去る25日、東京・渋谷の『HMV&BOOKS SHIBUYA』6Fイベントスペースにて

獣神伝説~30年間の激選名勝負集~』DVDーBOX発売記念イベントが開催された。

 

このDVDは、平成元年4月のデビュ―以来、30年以上にわたるライガーの激闘を

84試合も収録した6枚組のDVDボックスで、収録時間は1200分を超える超大作。

 

初回限定封入特典にTシャツも付く大サービス豪華版ということもあり、

その発売日の25日当日に100名(札止め)の購入者が集まった。

 

今回のトークイベントは会場に駆け付けたファンに向けたものでありながら、

イベントの模様、その前後のバックステージの様子もカメラに収められている。

サムライTVの人気番組である『新日本プロレス大作戦』がその一部始終を大追跡。

 

そんなわけで一粒で二度おいしい大作戦の始まり~!

あ、早くも本番前の打ち合わせの最中に、

カメラが回っていながら主役のライガーとワタクシ金沢が口喧嘩をおっ始めた。

 

怒りの獣神は着替え部屋に入り寝転がって出てこない。

私は屋外にタバコを吸いに出てしまう。

 

 

どうやら、私が用意してきた小ネタの数々にムカッと来たようだ。

たとえば、これはほんの一例。

 

いったい何が起こったのかというと、

1995年9・17長野ビッグハット大会でのこと。

前日、後楽園ホールで開幕戦を迎えた新日本の『G1 CLIMAX SPECIAL』だったが、

その日の夜、新日本合宿所に泥棒が入って、ライガーのマスク&コスチュームが盗難にあった。

 

当時、新日本の道場と合宿所に泥棒が入る事件が頻発しており、

人気選手たちのコスチュームが盗難に遭う事態がたびたびあった。

 

やむを得ず、ライガーはエル・サムライのマスク&コスチュームを借りて出陣。

それが、当時の『週刊ゴング』に大々的に掲載されたのがこのグラビアである。

 

まあ、こういうネタを必要以上に用意してきたことからライガーと私の間に不穏な空気が……。

だけど、35年になるお付き合いだし、こういう喧嘩はある意味慣れっこ。

20分後には、周囲の心配をよそに和気あいあいと、

私の首を絞めて喜んでいる陽気なライガーに戻っていたのだ(笑)。

 

 

約1時間半に及ぶトークは大いに盛り上がった。

ライガーを大喜びさせてくれたのが、

ゲストとして登場したセクシーサンタコスプレ姿の

人気グラビアアイドル、鈴木ふみ奈さん。

 

もう、ライガーの視線は胸元に釘付け。

 

「マスクマンでよかった!

長生きしてよかった」

 

予想通りのエキサイトモードで、

赤マスクの下の顔も真っ赤か(※おそらく?)。

 

 

司会は、新日本プロレス中継でお馴染みの村田晴郎さん、

そこに絡むのがワタクシ金沢という形式でトークは進んだ。

 

まあ、これは私の役割だから、村田さんの進行を無視して、

私が変な方向に話を持っていく。

なぜか、「昔からライガーは、くじらベーコン大好き」という話題を降ると、

ライガーもくじらベーコンの話に乗りまくり時間を浪費してしまった(笑)。

 

反省!

 

そんななか、ファンからの質問に関しては

斬新な答えが返ってきたのだ。

 

「一度対戦したかった選手は?」の問い掛けには、

「ジャイアント馬場さんです。ボクは猪木さんに教えを請いた。

馬場さんのプロレスに対する考えをいろんな人に聞いて、

一度体験したかったなというのがあります」。

 

「入ってみたかったユニットは?」の質問には、

「ユニットというか、中西学選手とはタッグを組んでみたかった。

凄いんだか凄くないんだか、未知の生物なんで行動を共にしたかった」。

 

シンプル・イズ・ベスト。

マニアックなファンばかりが多数集結していながら、

やはりファンの声というのは絶対だし、素朴な質問がベストなのだ。

 

また、「理想のクリマスの過ごし方」を聞かれると、

まるで寅さん(車寅次郎)のごとく、

横浜中華街でデートする空想の一夜を熱く語り始めたライガーに、

村田さん、私、観客は大爆笑。

 

一方、ふみ奈さんはドン引き(?)状態…(笑)。

「では、来年がんばってください!」とふみ奈さんが

優しく突き放すと会場も爆笑に包まれた。

 

そんなこんなでトーク終了後に、

参加者全員にライガーの「掌底手形」入りサイン色紙がプレゼントされた。

ひとりひとりと会話しながら、名前を入れて丁寧にサインするライガー。

さらに限定10名とのツーショットサイン会でも、

希望するファンにマントを被せて撮影に応じるライガー。

 

その気配り、優しさこそライガーの真骨頂なのである。

「ファンはボクの同志です」というライガーの言葉に偽りなしだ。

 

 

また、肝心のDVDに関して、

「編集する方から『ライガーさんの試合は飽きないんですよ。

いろんな闘いかたを見せてくれるので』と言われたんですね。

その言葉に感動しました。

レスラーはどんな相手にも対応して勝たなきゃいけないんで。

みなさんが、どう感じるのか楽しみですね」。

 

そう締めくくった。

私もそこには激しく同意する。

いま、ライガーの生涯ベストマッチのアンケート調査などが行なわれているが、

正直、私には「これだ!」という1試合が浮かんでこない。

 

なぜなら、ライガーの歴史は名勝負だらけだから。

だから、あえて「ライガーにベストバウトなし」と言っておきたい。

 

素顔時代の佐野戦、橋本戦、船木戦、越中戦、高田戦、馳戦、ニールセン戦…。

ライガーに変身してからの佐野戦、ペガサス戦、ブラック・タイガー戦、カサス戦、ピルマン戦、

ハヤブサ戦、サスケ戦、デルフィン戦、TAKA戦、フィンレー戦、マレンコ戦、ウルティモ戦、

AKIRA戦、サムライ戦、保永戦、金本戦、大谷戦、高岩戦、カシン戦、青柳戦、田中戦、

タイガーマスク戦、金丸戦、丸藤戦、CIMA戦…。

さらに対ヘビー級の橋本戦、ムタ戦、小島戦、鈴木みのる戦…。

 

すべてが標準レベル、予想レベルをはるかに超えた闘いであり、名勝負だった。

だからライガーにベストバウトなし。

すなわち、ライガーには名勝負しかない。

こんなレスラー、過去なかなかいない。

それが私の結論なのである。

 

なお、ライガーのDVD-BOXメニューと購入はこちらを参照のこと。

★『獣神伝説〜30年間の激選名勝負集〜』DVD-BOX購入はコチラ!

 

また、来たるべき引退試合、引退セレモニー、さらにプライベート映像も入った

獣神サンダー・ライガー引退記念DVD Vol.2 獣神伝説 完結編~解き明かされる素顔』は、

2020年3月25日に発売予定。

 

こちらも、楽しみにお待ちくださいね。