私にとっては、2018年の初スターダム。

2・18後楽園ホール大会に行ってきたのだ。

 

観衆=1,050人。

うん、よく入っている。

カード編成もいいからだろう。

 

 

セミファイナルに、スペシャル・ドリームマッチ。

昨年、美闘陽子引退試合で初タッグを結成した

里村明衣子vsトニー・ストームの初対決。

 

横綱・里村(センダイガールズ)に挑んだのは、

現ワールド・オブ・スターダム王者、新外国人横綱と称されるトニー。

 

「グラウンドでじっくりやり合ってみたい」

 

そう試合前に里村が言った通り、

前半は寝技中心で互いのスキルをぶつけ合う。

 

後半、一気にはじけて、

里村のデスバレーボム3発、

トニーのストロング・ゼロ(高速パイルドライバー)2発が出たものの、

痛み分けに終わった。

 

この両選手に20分という時間枠は短すぎた。

里村は再戦を訴えたが、「もう一丁!」はあるのか?

 

 

メインイベントは、世代闘争となるクイーンズ・クエスト対決。

紫雷イオvs渡辺桃のワンダー・オブ・スターダム選手権。

ハイスピードで防衛戦を重ねるイオにとって、6度目の防衛戦。

 

高校3年生、17歳。

キャリア3年3ヵ月。

渡辺桃、シングル初メイン。

白いベルトに初挑戦。

 

実績の差は歴然。

だけど、いい試合だった。

 

初っ端からエルボーで一直線に突進する桃。

胸を突き出して受けて立つイオ。

 

桃がトルネード式スイングDDT。

これが痛烈に決まってイオの動きがストップ。

首は大丈夫かいな?

 

それ以降も、持てる技をすべてぶつけていく桃。

ただ手数に頼るわけではなく、

1発1発が的確だし、なにより気持ちがこもっているのがいい。

 

エプロン上で決めたBドライバー(デュードバスター)、

裏投げ、チキンウイング・フェースロック、蒼魔刀、

ダイビング・蒼魔刀、側頭部へのハイキック……。

 

ハイキックには一瞬ヒヤリ。

キッチリとイオの肉体に刻んでみせた。

 

ただし、それでも仕留めらないのが王者の強さ。

桃の手が尽きたところでジャーマンスープレックス2連発から、

「これで終わりだ!」と叫んでパッケージジャーマンへ。

 

これをカウント2で必死に返した桃だったが、

完璧なムーンサルトプレスを浴びて力つきた。

 

17分07秒で決着。

大試練と一大チャンスを同時に迎えるカタチで挑んだ初メイン。

全身全霊で向かっていった17歳が砕け散った。

 

「メインイベント、タイトルマッチ、どうだった?

苦しいよな、辛いよな、緊張したよな。

でもチャンピオンは全員その道を通ってきてるんだよ。

私が里村明衣子という相手に出会って、ここまで強くなったように、

桃たちにとって、紫雷イオはそういう存在であり続けたい。

桃! もっともっと強くなれ!

桃だったら、絶対できる。

力ずくで私のことを乗り越えてください。

待っています」

 

なんというか、イオのマイクアピールがすべてだろう。

世代闘争と呼ぶには、まだ早すぎる。

世代交代なんて言葉には、まだまだ程遠い。

 

 

そういえば、昨年、ここで書いたことを思い出す。

宝城カイリ(カイリ・セイン)がWWE(NXT)へ移籍し、

岩谷麻優が長期欠場中に、たしかこう書いた。

 

「ひとり飛びぬけた存在のイオは、

今後いったい何をモチベ―ションに闘っていくのだろうか?

孤高の逸女。

だからこそ、スターダムの中から若い力に台頭してもらいたい」

 

あのときを思うと、こうして芽が出てきているではないか?

イオと対等に闘うためには、あと2年、3年かかるかもしれない。

しかし、桃の覚悟しだいではもしかしたら1年でそこにくるかもしれない。

 

そんなことを考えさせられるメインの闘いだった。

 

日曜日の昼間だからって寝坊することなく(笑)、

今年もしっかりスターダムを観なけりゃいけないのだ!

 

 

◎おまけ

 

 

大会終了後、イオからチョコをいただきました。

こりゃあ、義理チョコってやつではないな。

直筆名前入りで気持ちがこもっているよな……と思っていたところ、

取材陣はみんなイオからいただいたそうです(笑)。

 

さすが、”超美人”女子プロレスラーの気配りですね(^◇^)

あざぁーす!