ついに40号を迎えるDVDマガジン『燃えろ!新日本プロレス』vol.40
の主役は”燃える闘魂”アントニオ猪木。
闘魂最後の輝きを網羅したラインナップで
『闘魂燃え尽きる! クライマックスへの道』と題し、
7試合を収録している。
全試合ノーカット収録(109分)の
DVDメニューは次の通り。
①461日ぶりの復帰戦で”魔性のスリーパー”炸裂!!
アントニオ猪木vs馳浩
(1992年1月4日、東京ドーム)
②カウントダウン第2戦、異種格闘技の原点マッチ!!
アントニオ猪木vsウイリエム・ルスカ
(1994年9月23日、横浜アリーナ)
③オランダの喧嘩屋の狂拳に悶絶!!
アントニオ猪木vsジェラルド・ゴルドー
(1995年1月4日、東京ドーム)
④満身創痍の「格闘技トーナメント」制覇!!
アントニオ猪木vsスティング
(1995年1月4日、東京ドーム)
⑤最後の師弟一騎打ち、感涙のフィナーレ!!
アントニオ猪木vs藤原喜明
(1995年3月19日、愛知県体育館)
⑥最初で最後、元横綱とのサプライズタッグ!!
アントニオ猪木&北尾光司vs長州力&天龍源一郎
(1995年5月3日、福岡ドーム)
⑦殺人ジャーマンにも消えぬ闘魂の灯火!!
アントニオ猪木vsビッグバン・ベイダー
(1996年1月4日、東京ドーム)
①参議院議員として精力的に活動していた
猪木が1年3カ月ぶりにリングへ復帰した一戦。
その対戦権をめぐってタイガー・ジェット・シンとの
巌流島決戦を制したのは馳浩だった。
猪木が参議院選に出馬した際に、
秘書兼ボディガードを務めていた馳は
猪木の生きざまに大いに影響を受けた1人でもある。
今度はリングでアントニオ猪木が何たるかを体感してみたい。
その馳の熱い思いが、この一戦を名勝負へと昇華させた。
攻めるときは容赦なくキラーと化して、
受けに回ればとことん相手の強さを引き出す。
そういう意味で猪木と馳には世代こそ違っても
共通点がある。
それが見事に噛み合った試合となる。
魔性のスリーパーが最初に認知されたのも、
この試合がきっかけとなった。
攻めても攻めても牙城を崩せない猪木のことを
「アントニオ猪木は万里の長城だった!」と
馳が名セリフで称したのも印象に残っている。
②カウントダウン第2戦の相手として登場したのが、
異種格闘技路線の初陣の相手となったルスカ。
54歳にして鋼の肉体とパワーに衰えを見せないルスカは、
まさに格闘技の申し子であり、史上最強の格闘家と呼ぶに相応しい男。
見どころは、やはり魔性のスリーパーvs赤鬼の裸絞めだろう。
③④カウントダウン第3戦として行われた格闘技トーナメント。
喧嘩屋ゴルドーの正拳突き、ローキックに猪木の肉体は悲鳴をあげる。
この試合で左足に剥離骨折を負った状態で、今度はスティングと対峙。
新生UWF、 UFC、 K-1で活躍したゴルドー戦のあと、
アメリカンプロレス(WCW)のトップスターであるスティング
を迎え撃つというギャップがなんとも凄まじい。
両試合とも、決着は魔性のスリーパー。
やはり51歳の猪木のコンディションではそこが限界。
だが、このまま終わらないのがまた猪木の猪木たる所以なのだろう。
⑤カウントダウン第4戦の相手は、藤原喜明。
かつてのスパーリング・パートナーにして、
用心棒として、もっとも猪木を知る男である。
互いのすべてを知り尽くした両者だからこそ、
試合は見ていて心地よい。
2人だけの世界、2人だけの決着。
試合後、自然と涙を流して抱擁する師弟。
新日本道場の原点が垣間見れるはずだ。
⑥北朝鮮・平壌『平和の祭典』直後の福岡ドーム大会。
猪木はなんとタキシードで入場してくる。
その下にコスチュームというのが猪木流サプライズ。
だが、試合の大きなテーマとなったのは、
過去に大きな確執を生んだ長州力と北尾の関係。
また、猪木vs天龍の再会劇も注目だった。
メンバーからいってプレミアム感いっぱいのタッグマッチなのだが、
今になって気付いたこともある。
このタッグマッチが猪木vs長州、最後の対戦となったのだ。
そういう観点からみても、感慨深いものがある。
⑦文句なし!
この試合を猪木のベストバウトにあげるファン、関係者も数多い。
カウントダウン第5戦の相手を務めたのは、
猪木にとって最後の外国人ライバルとなるベイダー。
当時のベイダーは、Uインター、WWFを経て全日本マットで活躍中。
三沢光晴らと激しくやり合うなど、現役バリバリだった。
容赦なきベイダーの投げっ放しジャーマンに首が折れ曲がり、
ムーンサルトプレスに圧殺される猪木。
しかし、意識もうろうとしながらも、
見事にベイダーの腕をからめ取って腕ひしぎ十字固め。
相手のすべてを引き出し受け止めたうえで、
最後に逆転勝利という「猪木プロレス」の集大成が発揮される。
当日のメインは、武藤敬司vs高田延彦の再戦。
それさえも食ってしまったインパクトに
当時の現場監督・長州力が
「猪木さんに、またやられた!」と
口走ったのがすべてである。
☆ ☆ ☆ ☆
なお、冊子のほうでは、今号の試合解説をすべて私が担当しており、
『実録!新日本事件簿 第40回』では、
「1989年10月、後楽園ホール暴動事件」と題して、
橋本vs蝶野の激しすぎるライバル闘争が生んだ
長州体制において最初の最後の暴動事件(!?)を検証している。
また、「魂が震えた新日ベストバウト!」には、
三田佐代子さん(サムライTVキャスター)が登場。
さて、三田さんがどの試合をベスト3にあげたのかは、
三田の…いや、見てのお楽しみ!
燃えろ!新日本プロレスvol.40
闘魂燃え尽きる!クライマックスへの道
4月11日(木)、本日発売!
発行元=集英社
定価=1680円
さあ、予定刊”50号”の先へ向けて…
まだまだ燃えまっせー!