前々回のブログで、DVDマガジン『燃えろ!新日本プロレス』の

51号以降の続刊が正式決定し、ついてはファンの皆さんから

収録してほしい試合のリクエストを募ってみたところ、

とんでもない数のコメントが寄せられた。


どんな力作(?)を綴っても、コメントが2件、3件なんて時もあるのに、

いま現在で114件だよ、おい。


イヤァオ!


みんな、どこに隠れていたのだよ?

俺はとっても悲しいぜ…もとい!嬉しいって。


ていうか、棚橋弘至ブログも、

スイーツ真壁ブログもビックリのコメント数じゃないか!


たぎるぜー。

もう一丁、イヤァオ!


もちろん、すべての要望・意見に目を通しているし、

今週中には集英社の編集スタッフの皆さんと会う

要件もあるので、しっかりと伝えておきたい。


それ以前にスタッフの方々も

すでに当ブログのコメントをチェックしてくれているようなので、

みんなのリクエストは必ず参考になるはずだ。


まあ、特に問題もないだろうから、

この際書いてしまうと、

ワタクシ金沢克彦は第19号から『燃えプロ』の

アドバイザーを務めさせてもらっている。


つまり、「こうこうこういう全体のテーマに相応しい

試合のラインナップをあげてほしい!」と頼まれたら、

候補となるような試合に順番を付けて、

リストを作り提出するのだ。


そこで、なぜこの試合が候補となるのか?

どういうシーンが素晴らしくてインパクトがあるのか?

歴史的な背景やストーリーなどの説明も加えておく。


私があげたラインナップなどをもとに、

映像が現存するかどうかの調査から始まり、

映像が残っている場合は中身をきちんとチェックする。


こういう作業を集英社とテレビ朝日が協力して

しっかり行なっているからこそ、

売れなければ早々に打ち切りが当たり前のDVDマガジンシリーズにおいて、

累計130万部突破という大ヒットを記録したばかりか、

当初の最大予定巻数だった50号を超えての続刊まで決定したわけである。


もう一回だけいいかな?

イヤァオ!


まあ、あくまで私はアドバイザー。

決定権はないけれど、

推薦もできれば、プッシュもできる立場にいる。


ただし、最終的にイチバン大切なことは、

大いにファンの興味をひいて売れるかどうか?

商売である以上、その基本だけは崩しようもない。


そこで過去の『燃えプロ』の統計でいくと、

いわゆるテッパンの試合(選手)となると、

アントニオ猪木、初代タイガーマスク、グレート・ムタ、

「THE最強外国人」シリーズなどがあげられる。


スペシャルなのは、発売から即完売→増刷となった

「10・9 新日本vsUWFインター全面戦争」である。


タイガーの試合は出尽くした感もあり、

猪木の試合も煮詰まってきている感はあるものの、

猪木にはまだまだ隠れ名勝負(異種格闘技戦)があるし、

グレート・ムタにもまだまだ好試合が多数残っている。


最強外国人路線も、まだまだいける。

実はこの外国人路線ほど、

おもしろい発見に満ちている分野も他にないのだ。


皆さんからのリクエストにも、

私と同意見が寄せられてくるから、

思わずニヤリとしてしまうこともある。


古くは、NWA北米タッグ王座をめぐり猪木&坂口の

黄金コンビを散々苦しめた”ナチの亡霊コンビ”こと

クルト・フォン・ヘス&カール・フォン・ショッツ。


彼らの使用する元祖クローズライン(※当時はクロスラインと呼ばれた)

がいったいどんな技なのか、その目で確かめてもらいたいと思う。


スタン・ハンセンのウェスタン・ラりアットが世界的に流行し、

クローズラインと称されるようになったのは、80年代前半から。

そこから遡ること10年前、すでに完成していた合体攻撃のクロスライン。

私個人も、いま一度見てみたい。


また、ファンのリクエストで多かったのが、

アドリアン・アドニス。

34歳の若さで交通事故死した異能派レスラーである。


彼が(カウボーイ)ボブ・オートンJrと組んでいた

マンハッタンコンビは素晴らしいチームだった。

ハイジャック・パイルドライバー、ハイジャック・バックドロップ、

ハイジャック・ニードロップという破天荒な合体攻撃の元祖。


のちに、彼らの合体攻撃をヒントに、

維新軍の長州、浜口、マサ斎藤、谷津らが、

同様の合致技を完成させて一世を風靡している。


オートンJrは、今をときめくランディ・オートンのお父さんである。

また、オートンとのタッグを解消したアドニスはディック・マードックと意気投合。

マードック&アドニスのコンビも新日本とWWFをまたに掛けて大活躍している。

こちらのコンビも見たい!


