い合っているようにも映った。

 

ラウンディングボデイプレスを連発し、オコーナーブリッジ、

正統ジャパニーズレッグロールクラッチホールドと怒濤の攻勢に出るSANADA。

掟破りのやり投げ、カミゴェまで繰り出していく。

 

しかし、耐え抜いた飯伏は右ハイキック一閃から正調カミゴェで決着。

乱入、介入などまったくないテクニックと意地の大熱闘を制し、Ⅴ2を達成した。

これぞ、新日本プロレスの本道だろう。

 

試合後、飯伏はSANADAに座礼して敬意を表し、

SANADAは飯伏に向かい拍手で称えた。

 

飯伏vsSANADAの天才対決は、

今後さらにレベルアップして何年も続いていくに違いない。

 

今回、約1週間遅れながら、広島サンプラザ2連戦の模様を

裏話、リング外でのコメントなども交えつつ総括してみた。

 

ぜひ、読んでみてね!

 

『号外!“GK”金沢克彦の新日本プロレス通信』!

今回は「飯伏vsSANADAは、まだまだ“発展途上”、ノビシロのある名勝負数え唄!」

 怒涛の広島2連戦を大総括!!