今年ほど『G1 CLIMAX』(以下、G1)という名称を改めて

考えさせられると同時に、その意味を強く意識させられた

シリーズもなかなかないような気がする。


名付け親は当時の坂口征二社長(現・相談役)。

G1のGは後藤のGならぬ、

G1とは「グレードワン」という意味。

もちろん、競馬のG1レースから拝借したわけだが、

そこに「クライマックス」(=最高潮)をプラスした意味は大きい。


8・11両国最終戦の会場、リング上は、

まさしくグレードワンのシリーズのファイナルを飾る舞台であって、

刻一刻とクライマックスへ近づいていく空気には、

堪らない感情の高ぶりを覚えた。


その空気感を文章で表現するというのは、

なかなか難しいもの。

だから、ニッポンイチのプロレスカメラマンだと

私が思っている大川昇カメラマンが撮影した

写真で当日の空気を感じてほしい。


目は口ほどにものを言う。

は文字よりも訴えかけてくる――。


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1万1500人、超満員札止めで埋まった11日の両国国技館。

当日券を購入できずに、泣く泣く帰ったファンもいた。

もう、試合開始前から完全に出来上がっている。

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第1試合(Bブロック公式戦)で高橋裕二郎に完勝した永田裕志。

驚異の45歳は今年も大暴れ。

後半、口の中をざっくり切ったものの、

それを逆利用して、鮮血の霧を噴きあげる。


フィニッシュはエクスプロイダー・オブ・ジャスティス

(リストクラッチ式エクスプロイダー)。

これで得点10と首位に立ったものの、

直接対決で内藤に敗れているため、無念の脱落。


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矢野通の新作DVDを手にギロリ。

またも矢野マジックにはまり、得点10止まり。

鈴木も内藤に敗れているので脱落。



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たぎる中邑真輔は、この直後、シェルトン・Ⅹ・ベンジャミンの奇襲を食った。

両国2連戦での2連敗(内藤、ベンジャミン)が響いて脱落。


私が個人的に最後まで大本命で推し続けたのは、

心技体の3要素がもっとも充実しているように映ったから。

それにしても最後のベンジャミン戦でも「どんだけの強豪ガイジンだよ!」

と思えるほど、ベンジャミンのポテンシャルと強さを引き出してみせた。


試合後、真輔のもとへ向かった私は、

「試合内容も抜群だったし、優勝してほしかった!」

と思わず、胸の内をぶつけている。


それに対して、真輔は軽く笑顔で応えた。


「今回のG1、自分なりに納得はしているんですよ。

自分の思い描くような試合はできたと思うので。

ただ心残りは昨日の内藤戦ですかね?

内藤には、もう少し空気を読む力をつけてほしい」


この意味は、痛いほどに分かる。

前日の試合順を思い出してほしい。


第6試合=○真壁刀義vs石井智宏×

第7試合=○鈴木みのるvs飯伏幸太×

第8試合=○内藤哲也vs中邑真輔×

第9試合=△オカダ・カズチカvs棚橋弘至△


内藤vs真輔は大変な位置に置かれてしまっている。

そして、予想通り、真壁vs石井、鈴木vs飯伏、オカダvs棚橋は

それぞれ白熱の好勝負となった。


だからこそ、カラ―の違う試合を見せる必要に迫られる。

内藤vs真輔なら、それができたと思うのだが…。

正直、他の3試合に食われてしまったのは事実。


そういえば、以前、内藤と抗争を展開していたとき、

真輔はこんなことを言っていた。


「内藤はプロレスのことしか考えていない。

プロレスが好きなのはいいことだけど、当たり前でもある。

もっと、視野を広く持たないと成長していけないよ」


またも内藤に向け辛口となってしまったが、

真輔発言は正解だと思う。

なんといっても、2年前の優勝決定戦カードなのだから。


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第3試合後の放送席。

私は、第3試合(中邑vsベンジャミン)、第8試合(棚橋vs柴田)、

優勝決定戦と3試合の解説に就いた。

左から2人目は、元サッカー日本代表のゴン中山こと中山雅史さん。


ゴンさんが新日本プロレスの放送席につくのは、

2003年の1・4東京ドーム大会以来だから、10年半ぶり。

当時のメインは永田vsジョシュ・バーネットのIWGPヘビー級選手権。

初来日した元UFC最年少世界王者のジョシュを見たゴンさんは、

「こいつは本物でしょうね!おそろしく強そうですね」と

隣席の私に話しかけてきた。


今回はサポーターとして、全試合のゲスト解説についた。

とにかくプロレスが大好きでレスラーをリスペクトしているゴンさん。

サッカー実況で吉野真治アナと一緒になったときなどは、

延々とプロレス談義をしているという。


いつも底抜けに明るいイメージのゴンさんであるが、

プライベートでは無口で礼儀正しい好人物なのである。



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第4試合の内藤哲也vsカール・アンダーソンにすべてが委ねられた。