さらに、新日本への初来日組には、

ジ・アンダーテイカーもいる。

当時のリングネームは”パニッシャー”ダイス・モーガン。

なんと、のちのレイザーラモン、スコット・ホールとのコンビで

橋本&マサ斎藤の保持するIWGPタッグ王座に挑戦している。


ストーンコールドこと、

スティーブ・オースチンも新日本の第2回G1クライマックスに初出場。

公式戦で武藤敬司と好勝負を展開しているし、

その後の9月シリーズでは、

NWA世界王者となった蝶野正洋の初防衛戦の相手に選出された。


この試合で、オースチンの危険なパイルドライバーを食らった蝶野は、

もともと古傷を抱えていた首を完全に破壊されてしまった。

いわくつきの試合でもある。


蝶野vsオースチンのNWA戦…まさにお宝である。

ちなみに、当時のオースチンは金髪のロン毛をなびかせていた。


もうひとつ、マニアックなところでは、

93年9月の横浜アリーナで実現した

橋本真也とジェーク”スネーク”ロバーツの一騎打ち。


ヘビ男・ロバーツは新日本マット初参戦。

そこで実現した新旧DDT対決。

勝負は橋本が制したものの、

元祖DDTは余りにも強烈だった。


試合後、橋本が顔をしかめて頭部を押さえつつ、

「身長があるし、やっぱり元祖は威力も違うよ!」と

素直に破壊力を認めていたのが印象的。


このDDT対決だけは、

さすがにファンのリクエストの中にもなかった(笑)。


最強外国人には、ボブ・サップ、ブロック・レスナー初登場、

カート・アングルvs永田裕志の超名勝負が入ってもいい。


猪木ものでは隠し玉に期待している。


アントニオ猪木vsカール・ミルデンバーガー(異種格闘技戦)。

あのシュツットガルトの惨劇を生んだ78年11月の

ヨーロッパ遠征(世界選手権シリーズ)で実現した

元プロボクシング世界ランカーのミルデンバーガーと

猪木がともにボクシンググローブを装着しての闘い。


本来、同シリーズの目玉は、ローラン・ボック戦よりも、

このミルデンバーガー戦であったのだ。

猪木の切れ味鋭い延髄斬りがヘビー級ボクサーを斬り裂く。


ジュニアというジャンルにも、

今後は大いに期待したい。


ライガー、サムライ、金本、大谷、カシン、高岩の6選手が

90年代新日ジュニア黄金期を支えていた時代。


ワイルド・ペガサス(クリス・べノワ)、ブラック・タイガー(エディ・ゲレロ)、

ディーン・マレンコ、デーブ・フィンレー、ドクトル・ワグナーJrなどの

外国人勢がその闘いをさらにレベルアップさせた。


そこへ、他団体からグレート・サスケ、ウルティモ・ドラゴン、ハヤブサ、

スペル・デルフィン、TAKAみちのく、外道らが続々と参戦。


それによって、スーパーJカップ、ベスト・オブ・ザ・スーパーJr、

IWGPジュニア戦線は異常な盛り上がりを見せ、

ヘビー級のメインを食うこともしばしばあった。


あまりに名勝負が多すぎて、リストアップしきれないが、

90年代ジュニア黄金伝説はぜひ制作してもらいたいところ。


なんとなく、こう書いているうちに仕事なのか遊びなのか、

願望なのか、よく分からなくなってきた。


つまり、『燃えプロ』のアドバイザーを務める

金沢克彦からのリクエストである。

完全にファン目線でのコメント、書き込みと同じなのだ(笑)。


ただし、ここでは少しだけアドバイザーらしく、

皆さんにお断りを入れておきたい。

どんなに待望の名勝負であっても、

ごく稀に素材が見つからない場合もあるし、

ノーカット収録ではないケースもある。

こういうときには涙を飲むしかない。


また、皆さんの多くがリクエストで名前をあげてくれていながら、

過去の『燃えプロ』に登場していない選手(約2名)がいる。

当然、出演しているべきメジャーなスター選手たちである。


名前は出さないが、

これは肖像権がネックになっていると理解してほしい。

著作権と同様に、いま肖像権の問題も

ひと昔前とは比較できないほど細かくなってきている。


だから、登場しないスター選手に関しては、

そこがネックになっていると考えて我慢してほしい。

天下のアントニオ猪木だって、長州、藤波、タイガー、

闘魂三銃士だって、気持ちよくOKしているのになあ(笑)。


まあ、そういう人たちはどうでもいいや!

あっ、三銃士といえば、それこそ彼らの若手時代、

さらに天山、小島、永田、中西、カシンらのヤングライオン時代、

ヤングライオン杯なども候補に入るかも。


もちろん、全盛期の彼らの名勝負も。

そこに絡む外敵の高山善廣、鈴木みのる、川田利明、

藤田和之、天龍源一郎も外せないだろう。


さらにさらに、急台頭していた新三銃士こと中邑、棚橋、柴田、

彼らの意地の闘いあたりまで網羅できたならもう……

イヤァオ!だろうなあ。


とにかく集英社の『燃えプロ』スタッフの皆さんとは、

ガッツリと話してくるので、

まだまだ当ブログでリクエスト受付中なのだイヤァオ!