遅くなりましたが、新日本プロレスの11・5大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)でのお話。

今年度ラストとなる西の聖地・大阪府立での興行は、

メインイベントに棚橋弘至vs飯伏幸太(IWGPインターコンチネンタル選手権)という

ゴールデンカードが組まれたこともあって、カード発表と同時にチケットが完売。

5480人(札止め)の大観衆で会場はガッツリと埋まった。

 

第0試合から第9試合(メイン)まで4時間半のロングラン興行。

テレ朝、新日本プロレスワールドの解説についていたワタクシ金沢も、

ペース配分を間違えたせいか、セミ前に酸欠状態に陥るほどの熱戦が続く。

 

そして、セミファイナルのケニー・オメガvsバレッタのIWGP USヘビー級選手権へ。

現在、新日本マット、そして世界のトレンドの最先端をいくと言われるケニー。

一方、ヘビー級に転向したばかりのバレッタ。

 

実績であまりにも差のある両選手だけに、

内容的には正直期待薄のマッチメイクだったのだが、

これが素晴らしい盛り上がりを見せた。

 

バレッタの大健闘、ケニーの懐の深さが生んだ好勝負。

しか~し! 本当のハイライト、サプライズは試合後に待っていた。

なんと、バックステージの大型ビジョンに映し出された男は、あのクリス・ジェリコ

言うまでもなく、現役のレジェンド級WWEスーパースターである。

 

 

ジェリコが、来年1・4東京ドームでのケニーへの挑戦を表明。

客席から盛大な「Y2J」コールが沸き起こる。

この超サプライズに、私など「あり得ない!」を連呼するしかなかった(笑)。

 

この大会のすこし前から、なぜかジェリコがツイッターでケニーを挑発していたのは知っていた。

ただし、あくまでツイッターはツイッター。

こんなに早く事態が動くとは?

 

ジェリコに関しては、6月でWWEとの契約が切れたとか、

スポット参戦の特別な契約を結んでいるとか、いろいろな噂が周辺にある。

ただし、WWEのHP上ではスマックダウン所属のメンバー。

まして、1999年にWWEと契約して以来、WWE以外のリングには一度も上がっていない。

 

まあ、契約問題云々はまだわからないけど、

新日本vsWWEという図式に変わりはない。

ジ・エリートvsY2J

オメガvsアルファ。

 

 

 

かつて、日本(WAR・冬木軍)をホームとして成り上がっていった男と、

現在新日本をホームに絶賛成り上がり中の男。

超サプライズカードが東京ドームで実現決定!

 

あー、びっくらこいたぁー!

 

メインの棚橋vs飯伏戦。

3度目の一騎打ちは、棚橋からの指名試合。

また、戦前から「覚悟」と「ターニングポイント」をキーワードとして、

棚橋のほうから飯伏へ次々とテーマを投げかけていった。

 

覚悟は、しっかり両選手に見えた。

 

あまりに厳しい棚橋の攻め手。

耐えて耐えて反撃に出る飯伏。

 

張り手合戦から感情が大爆発。

飯伏の掌底ラッシュに顔面踏みつけ。

棚橋も鬼の表情で掌底を返していく。

 

 

強い棚橋に、覚悟をもって応えた飯伏。

凄まじくも、試合後爽やかな風が吹く極上のメインだった。

 

 

2017年度、大阪府立のラストを締めるパフォーマンス。

 

これで、めでたしと思いきや、またも場内暗転。

今夏より、ビッグマッチのたびに流れていた謎の映像。

Switchblade(飛び出しナイフ)の文字と映像とともに、

ジェイ・ホワイトの名前が映し出される。

 

 

これが昨年の6・19大阪城ホールで海外武者修行の壮行試合を行なったときのジェイ。

青い目のヤングライオンは、好感度抜群、底知れぬポテンシャルを持った好青年だった。

 

あれから1年5カ月、米国ROHで高い評価を受けているジェイが突然の凱旋。

最初、棚橋と向き合ったときには、「新日本プロレスに帰ってきました」と

流暢な日本語で語りかけていた。

 

対する棚橋が、下がれというポーズを見せると、

黒皮のロングコートを脱ぎ捨てて臨戦態勢に入る。

身体は二回りほども分厚くなっている。

 

 

いきなり仕掛けた。

エルボーの応酬から、

カウンターのシェルショック(スイング式コンプリートショット)。

”本家”アレックス・シェリーも真っ青の完璧なシェルショックを食って棚橋は大の字。

無論、館内はジェイに大ブーイング。

 

後日、棚橋は凱旋(帰国)と同時に王座挑戦という流れに苦言を呈した。

ただし、私の感覚からいくと、この男はモノが違うと思うのだ。

ジェイ・ホワイトのもつポテンシャルは、

レインメーカーにも劣らない。

 

それが率直な感想。

1・4ドームが俄然楽しみになってきた。

 

今回も、新日本プロレス・オフィシャルスマホサイトで、

11・5大阪大会の大総括をレポートしています。

 

ぜひ、目を通してみてね!

 

『号外!“GK”金沢克彦の新日本プロレス通信』今回は「まさに大阪プロレス絵巻!

“ゴールデンカード”棚橋vs飯伏から『あり得ない』超サプライズまで!」11.5大阪を大総括!!

http://www.njpw.co.jp/119328