勝者がBブロック代表として優勝戦進出となる。

吠える内藤。

気迫がほとばしる。


昨年度準優勝のアンダーソンに、ここしかないとばかり新兵器の

プルマブランカ(白い翼)を完璧に決めて大きな白星。

いざ、内藤は2度目の優勝戦へ。


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大味ながらド迫力の2メートル同門対決。

KESとしてタッグを組むランス・アーチャーと

デイビーボーイ・スミスJrが真正面から激突。


ちなみに、パブリックビューイングで観戦した関係者は、

「映画館の大画面で見ると、KES対決の迫力が凄くて

客席が何度もどよめいていました」と言っている。


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またも大ブーイングを浴びる中、やりたい放題の

”リアル・ロックンローラ”プリンス・デヴィット。

一方、ここまで10得点で勝てばAブロック代表へ望みを残す真壁。


最後まで徹底したヒールファイトを貫くデヴィットは、

ファレの力も借りて最後にブラディサンデー。

思いっきり真壁の足を引っ張った。



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前年度優勝の現IWGP王者、オカダ・カズチカの入場シーン。

ここまでまさかの4勝3敗1引分け(9得点)。

この一戦をとれば、次の試合(棚橋vs柴田)で

棚橋が勝った場合のみ同点によるブロック代表決定戦に進める。


ところが、小島聡の意地と執念にしてやられた。

レインメーカーをカウンターのラりアットで迎撃され、

最後はハンセン直伝のウェスタン・ラりアットに轟沈。


レ~ヴェルの違うシンデレラボーイが

初めて味わった挫折かもしれない。



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7年7カ月ぶりに実現した因縁の同期対決、

元・新闘魂三銃士の棚橋弘至vs柴田勝頼。


周知のとおり、2006年の1・4東京ドームで一騎打ちを行い、

当時ビッグマウスラウド(以下、BML)所属の柴田が棚橋に蹴り勝った。

平成版・藤波vs前田闘争とも言われたが、3・19両国での再戦を

BMLサイドがドタキャン。


これが棚橋にとっては7年半越しのリベンジマッチ。

だが、開幕前の棚橋は至って平静を装っているように見えた。


「7年半前のことなんか気にもしていない。

あれから、完全に道が分かれたし、違っているから。

彼の思うような試合はさせない、

やられたらやり返しますよ」


確かに7年半前の貸し借りにこだわってはいないようだが、

絶対に相容れないプロレス観に関してだけは引けないという

強い覚悟が伝わってくる。


一方、当日の試合前、柴田と話してみた。


「その7年半前のことはぜんぜん気にもしてなかったんですよ。

だけど、後藤が怪我で欠場して自分がいちばん楽しみにしていた

試合が吹っ飛んでしまって…。

その悔しい気持ちがあるから、ちょっと棚橋のことが頭を過ぎったんですよ。

いくら会社同士の事情とはいえ、ドタキャンという結果になって、

棚橋とかファンの人たちはどう思ったのかって。

本当にふと思っただけなんですけどね」


では、棚橋の「あれから生きてきた道が違いすぎる」と

いう発言に関してはどうなのか?


