未だに目に焼きつき、耳底に残っている試合と観客の声――。
2・21後楽園ホールで開催された飯塚高史引退記念試合。
オカダ・カズチカ&天山広吉&矢野通vs飯塚高史&鈴木みのる&タイチ。
天山のムーンサルトプレスで引導を渡されながらも、
最後の最後まで飯塚は怨念坊主キャラを貫きリングを去って行った。
セレモニーもスピーチもない前代未聞の引退試合。
飯塚の32年余にわたるレスラー人生のピリオドを告げたのは、
鈴木による10カウントゴングの乱打であった。
この引退試合のテーマとなったのは、
かつて飯塚と友情タッグを組んでいながら
あっさりと裏切られた天山が飯塚を更生させ
真人間の飯塚高史として送り出すことができるかどうか?
そこに集約されていたと思う。
今回は、まったく違う視点から飯塚の引退試合を捉えてみた。
飯塚と鈴木による、2人にしかわからないライバル関係。
新日本プロレスのヤングライオンとして、
新日本道場で2年間、同じ釜の飯を食い、腕を磨き、
リング上では9カ月弱、これでもか!とぶつかり合った。
飯塚とプロデビュー戦を行ない、
飯塚戦を最後に新日本を退団し、
新生UWFへと移籍した鈴木。
2人が飯塚孝之と鈴木実であった時代。
当時の両選手がどのような思いで、相手を見ていたのか?
あれから30年、10カウントゴングで盟友を送り出した鈴木の心境は?
約3年ぶりに、『鈴木みのるofficial photo site』にて
金沢克彦の不定期コラムを更新しました。
「第6回 10カウントゴング」
4回に分けての掲載となりますので、
是非とも秘話を読んでみてくださいね!