紹介が遅くなって申し訳ない!
もう、読者のかたのほうが先にコメントを入れて
くれてしまっているのだが(笑)……
改めて12日(木)発売のDVDマガジン
燃えろ!新日本プロレスvol.51について解説してみたい。
タイトルに、
『熱烈ファン待望!厳選リクエストコレクション』
と銘打ってある通り、ファンのリクエストにできるだけ応える
かたちで現存するノーカットの試合を収録している。
全試合ノーカット収録(116分)DVDのメニュー、
5試合は次の通り。
①頂上決戦!”黄金コンビ”が初の一騎打ち!!
アントニオ猪木vs坂口征二
(1974年4月26日、広島県立体育館)
②アリをダウンさせた狂拳ボクサーを破壊!!
アントニオ猪木vsチャック・ウェップナー
(1977年10月25日、日本武道館)
③龍と虎、最強ジュニア戦士の豪華共演!!
藤波辰巳&タイガーマスクvsエル・ソリタリオ&エル・ソラール
(1981年9月18日、広島県立体育館)
④若き格闘王が”超人”に挑む!!
前田明vsハルク・ホーガン
(1983年5月30日、千葉公園体育館)
⑤スーパーバイオレンスコンビvs維新軍最強タッグ!!
長州力vsアニマル浜口vsディック・マードック&アドリアン・アドニス
(1983年12月7日、高松市民文化センター)
①オープニングでいきなり度肝を抜かれるかもしれない。
特別ボーナス(?)として、ワールドプロレスリングの
初代オープニングテーマ曲と映像が収録されている。
躍動する若き猪木、坂口、そしてストロング小林。
ここでマニアックな解説を加えると、この時代に
なんと猪木が華麗なウラカン・ラナを見事に決めていること。
対戦相手はマヌエル・ソトと思われる。
ということは、黄金コンビの復活第1戦となった
猪木&坂口vsJ・ウィルキンス&M・ソトのタッグ戦からの抜粋だろう。
とにかく、懐かしさと、あの旋律にワクワクさせられる!
さて、当の試合の方はワールドリーグ公式戦でもある
猪木vs坂口の初の一騎打ち。
日本プロレスを離脱し、新日本を旗揚げした際に、
「坂口なんて片手で3分」と猪木が挑発すれば、
「俺なら両手で1分だ」と坂口が応酬した遺恨があったものの、
もちろん、両者が新たな理想に向かって手を結んでからのシングル戦。
結果は、真っ向勝負の30分ドロー。
正直な印象を言うなら、坂口強し!
この一戦の印象があまりに強いからこそ、
今でも「坂口最強説」が語り継がれているといっても過言ではないだろう。
②無名の世界ランカーから、あのモハメド・アリに挑戦し、
アリからダウンを奪った男、ウェップナーは映画『ロッキー』の
モデルになったプロボクサーで、猪木戦の前には、
アンドレ・ザ・ジャイアントと異種格闘技戦を行った怖いもの知らずでもある。
この試合でイチバンの注目点は、猪木が世界初(?)の
オープンフィンガー・グローブを装着していること。
このグローブを考案したのは当時、猪木の付人であった
佐山聡であることはあまりにも有名だ。
つまり、この異種格闘技戦がのちの総合格闘技
の礎になったと言えるのかもしれない。
③藤波がヘビー級転向を発表する1ヵ月前に組まれた
新旧ジュニア・ヒ―ローによるドリームタッグ。
しかも対戦相手は、藤波の宿敵たるソリタリオと
タイガーの因縁の相手であるソラール。
新日草創期のジュニアの歴史が凝縮されたような
ドリームタッグの映像は貴重の一言である。
④『第1回IWGP決勝リーグ』開催中に組まれた
前田vsホーガンの2度目の一騎打ち。
公式戦(5・21大分)でホーガンに敗れている前田は、
リベンジを胸にホーガンをアグレッシブに攻めていくものの、
最後は戦慄のアックスボンバーに沈む。
この試合の3日後、蔵前の決勝戦で猪木を病院送りにしたホーガン。
全盛期を迎えつつある超人と若き格闘王の激突は、
いま改めて検証すると実におもしろい。
⑤ボブ・オートンJr&アドニスの”マンハッタンコンビ”解散後、
新日本マット、WWF(現WWE)でタッグの頂点に立ったのが
”スーパーバイオレンスコンビ”ことアドニス&マードック。
彼らとタッグプレーで真っ向から渡り合ったのは、
もちろん元祖維新コンビの長州&浜口だった。
マンハッタンコンビともライバル関係にあった維新コンビは、
彼らから合体プレーをかなり盗んだうえでオリジナル連係を完成させていた。
それだけ長くやり合ってきただけに、
リング外……地方のホテルのロビーで
長州とアドニスが取っ組み合いの喧嘩を始めたことがあるほど、
両チーム、各選手のプライドは高かったのだ。
今となってはアドニスもマードックも鬼籍に入ってしまった。
心して、最高のコンビプレイを見ていただきたい。
なお、冊子のほうでは、新連載「俺の趣味!」がスタート。
第1回の主役は、100年に1人の逸材、”エース”棚橋弘至。
タナの趣味といえば、もうおわかりだろう。
思いっきり、ヒーローについて語りまくってくれる。
また、「魂が震えた新日ベストバウト!」第31回には、
後藤洋央紀が満を持して登場。
後藤が選出する第1位は、まさかのあの試合。
高校レスリング部時代のエピソードも織り込みながら、
後藤が意外な1位について語っているのは必読だ。
燃えろ!新日本プロレスvol.51
熱烈ファン待望!厳選リクエストコレクション
発行元=集英社
定価=1680円
絶賛発売中!
まだまだ、リクエスト募集中でーす!!