「俺がこの8年、生きてきた道には自信がありますよ。

あのまま新日本に残っていたら、今の自分はないと言い切れる」


ここ数日で口にし始めた「プロレスが楽しくなってきた」発言

に関しても、確認してみた。


「楽しいと感じるようになったのは、6・22大阪の後藤戦から。

石井との試合、オカダとの試合も楽しいと思いましたよね」


最後に、棚橋は「柴田は自分が完全燃焼できればいい

と思っている。根本的に考え方が違う」とプロレス観の相違を

表現しているが…。


「俺は自己満足でやっているわけじゃない。

俺はプロレスラーだから…ずっとプロレスラーだから。

あいつがそう思うなら、勝手に思っていればいい」


ひとつの驚きは、約9年ぶりのツアーなのに、

コンディションが抜群にいいこと。

ひと昔前の柴田にはつねに怪我がつきまとっていたという印象がある。


ところが、ヘビー級としては線の細い部類に入るのに、

柴田の試合から重みを感じる。

攻めている時も、相手の攻撃を食らっているときも重みを感じる。

相変わらず受身もしっかりしている。

やはり、ずっとプロレスラー、天性のプロレスラーなのだ。


試合では、棚橋の意地を見せつけられた。

自ら頭突きを打ち込んでいったり、

張り手合戦でも引くことがない。


ただし、攻める柴田、受けまくる棚橋という図式は変わらない。

変わらないながらも、攻める方にも受ける方にも重みを感じる。

年輪という重み、意地という重み、プロレス観、人生観の勝負という重み。


柴田が必勝パターンへ。

PKからKENTA直伝のgo 2 sleepを仕掛ける。

それを棚橋があれよという間に丸めこんだ。


「棚橋って、こういうやつだったなと思いだした」という柴田に対して、

優勝戦進出を決めた棚橋が珍しく激してした。

ふつう、次を控えている人間は多くを語らないもの。


「なんかさ、昨日『プロレスがおもしろくなってきた』って言ったんでしょ?

よかったじゃん。どの口が言ってるんだか知らないけどさ…。

寝言は寝てから言えっていうんだ、コラッ!」


ひょこっと新日本プロレスに戻ってきて、

プロレスが楽しいなんて…寝言もいい加減にしろ。

俺らがこの8年、どんな思いで会社を支え、

ファンの信頼を回復するために体を張ってきたのか、

お前なんかに分かってたまるか!


棚橋の気持ちをさらに代弁するなら、

そんな感じだろうか?


確かに、柴田が退団したあと、

私などもよく思うことがあった。


「ここに柴田がいれば、もっと面白くなるのに!

もったいない、ここは柴田しかいないのになあ」


ところが、真輔が抜群の上手さを身に付け懐が広くなり、

真壁が急台頭し、後藤が頼もしく成長してきたあたりから、

そういう考えが頭に浮かぶことはなくなった。


気がつけば、絶対エースの棚橋が君臨し、

内藤がトップ戦線に食い込んで、

突如としてレインメーカーも出現した。


ただし、このG1を終えて言えることは、

柴田を必要としなくなった新日本だからこそ、

そこに柴田勝頼が必要だったということ。


黒のショートタイツに黒のシューズ。

時代遅れの柴田が最先端のリング上で

原点を見せつけてくれたのだ。


時代遅れの格好よさ。

柴田にはそういうオーラがある。

相手と組み合うときの背中は、

アントニオ猪木にそっくり。


新日本プロレス草創期、

猪木のベストパートナーは

メキシコ帰りの柴田勝久(故人)だった。

そんなことまで運命的に頭を過ぎってしまう。


柴田の闘いは終わらない。

いや、終われない。

棚橋とはまた始まったばかり。

石井へのリベンジ、オカダへのリベンジもあるだろう。

後藤とは4度目のオトシマエをつけなくてはいけない。

そして、何よりもアンタッチャブルな関係…

1勝1敗1無効試合で決着のついていない

真輔とも交わらなければいけない。


終わらない、終われない。

まだ、始まったばかりなのだ。



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最終公式戦が、相手の欠場で流れてしまった

石井智宏(後藤戦)と飯伏幸太(天山戦)が、

そのままセミのタッグマッチに合流し、

桜庭和志&曙&飯伏vs飯塚高史&YOSHI‐HASHI&石井の6人タッグ戦へ。


これが、さらに試合を白熱させた。

プロレスは、当たってみなければ分からない。

それを如実に証明したのが、G1の石井と飯伏だろう。


たとえば、石井vs柴田は好勝負必至と言われ、その通りとなった。

ところが、まったくタイプの違う石井vs棚橋、石井vsオカダ

なども見事にはまったのだ。


また未知との遭遇といわれた飯伏vs鈴木は、

中邑vs飯伏に劣ることのない好勝負となっている。


そんな2人なのだから予感はあった。

そして、見事に弾けた。

真正面からエルボー合戦。

飯伏のドロップキックには、

石井のラりアット。


場外でも延々と意地を張り合う両雄。

本来なかったはずの顔合わせで

またドラマが生まれようとしている。


この顔合わせを、一度きりで終わらす手はないだろう。

先にあげた柴田といい、石井、飯伏と、

これら3選手はG1の裏MVP的存在だろう。

拍手を送りたい。


ついでに、ゴン中山さんも笑いをこらえきれなかった

“シルバー仮面”こと野上慎平アナウンサーにも拍手を!


