新日本プロレスの4・1両国国技館大会は、

『G1 CLIMAX』最終戦仕様(升席4人掛け)となり、

9882人(満員)の大観衆を動員した。

 

 

メインイベントのIWGPヘビー級選手権では、

”絶対王者”オカダ・カズチカが34分58秒の大激闘の末、

『NJC』覇者であるザック・セイバーJr.を破り、11度目の防衛に成功。

 

試合後、必然の次期挑戦者が名乗りをあげている。

同じく、同王座Ⅴ11の最多防衛タイ記録をもつ棚橋弘至。

 

 

 

かくして、これ以上ない最高のシチュエーションが出来上がり、

オカダvs棚橋のIWGP戦は、5・4福岡大会での開催が決定した。

 

 

ちなみに、過去の両者のシングル対戦成績は、

10戦して4勝4敗2引き分けの五分五分。

絶対王者vsエースによる1年9ヵ月ぶりの一騎打ち。

今年上半期、最大の大勝負といえるだろう。

 

さて、両国大会そのものを総括するなら、

主役はイギリス出身の”英国三銃士”だったといっていいのではないか?

 

 

 

第7試合で行なわれたIWGPジュニアヘビー級選手権。

ウィル・オスプレイvsマーティ・スカル戦の勝負タイムはなんと30分44秒

ビッグマッチに於いて、メイン、セミを控えながら

30分超えの激闘というのは、ちょっと記憶にない。

 

言うまでもなく、両者は英国マット、米国マット、

さらに新日本マットに戦場を移してからもライバル関係。

海外ではメインを張れる名勝負数え唄が日本でそのまま実現した格好だ。

 

互いを知り尽くしているだけに、奇想天外な切り返し、

さらに、超デンジャラスな空中戦などに館内は大爆発。

 

試合後には、まるでメインイベントが終わったような余韻に国技館全体が包まれていた。

オスプレイもスカルも、メインに登場するザックを意識していたことは間違いない。

ザックもまた、彼らとは長くライバル関係にあるからだ。

 

そして、ザックはとことんオカダを追い込んでみせた。

関節技のチェーンレスリングで8割がた試合を支配していたといってもいい。

最後は、オカダの懐の深さ、修羅場くぐりの閃きに敗れたものの、

IWGPヘビー級史上初の英国人王者誕生まで、もう一歩だったと思う。

 

 

大会終了後、過去のビッグマッチとは一味違う感覚に包まれたのは、そこだった。

主役は、ザック、オスプレイ、スカルの英国三銃士。

彼らが見せてくれたジョンブル魂である。

ジョンブル魂=英国人の自分の思いを追求する不屈の精神。

 

私が、この言葉を知ったのは、中学2年、13歳のときだった。

1975年12月11日、蔵前国技館で開催されたNWF世界ヘビー級選手権

アントニオ猪木vsビル・ロビンソンの60分3本勝負。

結果は、1-1からフルタイムのドロー。

たった一度だけ交わった猪木vsロビンソン戦は、

いまも日本プロレス史に残る名勝負として語り継がれている。

 

そのとき、この一戦を称して、月刊時代の『ゴング』誌上に

大和魂vsジョンブル魂」という見出しが躍っていたのが強烈な印象として残ったのだ。

 

というわけで、今回も新日本プロレス・オフィシャルスマホサイトで、

4・1両国決戦の総括レポートを寄稿しているので、読んでみてちょーだい!

 

『“GK”金沢克彦の新日本プロレス通信』!

今回は「オスプレイ、スカル、ザックの“英国三銃士”が発揮したジョンブル魂とは?」

4.1両国決戦を大総括!http://www.njpw.co.jp/137755