2月中旬に当ブログでお知らせした

 片山明選手が出演する講演会、

『平成24年度 わが町フォーラムin吉備中央町~つながりの輪!広げよう地域へ~』が

片山選手の地元である岡山県吉備中央町において、

3月23日に開催された。


当日は900人収容の大きな会場(ロマン高原かよう総合体育館)に、

450人のお客さんが詰めかける盛況ぶり。


今回のプログラムは2部構成となっていた。


第一部 特別トークセッション (13:05~)
 吉備の里相談支援センター所長  山﨑弘一 氏
 元新日本プロレス  片山明 氏 

第二部 基調講演 (14:00~)
「明るく、楽しく、そしてあきらめない生き方」
  ピアニスト辻井伸行氏の母  辻井いつ子 氏
 
片山選手の講演テーマは、

スペシャル対談
『いつも「本当の自分」らしく、いつも心はストロングスタイル』

と、私の著書である『元・新日本プロレス「人生のリング」を追って』を

ベースにしたもの。


それだけに、とても他人事とは思えなかったし、

今回の講演会の成功を陰ながら祈っていた次第。

ただし、3月23日以降、私から講演会に関する

結果報告を催促するメールなどは一度も送っていない。


未知の世界へ一歩踏み出すにあたり、

片山選手も相当に緊張しているようだったし、

プロレスラーらしく「やるからにはインパクトを残してみたい」

と気合満々でもあった。


ある意味、片山明にとっては試合と同じである。

試合をした当人に「どんな試合だったの?」と聞けるわけがない。


闘った当人が「自分なりに満足しています」とか、

「なにもできなくて不甲斐ないです」など、

連絡してくるのを待つのが、

私の立場なのである。

実際に、試合(講演会)をこの目で見て、

聞いているわけではないのだから。


ところが、そこで第一報をくれたのは、

意外にも永田裕志であった。

永田から写真も添付されたメールが届いたのは、

3月26日のことだった。


「23日に片山明さんの講演会が行われたので、

私のレスリング部の先輩が行ってきたそうです。

素晴らしい講演会だったそうで、

片山さんとの写メを送信してくれたので、

金沢さんに送ります。

片山さんは、もし次があるならと、

早くも気合満々でいたようです!」


まさか、永田から第一報があるとは・・・

予想もしていなかったので驚きだった。

じつは、永田の日体大レスリング部時代の

1学年先輩が片山選手の弟さんと高校の同級生であり、

もちろん、兄である片山選手とも顔見知り。

そこで、20年ぶりの再会となったらしい。


永田の先輩であるMさんは、高校教師をしているが、

昔も今も大のプロレスファン。

というわけで、永田経由でMさんの許可をいただき、

送ってもらった写メを掲載してみたい。


金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba
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オリジナルマスク姿のMさん、

さすがプロレスファン!


さらに、片山明の顔を見よ。

ムチャクチャ、プロレスしてるじゃないか!

完全にプロレスラーの顔だろう。

じつは後日、片山選手からも同じ記念撮影の絵が送られてきた。


片山本人から、結果報告のメール

写真などが届いたのは、

その3日後のこと。


永田から先にメールが来ていたことを告げると、

こんな回答があった。


「私の弟の昇とMクンは高校の同級生です。

大学はMクンが東京、弟は京都です。

現在、弟は小学校の教諭(本年度は市役所内教育委員会勤務)、

Mクンは高校教師です。

彼が永田選手の先輩にあたることはなんとなく聞いていました。

2人ともプロレスが好きで、かなりのめり込んでいたと思いますよ。

いや、今でも大好きなんじゃないですかね?

弟もプロレスラーに憧れていたんじゃないかと思いますが、

私のことを近くで見ていたこともあり、

本気でプロレスの世界に飛び込もうとは考えなかったのでしょう。

一方、Mクンは本気で考えていたんじゃないかと思います、

アマレスでもかなりの実績を残しているようだし。

体が小さいので諦めたんじゃないかと思いますけど、

なにかキッカケがあればプロになっていたようなタイプの男です。

でも、まさか永田選手を通じて先に金沢さんに情報がいくとは・・・

まあ、ありがたい話なんでしょうねえ(笑)」


まず、片山選手から送ってもらった写真を何点か・・・。



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SWS時代のトぺスイシ―ダ(片山ロケット)に、

リハビリを超えて首を鍛えている模様の絵が映しだされている。


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うわっ、これは私ではないか!(笑)。

3年前の2010年5月31日、岡山市内のホテルで

大矢剛功とともに片山選手を取材。


19年ぶりの再会を記念してスリーショットを撮ったもの。

当たり前かもしれないが、町役場の行事だけに

本格的な講演会だと分かる。


それでは、片山選手本人から

未知の領域に踏み込んでみた感想をつづってもらう。


「みなさん、こんにちは!

