12月24日(日)に後楽園ホールで開催されたスターダムの年内最終興行。

南側のオレンジシート席もほぼ満杯。

おそらく、今年のスターダム・後楽園ホール大会でイチバンの入りだったと思う。

 

メインイベントは、美闘陽子の引退記念試合。

里村明衣子&トニー・ストームvs美闘陽子&彩羽匠という異色の豪華メンバーによるタッグマッチ。

横綱・里村と赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム)保持者のトニーという最強コンビへ、

ライバルでもある彩羽(マーベラス)と組んで美闘が挑んでいくというカタチ。

 

引退試合としてはかなり珍しいマッチメイク。

美闘に花をもたせるわけでもなく、

里村もトニーもキッチリと自分のレスリングで対峙していく。

 

美闘&彩羽も打撃の競演で盛り返していったが、

最後はチーム力というより地力の差が出た。

 

トニーが容赦ないストロング・ゼロ(高速パイルドライバー)3連発で、

美闘からピンフォール勝ち。

 

全力で立ち向かって完敗。

これなら悔いを残すこともないだろう。

 

 

その後の引退セレモニー。

関係者、選手たちからの記念品、花束贈呈をふくめて、

美闘の人柄のよさが存分に伝わってきた。

 

最後の花束贈呈者は、サプライズのゲスト。

今年スターダムを退団し、6月にWWE(NXT)と契約。

早くも、活躍しているカイリ・セイン(宝城カイリ)が登場した。

 

WWEスーパースターの仲間入りをしたカイリは、

わずか5ヵ月でそれらしいオーラを身にまとったようにも見えたけど、

基本的に礼儀正しく、人懐っこいところはまったく変わらず。

 

 

やはり、どちらかというと、「宝ちゃん」だった(笑)。

ついつい調子に乗って、みんなで順番に記念撮影。

 

さて、じつはこの大会を観ていてイチバン驚いたのは、

初来日の外国人レスラーのプロフィールを知ったとき。

 

名前は、レイチェル・エラリング。

受け身も上手いし、しっかりしたレスリングができる。

 

エラリング、エラリング……

なんと、あのポール・エラリングの娘さんだった。

 

ポール・エラリングといえば、国際プロレスに初来日して

IWA世界タッグ王座も奪取した実力者。

マッチョボディ系レスラーの代表格でもあった。

 

ただし、現役を引退してからのほうが名前は知れ渡った。

ザ・ロード・ウォリアーズ(アニマル&ホーク)のマネージャーとして、

ウォリアーズを大成功に導いたのだ。

もちろん、ウォリアーズとともにポールもWWE殿堂入りを果たしている。

 

おそらく、1980年代後半だったと思うけど、

ウォリアーズがSONYの新型ラジカセのイメージキャラクターとなり、

そのスチール撮影が都内スタジオで行なわれた。

 

取材に行ったのは、私だけだったように記憶しているのだが、

撮影中に暇だったエラリングと拙い英語で雑談している。

とても紳士的な人だったことを憶えているのだ。

 

 

「お父さんのこと、知ってるよー」と言って(※一応、英語で)、

レイチェルにカメラを向けると笑顔で応じてくれた。

 

どうです?

笑顔だとイマイチ、ピンとこないのだが、

試合中の厳しい顔、横顔などはお父さんによく似ている。

とくに、目もと、鼻筋、額のあたりが似ているなあと。

 

2015年11月にデビューしたばかりの25歳だが、

すでにWWE・NXTデビューも果たしているレイチェル。

 

来年早々に、紫雷イオへの挑戦も決まりそうなので、

ポール・エラリング、ついでにウォリアーズの雄姿も思い出しつつ、

是非ともレイチェルに注目を!