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いよいよ、優勝決定戦。

棚橋の背中を追い続けてきた内藤。

それを感じながら、内藤を容赦なく叩いてきた棚橋。


過去の対戦成績=8戦して内藤の2勝5敗1分け。

もちろん、内藤の若手時代の対戦は除いたものだ。


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厳しい闘いだった。

棚橋は強い。

上手いとか、華麗だとか、そういう言葉は出てこない。

強いのだ。


正直、張り手1発で後藤の顎を骨折させたことで、

棚橋の強さ、エグさが再確認された部分もある。

もちろん、棚橋はそのことに触れたくはないだろう。


たとえ自分が怪我をしても、絶対に相手には怪我をさせない。

それが棚橋の考えるプロレスラーのかたち。


まるで、合わせ鏡のような両者だが、

攻める場所は違う。

棚橋は内藤の弱点である右膝を壊しにかかり、

内藤は棚橋の首に照準を絞った。


途中から棚橋の目が吊り上がっていった。

見開いた内藤の目はランランとしている。


タイムは25分を超える。

放送席から見ているこちらにまで痛みが

伝わってくるかのような攻防。


内藤が掟破りのスリングブレイド。

続けざまにドラゴン・ス―プレックス。

キックアウトされると、急角度のグロリア。

そして今度こそのスターダストプレスをズバリ!


内藤哲也、31歳。

キャリア7年でのG1初制覇。

そういえば、参加20選手のなかで

内藤が最年少キャリアだった。


すぐさまリングを降りていく棚橋に向かって、

内藤がなにごとが叫んでいた。


なにを言ったのか…

あとで個人的に聞いてみた。


「あのー、今度はもっと大きな舞台で

一騎打ち、勝負しましょう!って言ったんです」


少し照れながら、内藤はそう言った。

「俺、泣き虫なんですよ」という内藤が、

みるみる表情を崩し涙を溢れさせた。


いつもいつも悔し涙に暮れていた男が

初めて人前で流した嬉し涙だった。


たった8ヵ月、されど8ヵ月。

プロレスが好きで好きでしょうがない男が

8ヵ月間、人生からプロレスを奪われた。


絶望を感じた。

自分の存在などなくても、

順風満帆に動き、流れている新日本。

やっと復帰したかと思ったら、

どこぞのオッサン(※オイラです!)に「しょっぱかった!」と

試合にダメだしをされた。


だけど、すべてが内藤の糧になった思う。

この挫折が彼を人間として成長させたと思う。

みんな、そうだ。


棚橋も真輔も、真壁も永田も鈴木みのるも、

絶望的な怪我を経験したり、

精神的に追い込まれ疑心暗鬼になったり、

我が身を投げ出しても会社を背負ったり、

プロレスそのものを背負ったり……

そうやって器の大きな人間に成長してきた。


人一倍素直な内藤は、この先もっと苦悩するかもしれない。

だけど、誰よりもプロレスが大好きだから、

器の大きな人間になってくれると思う。


大言壮語はしない。

ま・ず・は…NEVERから。

田中将斗へのリベンジ戦からG1覇者の次なる闘いが始まる。



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インタビュールームに、永田、本間、BUSHIの

3選手が乾杯のため待ってくれていた。


それを見た内藤はまた涙。

「哲ちゃん、喜ぶところだよ」と永田。


誰がなんと言おうと、この瞬間、

「新日本プロレスの主役は…俺!」だよね。

それでは、最後に私が勝手に制定する

GK的『G1 CLIMAX23』大賞を発表してみたい。


○最優秀選手賞(MVP)=内藤哲也

○殊勲賞=石井智宏

○敢闘賞=柴田勝頼、飯伏幸太

○技能賞=中邑真輔、矢野通

○最高試合賞(ベストバウト)=石井智宏vs柴田勝頼(8・4大阪府立体育会館)


続いて、『G1公式戦ベストマッチ10』を選定。

(※ただし、実際に取材・観戦していない8・1浜松、8・6石川、8・7仙台の

3大会は除く。選手のみなさん、申し訳ないっす!)

①石井智宏vs柴田勝頼(8・4大阪)

②鈴木みのるvs中邑真輔(8・2後楽園)

③石井智宏vs棚橋弘至(8・2後楽園)

④オカダ・カズチカvs石井智宏(8・8横浜)

⑤中邑真輔vs飯伏幸太(8・4大阪)

⑥鈴木みのるvs飯伏幸太(8・10両国)

⑦オカダ・カズチカvs棚橋弘至(8・10両国)

⑧内藤哲也vs永田裕志(8・3愛知)

⑨真壁刀義vs小島聡(8・8横浜)

⑩ランス・アーチャーvsプリンス・デヴィット(8・2後楽園)


今年のG1もたぎったぜ、イヤァオ!!