昨日(28日)、所沢市民体育館を初めて訪ねた。

『G1 CLIMAX26』のAブロック公式戦を取材するため。


たしか、所沢市民体育館は土禁(土足厳禁)だったはず。

また、体育館に隣接する駐車場は300台収容ということで、

所沢ナンバーのクルマを持つワタクシ金沢は、

そのあたりも準備万端のつもりでマイカーで出向いたのだ。


ところが……衝撃の事実が発覚!(大げさ)。


スリッパを履いて会場をバタバタするのがイヤだから、

わざわざスポーツジムに寄ってロッカーに置いてある

ランニングシューズを持参していったのに、

G1仕様なのか体育館にはビニールシートが敷かれており、

外靴OKであったのだ。


なんてこったい!


まあ、そんなことはどうでもよくて、

当日、最注目の公式戦は正真正銘・初対決、

過去にタッグマッチでも触れたことのない

石井智宏vs丸藤正道戦だった。


「名勝負確実!」と私があおりまくった一戦でもある。


うーむ、これで初対決なのか?

それほどに、ピタッピタッと噛み合っていく。


これ、ヤバイなあ。

武骨、不器用、昭和プロレスを継ぐもの…など一連のイメージが

出来上がっている石井の”正体”がばれてしまうではないか!?


武骨だけど、不器用でもなんでもない。

器用で研究熱心で、勉強は苦手だろうけど、

プロレス偏差値はかるく70オーバーの男。


つまり石井智宏もまた、ある種プロレスの天才。

だからこそ、名勝負製造機なのだ。


方舟の天才を相手に一歩も退かない攻防。

なんと、掟破りのエメラルドフロウジョンまで披露した。


一方の丸藤は、石井の超滞空雪崩式ブレーンバスターを

変型の不知火に切り返すという凄テクを公開。


終盤、丸藤の虎王を石井がキャッチして頭突きを叩き込み、

さらにラりアット、垂直落下式ブレーンバスターでトドメ。


12分14秒での決着だった。




敗れた丸藤は、一言だけコメント。


「強ぇー!! ただ、それだけだ」


一方、丸藤の強烈な逆水平チョップによって、

胸がミミズ腫れ、内出血状態の石井。


途中、丸藤がチョップを打つたびに突進して胸を突き出すという、

大谷晋二郎流のム―ブ、攻撃的ディファンスも披露して観客を驚かせた。



石井が珍しく饒舌に語った。

それほど手ごたえのある相手であった証拠。


「もう俺が、どうこう言う次元の選手じゃないよ。

予想通り、いや予想以上の選手かな。

触ったのはほんと初めて。

やっぱ俺より経験積んでるからね、向うのほうが。

そういうのが出るからね、試合で。やっぱ素晴らしい選手。

(エメラルドフロウジョンは意識的に?)

もちろん。当然、ノア代表で来てるだろうし。

あれを出して、もっと怒りに火をつけたかったよ」


石井が対戦相手を絶賛することなど滅多にない。

過去、彼が新日本マットの上位戦線に食い込んでからでいうなら、

石井が認めて絶賛した相手は、田中将斗と中邑真輔だけだろう。


丸藤は、3人目の男となる。


この試合には、続きがありそうだ。

いや、絶対に第2ラウンドを実現させてほしい。


お互い、見せたものは70%程度だろう。

これが、100%全開の闘いとなれば、

戦前、丸藤がチラッと言っていた通り、

年間ベストバウト級の試合になること請け合いなのだ

to be continued




そして、メインイベント。

開幕から3連敗と、もうあとのないエース。


しかも、相手は天敵ともいうべきバッドラック・ファレ。

苦しんで苦しんで…バックスライド(逆さ押さえ込み)で

棚橋弘至に初日が出た。


エアギターも出た。

リングサイド一周も出た。

みんなの帰宅時間も遅くなった(笑)。

なぜか、とても懐かしい感覚だった。


28日午前11時、気象庁は関東甲信越地方の

「梅雨明け」を発表。


当日、午後9時半頃、エースが梅雨明け宣言。


「ちょっくら、2連覇します」


エースが、復活の狼煙。

Aブロックが俄然、おもしろくなってきた!


PS:30日(土)の愛知県体育館、31日(日)の岐阜産業会館、

   両大会でサムライTV『G1 CLIMAX26』完全生中継の

   解説をちょっくらやってきますので。