DVDマガジン『燃えろ!新日本プロレス』が、

シリーズ累計100万部を突破した!


出版不況といわれる最中、驚異的な数字と言っていいかもしれない。

昨日(8月2日)木曜日発売の『燃えプロ』vol.22は、

100万部突破記念号(!?)の様相で、怒濤のラインナップ。


『新日本vsUWF終わりなき闘争!』と題した

全試合ノ―カット収録DVD(113分)のメニューは次の通り。


①猪木不在の新日正規軍をUが猛蹴!

◆5対5シングル勝ち抜き戦

藤波辰巳&木村健吾&越中詩郎&坂口征二&山田恵一

                 VS

前田日明&藤原喜明&木戸修&山崎一夫&高田伸彦

(1986年5月1日、両国国技館)


②壮絶なる血闘!”格闘プロレス”の極み!

藤波辰巳vs前田日明

(1986年6月12日、大阪城ホール


金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba


①は、3月に行なわれた5対5イリミネーションマッチ(新日本の勝利)

に続いて組まれた5対5勝ち抜き戦。


猪木不在の新日本サイドには、初代IWGPジュニア王者・越中と

3月の東体で開催された第2回ヤングライオン杯に優勝したばかりの山田恵一。

2人の元気印が参戦している。


怯むことを知らない山田の突貫ファイト、

高田との”名勝負数え唄”前夜という感じの越中の奮闘に注目。


また、対UWFになると、元・柔道全日本王者の

地力とプライドを全開にする坂口のナチュラルパワーも光る。


もう1人の注目選手は、現在テレビ朝日『ワールドプロレスリング』解説で

お馴染みの山崎一夫。あの温厚な山ちゃんも当時血気盛んな23歳。

UWFナンバー1の蹴撃手、UWFの青年将校(by古舘アナ)と呼ばれた

若き山崎の切れ味鋭いム―ブも見てほしい。


①●山田vs高田○

②○坂口vs高田●

③○坂口vs山崎●

④●坂口vs木戸○

⑤●越中vs木戸○

⑥○木村vs木戸●

⑦●木村vs藤原○

⑧○藤波vs藤原●

⑨●藤波vs前田○


まだ新日本勢には蹴りに対するディフェンス、

打撃対策が不十分と映る時代。

だが、全9試合それぞれに見どころがある。


②の藤波vs前田は解説不要かもしれない。

86IWGP予選リーグ公式戦として組まれた好カード。

結果は、両者ノックアウト(22分5秒)も壮絶な死闘となり

1986年度『プロレス大賞』ベストバウトを受賞している。


私個人にとっても思い出の詰まった試合となる。

新大阪新聞社・週刊ファイト付けとして、

大阪・福島区のサンケイ総合印刷で研修が

スタートしたのが、1986年5月1日。


それ以降、本紙の校閲部に席を置きつつ、

『週刊ファイト』の仕事を手伝うという研修期間が、

約3ヵ月半ほど続いた。


その大阪在住時代、取材補助として訪れた

最大のビッグマッチがこの大阪城ホール大会。

前田の浴びせ蹴り(大車輪キック)が藤波の顔面をかすめた直後、

藤波の右目上がパックリと裂けて大流血に見舞われた。


それでも、立ち上がって反撃に出る藤波に、

会場は大爆発!

最後は、フライング・ニ―ルキックに来た前田を

レッグラリアットで藤波が迎撃し、両者ダウン。

そのまま10カウントが入り、両者KO。


完全決着はつかなかったものの、

前代未聞の激闘に延長コールなども起こらなかった。

試合後、私は新日本サイドの控室へ。


止血の治療を受けたあと、藤波がやってきて、

しっかりとコメントをしてくれたことにも驚いた。

また、この一戦を表現した前田の言葉も秀逸。


「無人島だと思ったら、仲間がいた」


この闘い以降、藤波と前田の間には、

しっかりと絆が出来上がり、現在にまで至っている。


燃えろ!新日本プロレスvol.22

『新日本vsUWF 終わりなき闘争!』

発行元=集英社

価格=1680円

8月2日(木)発売


暑い日が続くけど、やっぱり隔週木曜日は”燃えプロ”の日!