先週の11月6日、サムライTV『速報!バトル☆メン』に出演した。

ゲストは、暴走キングコングこと真壁刀義。

そこで、ちょっとばかり周囲では戸惑った人、

頭が「?」になった人たちもいた模様(笑)。


その代表が、キャスターの三田佐代子さん。

当日の夕方、三田さんからメールが届いた。


「金沢さんは、後楽園ホール終わりで

スタジオに来るわけですか?」


後楽園ホールというのは、

ZERO1の11・6後楽園ホール大会のこと。

ZERO1の後楽園ホールなら、

現場収録があって当たり前だから、

三田さんも「?」になって当然なのだ。


試合が午後6時30分開始だから、

普通に考えて終了は午後9時前後。

午後9時となると、『バトル☆メン』生放送のスタート時刻。


そりゃ、戸惑うわ!

いくらオイラが飛ばし屋(クルマの話)とか

朝霞の暴走戦士と言われていようと、

後楽園から東陽町のスタジオまで

5分や10分で行けるわけがない。


じつは、当日の後楽園ホール大会は、

事情があって現場収録ではなくなり、

後日、スタジオでのMA収録となったのだ。


その経緯を三田さんにメール返信して、

ようやく三田さんの「?」も晴れた次第…。


で、本題はそこではなーい!

そうやって前置きを書くからブログが長くなるっていうことを、

もう1年4カ月もブログをやっていながら、

まだ理解できないのかキミは!?


だから、そのキミはオマエ自身だよ、金沢、ウン。

そうやって、オマエは自分のクビを絞めてるんだぞ!

オレに言わせりゃ、考えられないぞ、オマエ!


いかん、今度は暴走戦士…もとい、

革命戦士が乗り移ってきたぞ、このたわけが、コラッ!


ようやく本題。

昨日(13日)、スカパー!のスタジオで、

高橋大輔アナウンサーとともに

11・6後楽園ホール大会のMA収録を行なってきた。


全7試合。

目玉は曙の70日ぶりの復帰戦。

曙vs大仁田厚戦となる。


ところが、実況・解説を入れながら釘付けとなったのは、

関本大介vs橋本大地の初シングルマッチだった。


先月、因縁の相手である大日本プロレスの

橋本和樹とのチーム、”橋本コンビ”で

大日本の最侠タッグリーグ戦にエントリーした大地。


最終戦の10・29後楽園ホール大会で、

大地はアクションを起こし関本に一騎打ちを直訴した。


「絶対に闘っておかなければいけない相手。

超えなければいけない壁が関本選手」


大地はそう言った。

なんとなく、その心境は分かる。

昨年の3・6両国大会のデビュー戦(vs蝶野正洋)以来、

大地は名だたるヘビー級の超大物選手と肌を合わせてきた。


ただ、今年の夏あたりから、ジュニアの試合にも参入している。

ウエートでいうと100kg未満だから、

ジュニアヘビーの範囲内。


同時に、ジュニアの闘いを経験しておくことも

必ずプラスになるという、大谷や日高の配慮もあった。


しかし、先だって1日のトークイベントで

大地はハッキリとこう言った。


「ジュニアはやりづらいです。

動きが速くて、タイミングが合わないというか…。

正直に言うと、ヘビー級の試合のほうが

自分には合っていると思うんです」


隣に師匠の大谷がいながら、

素直な気持ちを正直にハッキリと言ってしまうところが、

橋本大地らしさでもある。


そこで、真っ向勝負のヘビー級ファイターの代表格といえば、

大日本の関本大介。

元アジアタッグ王者で、2011年『火祭り』覇者。


ZERO1でいうなら、過去に大谷、田中将斗

をシングルマッチで破った実績もある。

大地からの挑戦表明を受けて、関本はこう言った。


「ボコボコにする。

完膚なきまでに叩きのめす」


金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba

                                  Ⓒ大川 昇
本当に、凄まじい試合になった。

大地はデビュー戦から、

ちょうど1年と8カ月目。


彼の成長ぶりをずっと見守ってきたが、

対戦した数多くの大物選手は、

それなりに大地の技を受けつつ

力を引き出してみせたりもした。


一方的に叩き潰して、ダメ出しをしたのは、

高山善廣と杉浦貴の2選手だけかもしれない。

無論、高山と杉浦にも確固とした考えがあったのだろう。


通用しないものは通用しない。

効かない技に受身など、とる必要もない。

響かない相手なら、ブチ込んで終わらせるだけ。


その経験も大地のなかで糧となり、

血となり肉となり生きてきたと思う。


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関本の丸太ん棒のような太い腕から何十発と

喉元に打ちこまれる超ド級の逆水平チョップ。

痛みというより、その圧力でなんど倒されても

すぐに立ち上がりエルボーで反撃していく大地。


腕の打ち合いでは勝てないと思えば、

蹴りに切り換える。

だが、そんなミドルキックは痒いとばかり、

反対に分厚い胸板を前に突き出し、

大地の蹴りを筋肉武装の肉体で跳ね返していく関本。


そこで、大地が自分の中で一線を超えたように見えた。

二―ルキックというより、タテ回転の浴びせ蹴りを公開。

確実に、関本にヒット。


シャイニング・ウィザードも的確だったし、

「あわや!」のシーンを演出した、

左右のハイキックは関本の側頭部を打ち抜いた。


もちろん、相手が関本だからというのもある。

どこまでの蹴りがプロレスという競技で許されるのか、

そこは微妙なところ。

だから、大地のなかでもキックの使い方に関しては

大いに考える部分はあった。


だが、関本だから蹴り抜いた。


その後、関本の丸太ん棒ラリアットをもろに食らったが、

2カウントでキックアウトした。

もしかしたら、意識が飛びかけていたかもしれない。


過去に関本のラリアットでフォール負けを喫したことがある

大谷がその破壊力をこう証言している。


「関本選手のラリアットは体ごと持っていかれるから、

本当に自分なんかでも体が半回転してしまうんですよ」


ラリアットをキックアウトした大地に、

関本は”元祖”ぶっこ抜きジャーマンスープレックス・ホールド。

勝負タイムは、13分20秒だった。


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キャリア1年8ヵ月目に見せた

橋本大地の名勝負。

私が知るかぎり、

デビュー以来、最高の内容だったと思う。


もちろん、それは関本大介ありきの、

大地にとっての名勝負。

関本にとっては、日常の試合の風景。

いつもの1試合であり、日常のワンシーンとなる。


ただ、これを積み重ねていったとき、

大地は本物になるし、

どこのリングに上がっても通用する

プロレスラーとして認められるだろう。


なによりも、この試合を見て感じてほしいこと。

関本に向かっていく大地の目…

橋本真也にソックリなのだ。


相手を上目遣いに睨みつける

やや三白眼になった、あの目。

ファイター・橋本真也と同じ目である。


破壊王子に、若き日の破壊王がダブって見えてくる。


オンエアはもうすぐ。

サムライTVで、午後10時~12時まで。

おーい、もう1時間もないじゃんか?

と見逃した方はリピート放送もあるので、

改めてテレビ観戦してほしい!


プロレスリングZERO1 2012.11.6後楽園ホール
11月14日(水) 午後10:00~深夜 0:00
11月15日(木) 午前10:00~午後 0:00
11月15日(木) 午後 7:00~午後 9:00
11月16日(金) 深夜 2:00~深夜 4:00
11月17日(土) 午後 3:00~午後 5:00
11月27日(火) 午後 2:00~午後 4:00