11月17日に開幕した『WORLD TAG LEAGUE 2018』は、
12・9岩手産業文化センターアピオ大会で全17大会の幕を閉じた。
ここ数年の傾向として、すでに1・4東京ドームでのタイトルマッチ、
あるいはビッグマッチの決まっている選手はタッグリーグ戦にエントリーしない。
今回も、ケニー・オメガ、棚橋弘至、内藤哲也、オカダ・カズチカの4トップ、
さらに、後藤洋央紀、飯伏幸太、ジェイ・ホワイトが不参加となった。
おまけに今シリーズ中、なんと8年10ヵ月ぶりに超ドリームタッグが実現。
2012年から頂点を巡りつねに対峙してきた棚橋とオカダが同じコーナーに並び立った。
そういった本戦以外の話題も盛りだくさん。
ただし、裏を返せば昨年度覇者のEVIL&SANADAにとって
その現象がおもしろいわけがない。
だから、ロス・インゴの2人は、
「なめんなよ!とクソほど燃えた」(byEVIL)のである。
優勝決定戦は昨年と同一カードとなる
GOD(タマ・トンガ&タンガ・ロア)vsEVIL&SANADA。
タッグワークで上まわるGOD優勢のなか27分を超える激闘を制したのは、
連覇に並々ならぬ覚悟をもって臨んだロス・インゴの両雄だった。
この優勝の実績によって、現IWGPタッグ王者のGODへの挑戦が決定。
ただし、前王者チームであるヤングバックスも名乗りをあげたために、
1・4東京ドーム大会ではGODvsロス・インゴvsヤングバックスの3WAYタイトルマッチとなった。
まあ、それがざっと見た今回の流れであり、
ともかくEVIL&SANDAが有終の美を飾ってめでたしめでたし!
……と言いたいところだけれど、それで終わってしまっては「クソおもしろくない!」(byGK)のだ。
優勝戦後のバックステージ、さらに一夜明け会見の席で飛び出した2人のコメント。
とくに、最近かなり饒舌になってきたEVILの主張には大いに頷ける部分があった。
つまり、現在の新日本マットにおけるヘビー級のタッグ戦線…
タッグリーグ戦、IWGPタッグのベルトには輝きが足りないということ。
「俺たちはあくまでシングルプレイヤー」と前置きしつつも、
IWGPタッグのベルトをさらなる高見へと導くことをEVILを誓った。
今回、個々の力量を進化させて優勝戦に挑んだロス・インゴと
邪道&外道を引き込んだことによりチーム力を倍増させたGOD。
彼らのコメントなどもかみ砕いて、じっくりと試合を再チェックすれば、
何倍にも試合がおもしろく見えてくるはずだ。
つまり、何を言いたいかというと、
そこの部分を伝える人間が必要であるということ。
先だって、大阪の『カウント2,99』のイベントにおいて、
ファンの方からの質問に対し、「活字プロレスは死にました」と私は即答した。
いま、若干フォローさせてもらうとしたら、
活字プロレスはもう必要とされていない時代だけど、
感性は必要だし、もっとプロレスを深く楽しむ方法はあるということ。
この最終戦では、メインイベント前に極上シングルマッチが2つあった。
まず、NEVER無差別級王座ナンバーワン・コンテンダーマッチとして、
本来、11・3大阪大会でタイトル戦を行なうはずだった
前NEVER王者タイチとウィル・オスプレイが激突。
「あのクソ野郎のタイチがここまで成長してるとはね」と、
自分に甘く他人に厳しい(笑)真壁刀義(ゲスト解説)も認めた好勝負。
さらに、セミで実現した後藤洋央紀vs飯伏幸太のNEVER無差別級選手権。
ヘビー級転向以来、新日本マットにおいてIWGPヘビー級戦は2戦2敗、
インターコンチネンタル選手権は2戦2敗、NEVERも2戦2敗と
結果を残せなかった飯伏がついに三度目の正直でNEVER無差別級王座を初戴冠。
これによって、1・4東京ドームでウィル・オスプレイとの初シングルが実現する。
しかも、東京ドームのオープニングを飾る第1試合にマッチアップされた。
2016年の4・3米国ダラス大会での運命の初遭遇以来、
止まりかけていた2人の時計が急スピードで動きはじめた。
オスプレイが宣言した通り、
これもまたドリームカードである。
というわけで、今回の12・9岩手大会も新日本プロレスオフィシャルスマホサイト
”GK金沢克彦の不定期連載コラム”にて、かなり深く掘り下げて書いてみました。
しかも、今回はスマホサイト会員のみが読めるコラムでありながら、
コラムの「序盤部分」をWEBで無料公開しております。
やるねえ、担当のMさん!
『号外!“GK”金沢克彦の新日本プロレス通信』
今回は「“個々に進化した男たち”EVIL&SANADAはタッグ戦線の救世主!
12.9盛岡決戦を大総括!」https://www.njpw.co.jp/177255
ぜひ、読んでみてくださいね。
【おまけ】
本日(13日=私の誕生日)、恒例の東スポ『プロレス大賞』の発表。
MVPは予想どおり、棚橋弘至。
タナ、おめでとう!
文句なしの受賞だね。
その他の選考結果は……フーム、そうきたか。
それでは、近々、ワタクシ金沢が独断で選定する
『ときめきプロレス大賞2018』も公開しまーす!
cominng soon