11月15日、東京・両国国技館。
天龍源一郎引退興行。
観衆=1万522人、超満員札止め。
前売りチケット完売で、当日券もなし。
立錐の余地もない館内。
壮観だ。
全11戦。
4時間40分におよぶ大会を締めくくったのは、
メインイベントの天龍源一郎vsオカダ・カズチカ。
■60分1本勝負
○オカダ・カズチカ(片エビ固め、17分27秒)天龍源一郎●
※レインメーカー
ミスター・プロレスを介錯したレインメーカーは、
ダウンした天龍に向かって深々と一礼し、サッと退場。
その額には、2本の赤く腫れた筋がクッキリ。
宣言通り、天龍の靴ひもの跡が刻まれていた。
「年下のスゲー後輩の俺が言ってやる。
天龍さん、あっぱれだよ!」
大役を果たしたオカダ。
素晴らしい立ち居振る舞い。
見事に男を上げた。
完全燃焼の天龍源一郎。
凄まじい数の報道陣に囲まれて共同インタビュー。
途中、初めて表情が弛み、笑顔がのぞいた。
「今後に関して何か考えていることなどは?」
「いや、何も考えてないですよ、ホントに。
答えがあるとしたら…ビールでも飲みますか。
これはね、俺が(阿修羅・)原と2人で(天龍革命を)やり始めたときに、
世に出始めたビールだったんですね。
おいしかったですね。
ちょっとあのころと同じテイストするか、失礼して」
アサヒ・スーパードライをグイッとひと口。
「うん、シャープですね」
完全燃焼。
天龍革命、ここに終焉。
最後の最後まで、
男前だった。