片山 明です。


3月23日のトークイベント無事終了しました。

初のトークで福祉テーマ、また時間的な制約もあり、

お客さんに対しても、自分に対しても満足のできる

点数をつけることはできませんでした。


序盤はド緊張しましたが、

ひと山越えて気分的には楽になったのですが、

今度は声がかすれ出して・・・(苦笑)。


でも、元気な様子だけは伝わったと確信しています!

今の私から、わずかでもプラスになる何かを感じていただけたなら嬉しいです。

少なくとも自分は、お客さんからパワーを得ることができました。


後日、来場いただいたお客さんから集めた

アンケートを読ませてもらったのですが、

自分が思っていた以上に、片山明のことをを知らないお客さんにも

インパクトは残せたみたいです。

勇気とか、そういうものを私から感じてくれた人も結構いたようで、

ある程度の成果は残せたのかなあ・・・と思います。


この金沢さんのブログに応援メッセージを書き込んでくれた方々、

どうもありがとうございました。

次回は、いつどういう形になるか分かりませんが、

そういう機会があればまたよろしくお願いします!」


自分で自分のハードルを上げて初の講演会に臨んだ片山選手。

つねに自分に対して辛口で向き合う彼自身が、

手応えを感じているのだから、絶対に大成功だったと思う。


また、当ブログに「体罰についてどう思いますか?」という

質問が寄せられていたので、片山選手はトークイベントの中でも

それに関して手短かながらこう回答したという。


「難しい議題なので、まず初めにプロレスの世界では、

と断ってから話をしたいと思います。

私がいた当時の新日本プロレスでの話です。


まずプロレスラーというのは、お客さんに

高いお金を払って観ていただく商品です。

練習についてこれないとか、試合で気迫がみえないとか、

そういう者に対しては容赦なく竹刀で叩くし、ビンタもするし、

試合後の懲罰スクワットなんかもありました。


もちろん、そこは信頼関係があってのこと、

致命傷を負わせるようなものではありません。

実際の試合のリングには、練習や体罰の痛みより、

死と隣り合わせの危険が待ち受けています。


以上のように、プロレスの世界では、と断って話をしました。

ただし、体罰というのは痛いし、気分的にもおもしろいものではありません。

人の痛みが分からないと、安易に体罰へ、

そして致命傷を負わせる暴力へとエスカレートしていきます。

漠然とした表現ですが、

人の痛みが解かるような指導、教育をすることが大切だと思います。


人の痛みは、実際に経験した者にしかわかりません。

残念ながら、今の私にはベストな方法はわかりませんが、

プロレスラーは痛みを見せることができる商売です。

教育者、指導者を目指す方々は、プロレスを通して、

痛みを疑似的にでも体験していただければと思います」


今では考えられないほど、

先輩後輩の序列関係が厳しく・・・

いや、厳しいのが当たり前の時代に

新日本で若手時代を過ごした片山明。


当時、いちばん厳しかった先輩は

間違いなくライガーだろう(※リバプールの風になる前)。

だが、おもしろいもので、今ではライガーと片山はメル友の関係。

ライガーの厳しさに耐えたからこそ片山明が育ったし、

懲罰スクワットに音を上げなかったからこそ、

ライガーは今でも片山のことがカワイイのだ。


それにしても、トラさん(※片山の愛称)、

当初はビビりまくっていたのに、

本番では堂々と決めてくれたようだ。


そこがまたプロレスラーたる所以。

今後、講演会の依頼が殺到したらどないすんねん(笑)。

だけど、これは冗談ではなく、

片山明には片山明にしかできない

プロレスの魅力を伝える普及活動ができると思うし、

それが今回の講演会で立証された格好だと思うのだ。



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最後に、出演者による記念撮影。

この写真を送ってくれたってことは掲載OKだよね?

すまし顔のトラさんの向かって右側が京子夫人、

左がメインゲストの辻井いつ子さん。


ライガー、越中さん、ジョージさん(高野)、マツ(エル・サムライ)、

片山明は元気だし、一歩も二歩も踏み出していますよー!!