昨日(22日)、後楽園ホールがまたまた超満員札止め(2015人)の
観客で埋まった新日本プロレス『WORLD TAG LEAGUE 2014』開幕戦。
開幕早々にいろいろなことが起こった。
まず、ROH代表でエントリーしてきたキングダム
(マイケル・ベネット&マット・ターバン)が公式戦ではないものの、
KUSHIDA&BUSHIをハイジャック・パイルドライバーで撃破。
それはともかく(※失礼!)会場の視線を釘付けにしたうえ、
ヒールなのに大声援を浴びやや戸惑っていたのが、
女性マネージャーのマリア・ケネリス。
ハイ、サービスショット
オイラがいち早く好位置をキ―プしていたことを
知っている者はおそらくいなかったであろう(笑)。
なんとなく両隣の2人がうざいんで(※再び失礼!)、
マリア単独にトリミングしてみた。
趣味ではなく、あくまでも読者サービスだからね(笑)。
軌道修正!
10・13両国大会でNWA世界タッグ王座から転落し仲間割れ。
2人の関係が心配されたテンコジだが、チームワークに問題なし。
NWA代表チーム(ロブ・コンウェイ&ジャックス・ダン)に快勝。
しかも、天山がリーダー格で現NWA世界王者のコンウェイを
アナコンダバイスで料理している。
試合後、優勝宣言のテンコジだったが、
天山はコンウェイのNWA王座への挑戦も表明。
昔から外国人レスラーと好勝負を展開することで有名だった天山。
ようやくNWA挑戦へと腰を上げた格好。
1・4東京ドームで実現の可能性も出てきた。
そして、本日のベストマッチ。
もっとも会場を沸かせたのが、このカード。
永田裕志&中西学vs後藤洋央紀&柴田勝頼。
いま、新日本のリング上でテーマとはなりえない
”世代闘争”を存分に見せてもらった。
とくに、永田vs柴田の絡みになると不思議な空気感に包まれる。
10年前、激しく2人が闘っていたことを知っている人も知らない人も、
なにか懐かしい新日本の空気に触れたのではないだろうか?
足4の字の攻防だけで観客を惹きつけるのだから。
うーん、ザ・新日本、ザ・ストロングスタイルという感じ。
また、それ以上に輝いたのが中西だった。
リング復帰から2年、過去最高の動きを披露した。
かつての野人が戻ってきた。
これも走りこみの成果なのだろう。
ジュニアタッグ・トーナメントが開催された先シリーズ、
あまりに選手が多すぎて残り番となってしまったことも
野人の魂に火を点ける材料となったようだ。
ともにキャリア22年。
46歳の永田、47歳の中西。
SGタッグリーグ、G1タッグリーグから続く新日本のタッグリーグ戦に
今回で17回目の出場。無論、最多記録であり最古参チーム。
まして、柴田と後藤が高校レスリング部に在籍していた時代、
永田、中西、石澤常光(カシン)、藤田和之らが
桑名工業高校を訪れ、直接何度か稽古をつけている。
プロになれば関係ないとは言っても、
教え子たちと闘っているようなものでもある。
最後は、柴田を捕え合体のイーストゴールドから
バックドロップホールドで永田がトドメをさした。
Ⅴ候補の同級生タッグを破った永田&中西への大歓声は、
まるで優勝が決まったかのような凄まじさだった。
試合後、柴田がこう言っていた。
「やっぱり(永田とは)自然に合うというかやりやすいですね。
向こうがどう思っているかは分からないですけど。
懐かしい新日本? そうですね、それも感じたかな。
だけど、これも新日本プロレス、あれも新日本プロレスですよ。
このリングで闘っているからには」
柴田の素直な気持ちだろう。
大人になったなあと思う。
いいものを見せてもらった!
そして、メインイベントの公式リーグ戦は、最注目の
棚橋弘至&ヨシタツvsオカダ・カズチカ&YOSHI-HASHI。
これが、予想外の内容、結末となった。
上の写真は、11・8大阪大会で撮影したもの。
AJスタイルズ戦を控えるヨシタツ。
この試合でスタイルズクラッシュを食ったヨシタツは、
受身に失敗したのか頭からマットに突き刺さった。
試合後はトレーナー室に直行し、コメントも出せずじまい。
この首の状態が相当に悪かったようだ。
棚橋との岐阜コンビでリングインしたところまではよかった。
だが、いざゴングが鳴ると、様子がおかしい。
大阪大会に比べると、まったく動きにキレがない。
ロープワークひとつとってもスピード感がないし、
得意の蹴りにも威力が感じられないのだ。
よくよく観察してみると、筋肉が落ちたのか上半身に張りがない。
よほど首が悪くてウェートトレもできなかったのではないだろうか?
結局、ヨシタツらしい生きのよさ、トンパチぶりはまったく出ないまま、
オカダのレッドインクにすぐタップしてしまった。
試合後、首の痛みを訴えながら、
それでも、「俺が万全の状態なら、あれはノット・スペシャルだ」
とヨシタツポーズ(?)を決めて強がったヨシタツ。
だが、あの動きの悪さはちょっと考えられない。
林リングドクターに聞いてみると、
「首が痛いって、それしか言わないんですよ。
首をやると腕に痺れが出るし、脚にくることもある。
でも、彼は言わないんですよね」と心配そう。
午前0時を回ったところで、
新日本プロレスから緊急リリースが送信されてきた。
「ヨシタツの全戦欠場」のお知らせだった。
これはもう賢明な措置だろう。
あの状態で試合に出続ければ、
今後の選手生命に関わるかもしれない。
それ以前に、観客の前に出られる
コンディションではないのだと思う。
本人は新日本マット凱旋シリーズとなるわけだから、
おそらく首の酷い状態を口にしなかったのかもしれない。
これでシリーズの目玉チームがひとつ消えてしまったわけだが、
レスラーは生身の大切な商品でもある。
今回の素早い新日本の判断は正解だろう。