14日、宝島社よりプロレス関連の新刊、

証言 1・4橋本vs小川 20年目の真実』が発行された。

 

タイトル通り、約20年前にマット界を騒然とさせた

1999年1月4日、東京ドームで行なわれた橋本真也vs小川直也戦に関して、

当時、新日本側として、またUFO側として関わった団体関係者、レスラー、格闘家、

また至近距離で目撃すると同時に取材したマスコミによる証言集。

 

 

内容は以下の通り。

 

1990年代以降のプロレス界、“最大の謎"がいま解き明かされる!

1999年1月4日、新日本プロレス・東京ドーム大会で行われた
橋本真也vs.小川直也の“シュートマッチ"。

試合開始直後から橋本を殴る、蹴るなどの“暴挙"に出る小川。
これは「プロレス」ではない――。
騒然とする観客とリングサイドの新日本勢。
結果、橋本は大観衆の前で醜態を晒すことになった。

試合は「無効試合」判定となったが、試合後、長州力、佐山聡らが
リングに上がり新日本、UFO勢が乱闘騒ぎに発展、遺恨を残した。

小川はなぜ“暴走"したのか。そして橋本はなぜ反撃しなかったのか――。
現在もプロレスファンの間で語り継がれる“疑惑の試合"。

20年を経た今、当事者、関係者がその深層を告白する。

はじめに ターザン山本

第1章 小川を「取り巻いた」男たち
佐山聡 「猪木さんが大阪からの新幹線で小川に“指示"を出したと聞いた」
村上和成 「絶対に譲れない猪木さんの思想が、小川さんを暴走させた」
ジェラルド・ゴルドー 「ミスター猪木との約束がなければ、小川をぶちのめし、殺していた」
X(元猪木事務所・UFOスタッフ) 「小川さんのことが好きな人は誰もいなかった」

第2章 橋本を「守った」男たち
山崎一夫 橋本の控室で、猪木を罵倒し続けた長州に感じた違和感
藤田和之 「1・4は、試合後の乱闘も含めてプロレスだと思っていました」
安田忠夫 猪木にとって1・4の小川の相手は、話題になれば誰でもよかった
加地倫三(元『ワールドプロレスリング』ディレクター)
「引退特番に関わった僕が、橋本さんのケツを拭かないといけない」

第3章 橋本を「見守った」レスラーたち
前田日明 「次、小川をスパナでカチ食らわせ」と橋本に電話した前田
武藤敬司 「あの試合は、俺や長州さん、健介、藤波さんが辞めた原因の一つ」
大仁田厚 「1・4の橋本vs小川戦は、猪木さんの俺への当てつけ」

第4章 橋本vs小川「至近距離」の目撃者たち
金沢克彦 “シュート指令"を出した猪木の想定を超えてしまった小川の暴走
辻よしなり 「橋本は小川を『自分の人生を懸けて闘うにふさわしい男だった』と」
田中ケロ 「はしごを外され、裏切られ、橋本は解雇されたんだと思います」
上井文彦 1・4後に橋本の年俸は3800万円から3000万円に
中村祥之(元新日本プロレス営業) 橋本vs小川は、猪木の「魔性のプロデュース」が生んだ悲劇
永島勝司 試合後、電話で「ガチに見えるプロレスをやっただけ」と主張した小川
橋本かずみ 「なにかあったらラーメン屋をやりたい」と言っていた橋本

橋本真也 小川直也 完全年表

  • 単行本: 341ページ
  • 出版社: 宝島社 (2018/12/14)
  • 定価:1600円+税

というわけで、当時、『週刊ゴング』の新日本プロレス担当であり、

編集長を務めていた私も証言者というカタチで取材を受けている。

 

正直、プロレス関連の単行本というのはほとんど読まない私であるが、

今回は一応すべて目を通してみた。

 

個人的に、興味深かった稿をあげるなら、

村上和成と橋本かずみさん(元・橋本夫人)の証言。

まあ、20年もたてば人間の記憶というのはかなり危うくなってくる。

 

そこも踏まえて、”真実”などというものは見つかりっこないのだが、

この本に登場する証言者はみんな事実関係はきちんと語っているように思う。

 

ここで、ひとつネックというか、この橋本vs小川戦が伝説化された要因のひとつが、

ある事情によってテレビ朝日に残っている映像をいまオンエアしたり、

DVD化したりすることが不可能になってしまったことだろう。

 

ある事情のほうは、想像して察してもらいたい。

 

だから、当時の試合映像をノーカットで見られるとしたら、

99年1・4東京ドーム大会の特番のほうではなく、

通常放送の『ワールドプロレスリング』を録画しているビデオ映像にかぎられる。

 

幸いにも、私の手もとにはそれが残っている。

しかも、その映像を何度も何度も擦り切れるほど観ている。

 

それは、ある本で「1・4橋本vs小川戦」に関して

私自身が取材した一部始終を記しているため。

まあ、同じ宝島社から発行したものなので、ついでに……

あくまでついでに(笑)、紹介しておきたい。

 

 

子殺し 猪木と新日本プロレスの10年戦争

 

単行本は、2009年7月に発売。

これが約2万部の売り上げを示すヒット作となったので、

2012年5月、文庫本としてプラス1万部発行されている。

 

写真は文庫本のほうで、

帯に書かれているように橋本vs小川戦のくだりも加筆している。

 

もし、興味が湧いてきたのなら、

こちらのほうも読んでみてくださいね!

 

すまん、最後はちゃっかり自分の宣伝で終わってしまったゼア25(べー)